101.戦闘開始
戦闘は王都のスタジアムで観客を入れて行われる。
ヨッシー公側はあわよくば召し抱えてもらおうという騎士が10人集まった。それに俺達6人と、ヨッシー公とそのお抱え3人の計20人だ。
相手側はやはり人気がなかったようで、曰く付きの冒険者くずれが10人と、お抱えを含めて、計20人となった。
「お抱えの1人が強い。お前の相手だ。」
ここでユーコのメガネが役にたった。
相手とこちらのレベルを確認し、強者には浪人の中でも1番強いゴザエモンを当てることができた。
そこに役人が現れ、戦いの開始を合図した。
「ここに、ヨッシー公の敵討ちを認める。戦いはじめ!」
こうして、あくまでも私闘であるが、正式に人殺しが認められた戦いがはじまった。
まずは10人ずつが前に出て、斬り合いを始めた。
俺とユーコはとりあえず、ヨッシー公の守りに着いた。
10人ずつの戦いは、最初のうちこそ互角に見えたが、相手側の息切れは早く、だんだんとこちらが押して来た。
中でも、浪人4人の活躍は目指しく、
「疾風閃!」
「龍神切り!」
「乱撃斬!」
「千手観音突き!」
それぞれが技を繰り出す度に「ワーッ!」っと歓声があがった。
最後は一か八かで、ヨッシー公に向かってくるものがいたが、ユーコがなんなく棒切れで返り討ちした。
こうして、ヨッシー公が勝利した。
「我が勝利した!このもの達(浪人4人と騎士10人)はその功を認め、我が家臣とする。」
そう宣言し、度量の大きさを観衆に示した。