130.タイムスリップ
ゆっくりの更新になりまが、再開しましたので、よろしくお願いします。
カラ国に入って、1日目の夜。
リョータとユーコは安宿の暖房用の七輪(炭火)を消し忘れたせいで、一酸化中毒になり、亡くなってしまった。
・・・・・・・
「あれ? どうなっているんだ?」
俺は気がついたら、大地に寝ていた。
「おかしいな? 宿に泊まったはずなのに・・・」
俺がぼーっとしていると、ユーコが遠くにある真新しい城壁を指差して断言した。
「この景色は知っているのじゃ。どうやら、過去に飛んだようじゃ。」
ユーコも俺も宿屋で死ぬ予定ではなかったせいか、次元の狭間に落ちてしまい、カラ国の創世記に来てしまったのらしい。
まだ、魔人や魔物が跋扈している世界であり、人間は城壁の中の町でくらしていた。
「これはヤバいのじゃ。リョータ、余っている経験値を全部使うのじゃ。」
「ん、そうなのか?」
「そうじゃ、この国は魔人が牛耳る世界なのじゃ。」
ユーコが言うには、神様が全てを作った訳ではないらしい。
元々魔人や魔物だらけの自然界に、人間と人間の住む世界を作っただけだ。
人間の努力しだいでは、自然界の頂点に立つことも出来るが、あくまでも人間次第である。
どうやら、例の最初の国が滅び、その後に7つ国がうまれたばかりのころであるらしい。
「ピコリーン」
「ん?ここでもそれか?」
「神様から通信来た。『手違いがあってすまん。300年の寿命をやるから、がんばってくれ』だそうじゃ。」
300年の寿命はそのまま自分で使えるし、誰かに上げることもできるらしい。
「そう言われてもなぁ。」
一応、俺もユーコも荷物はそのままだった。
「まぁ、がんばるしかないか。」
気を取り直して俺も頑張ることにした。