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96.ワイバーンの買い付け
農業については、サトルさんが心強い味方になった。
転送されるときに、神様が野菜のタネを持たせてくれたらしい。
二十日大根やジャガイモ、トウモロコシもあった。
元からある小麦や米ももちろん栽培した。
それらを子供達やゴブ達に世話をさせた。
一方、脱獄王がワイバーンのジェットの面倒を見るようになり、畑の水撒きも順調だった。
ただ、畑がどんどん広くなっていくに連れ、やはりジェット1頭だけでは間に合わなくなってきた。
そこで今日は、捨てワイバーンを買い付けするために、脱獄王を連れて王都にやって来たのだ。
「こっちのワイバーンのほうが体格が大きくて耐久性がありそうだな。」
「そっちはちょっとおっとりしていないか? こっちのほうが活発で早そうだぞ。」
「いやいや、それはちょと小振りだな。」
などと品定めをし、最終的に5頭のワイバーンを買った。
ワイバーンはあとで村に送ってもらうことにし、その日は王都の宿に泊まった。