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器用貧乏で【平均】のオッサン、最強パーティーから追放される。~辺境で新人の教育係をしていたら、弟子が成長して【剣聖】や【大魔導師】に~  作者: あざね
オープニング

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プロローグ 追放されたベテラン、故郷へ帰る。

久々のハイファン新作です(*'▽')

応援よろしくお願いいたします!!





「まったく使えねぇな、ルドルフ! なにやっても中途半端……このパーティーにいる意味、あるのか? 創設メンバーだから仕方なく置いていたが、それも今日までだ!!」



 ある日のクエストの後、三代目リーダーのアルドが俺にそう告げる。

 いつか、こんな日がくるのは分かっていた。彼の言葉の通り、俺は何をやらせても【平均】の域を出ない器用貧乏、というやつなのだ。それなりにこなすことはできるため、創設時は頼りにされていたのだけれど……。



「たしかに、アルドの言う通りだ。このパーティーではもう、俺は足手まといに違いない」

「おう、案外分かってるじゃねぇか。そうだよ、オッサン」

「………………」



 いまや王都でも指折り、聞く人によれば最強の一角に挙げられるパーティー。

 そこに、俺のようなベテランを置いておく枠などないのだ。

 そのことを突きつけられ、ひとつ諦めがつく。



「だったら、どうするべきか分かるだろ?」

「つまり追放処分、だろ?」

「あぁ、そうだ。ルドルフ、お前みたいな中途半端は今日限りで追放だ!!」



 あえて、他のメンバーにも聞こえるような大きな声で。

 アルドは笑いながらそう叫ぶのだった。



「おう、出てけ出てけ! オッサンはもう、お呼びじゃねぇよ!」

「これで肩の荷が下りるわ。気を遣うのも大変だったんだから」

「創設メンバーとか、いまの世代に言われても……ねぇ?」



 すると、彼に同調するように。

 他の主要メンバーも、俺に向けて嘲りの言葉を投げかけてきた。

 パーティー入りしたばかりの新人たちは、まだどこか動揺している様子。だが何も言うことができずに、ただ静かにうつむいていた。

 これ以上いると、そんな彼らにも申し訳ない。

 俺はそう考えて荷物をまとめ、アルドに背を向けた。そして、



「……世話になったな」



 一言だけ、そのように告げる。

 答えはなかった。ただ、鼻で笑うような音だけが聞こえた。

 それを背に受けながら俺は、ひとまず王都を後にすることにしたのだった。





「あら、アンタ……もしかして、ルドルフかい!? ルドルフ・ウィスコム!!」

「久しぶりだな、青果店の婆ちゃん。……かれこれ、二十年振りか?」



 ――半月ほどの旅を経て。

 俺は故郷である辺境の片田舎の町に帰ってきた。

 いの一番にこちらに気付いてくれたのは、古くから青果店を営む老婆だ。彼女は嬉しそうに目を細めると、俺の背中をバンバンと強く叩く。



「二十五年振りだよ! すっかりオッサンになっちまったね!」

「そういうアンタこそ、見事に腰曲がったな!」

「うるさいよ!」



 互いに憎まれ口をたたき合いながら、浮かぶのは笑みだった。

 すると、そんな折にこんな声が聞こえてくる。



「おい婆ちゃん! この荷物は、ここに置いておけばいいのか!?」

「あぁ、ありがとうよ。マルス!」



 そして、ドスン!

 やけに重い音が、鳴り響いた。

 マルスと呼ばれた青年は、しかし涼しい顔で肩を竦めている。筋肉の付き方、そのバランスがとても良い。無駄に鍛えているわけではなく、必要な箇所に必要なだけといった感じだった。

 腰に剣を携えている様子を見るに、本来は剣士なのだろうか。



「ん……そこの人は、誰だ?」

「あぁ、紹介するよ。コイツの名前はルドルフ・ウィスコム――王都で最強と名高い冒険者パーティーのメンバーさ!」

「……元、だけどな?」



 念の為、訂正しておく。

 だがしかし、マルスの耳にはまったく届かなかったらしい。



「マジかよ、そんな凄い人がこんな辺境に!?」

「お、おおう……」



 彼は俺の手を取ると、キラキラと目を輝かせた。

 握力が凄まじい。痛みに冷や汗をかき、口角を引きつらせてしまった。


 そして、そんな俺に向かって――。



「あのさ、無茶は承知でお願いがあるんだ!!」

「……ん?」



 マルスは真剣な眼差しで、こう言うのだ。





「ルドルフさん、俺に剣を教えてくれないか!?」――と。



 


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