157.ランケの失敗
久しぶりにヨッシー城に行ったら、ヨッシー王とランケが気まずいことになっていた。
原因は一週間前に戻る。
久し振りに自分の城に戻ってきていたヨッシー王だったが、王としての行事も多く、一週後にはどうしても王城にもどる必要性があったのだ。
そして一昨日、ヨッシー城を出発したのだが、その前からの雨で川が増水しており、戻ることができなかったらしい。
ヨッシー城に戻ってきた王はなにも言わなかったが、明らかにランケを批判する様子だった。
ランケのほうも、元より気候のこと上、どうしようもないので、王の不機嫌は理不尽だと言わんばかりの態度だった。
俺はとりあえずランケに非があることを認めさせないといけないと思い、ランケを訪ねた。
「ランケ、お前は王の計画を聞いたとき、他人の予定のことだと考えて、簡単に捉えなかったか?」
「他人の予定、ですか?」
「そうだ。例えば、俺は自分で旅行に行く計画を立てるときは、現地人の天気はどうか? 乗り物の調子が悪かったらどうしようかと、色々と考える。」
そこまで、言うとランケの顔が青ざめた。
「そういうことだったんですね。今回の事は明らかに私の失敗です。ここから王城までは、2日で着きますから、私は部屋から一本も出ずに、単純に一昨日の出発を部下に指示しただけでした。」
「そんな事だろうとは思った。」
「はい。全く気が抜けていました。本来であれは、毎日道中の確認をさせ、絶対に遅れないように策を練るべきでした。」
「そういうことだ。それを天気のことはどうにもならないなどと考えるようでは、一国の宰相は務まらないぞ」
・・・・・・
今回の件は、ランケか改めてヨッシー王に謝罪し、事なきを得た。
その後、ジローをヨッシー王とランケに紹介し、俺達は町の宿に戻った。