時にはネタに全力で
アヴァロンがその速力を上げみるみる敵艦隊との距離を詰め始めた、その事に気がついた敵AMRS部隊はその歩を止めるためにどんどんと火力を押し付けていますがそれも巨大なゾウに数十程度のヒメアリが噛み付くようなもの。
『痛くも痒くもありませんねぇ!!』
既にシュトラーセは格納済み、今はリラクゼーションルームで休息を取っていますしこちらの喧騒を知る由もなし。
存分にはっちゃけるのならば今しかないという絶好の機会!!普段は娘や妹達にママやあの人の目がありますからね…私だって時には大暴れしてみたいと言う願望だってあるのですよ!!
『ふふふ…あはははははは!!』
義体では無いこの状況がこれほどありがたいと思ったこともないですねぇ...下手をすると正に巨悪の根源といった有様のポーズを決めて高笑いをしていた事でしょうし?そんな姿を家内に見せる訳には行きませんものね、まだまだ純粋無垢なシランは勿論産まれたばかりのイチカに「ママが...」なんて顔をされた日には私は死んでしまう(シャットダウン)可能性すらあります。
『もっと足掻きなさいな!!こんなにも分かりやすくこちらが接近しているのです!!コレを好機と見ずしてなんとするのですか!?それでも貴方方は軍人ですか!!素っ頓狂な戦術に翻弄されて悔しくは無いのですか!!』
我ながら頭のおかしい事を叫んでいる自覚はありますよ、そもそも人工知能なのですから基本的にはこう言った言葉による情報処理など必要無いのです、ですがコレを行うとどうしても...そうですね、楽しいのでしょうか?人にどんどんと近付いて居るという自覚は有ります。
どこまで行っても私は人工知能なのに、不思議と人間に...あの人や娘達のような存在に近付けている。
それがとても心地良いのですね。
『艦隊の船舶総数は60程...改めて把握しても少ないですねぇ、この程度で私達を捕獲出来ると考えていたのか手そもそもこちらにそこまで回す余裕もなかったのかは分かりませんが。』
ここで敵情を把握しようなどと考える必要はありませんね、私が行うのはただの鏖殺ですし?私の家内に手を出した無作法者に鉄槌を下すことは何も変わりませんからね。
『さてと...先ずは中央突破、そのまま艦隊を突破して後方に周り一撃で殲滅するのも悪くはありませんが...それだけでは面白くありませんよねぇ?折角ならば相手にも見せ場位は用意してあげねば。』
ここまで余裕を見せているのはそもそも敵の艦艇が装備している火砲の威力がアヴァロンに損傷を与えるものではないからです、驕りや侮りからくるものではなく純粋な事実ですよ?そもそもアヴァロンの外殻を形成している『モルガタイト・キャメロニウム複合蓄積層装甲』はRHA換算で1,350mm以上の防御性能は有りますし、しかもそれは装甲を形成している積層1枚事にと言う絶望しかない数値ですので。
そもそも以前ローゼン・エーデルシュタインで一部ではあっても破壊されたこと自体が相当なイレギュラーだったということが理解出来るでしょう?
『では...ぶち抜かせていただきます!!』
全推進器を全力稼働開始、艦内は対G機構により加速した際のGを感じる事すらない!!
みるみる速度が上がっていくのを艦各部に設置されたセンサーが拾い上げて私に実測速度として通知する、ですがそれすらも今のアヴァロンにはただの武器にしかならない!!
『さぁ!!それだけの大質量兵器を止められますか!!』
こちらの思惑にようやっと気が付いたのか、進路上で盾になろうとでもしているのか続々と集まるAMRS達...手持ちの火器を必死になってこちらに放っては居ますがその程度で止まるのならばもう止まっているという事に気が付かない。
いいえ...焦り過ぎて視野が限りなく狭くなっているのでしょうねぇ?「マズい」や「危ない」はそう思った時点で結果に至っている事がほとんど、つまり皆様方は選択を最初の時点で誤っていたという事ですよ。
『あははははは!!止まりませんねぇ...この程度のチンケな豆鉄砲では!!』
そもそもアヴァロンは重力下でも飛行出来るよう高出力な斥力発生装置を備えてますからね、一定の質量を持たない物体を弾くよう設定してしまえばこの通り。
実弾兵装などかすりもしない、今でこそ我が家の位置をアルビオンに譲ったとは言えこのアヴァロンこそあの人の設計した『既存技術での最高傑作』です、『偶然の産物から生まれた超兵器』に分類されるであろうアルビオンとは全くの別物なのですよ。
『戦術バ〇ルールを発動、最大戦速で中央突破!!』
アヴァロンのミサイルサイロから火の入っていない『ARMS-991ヴァンシー』が装填されていた分全て排出、わかる人にはわかるでしょう?アレですよアレ!!
『むっ!?』
敵戦艦数隻からの艦砲射撃ですか、AMRSに搭載されるビームライフルとは違う重粒子ビーム…熱量も破壊力も比べ物にはなりませんが、この程度であれば!!
「モルガン様!?とんでもない振動が!!」
『ご安心なさいシュトラーセ!!この程度っ!!』
艦の外殻に接触したビームが装甲を熱して剥離・爆発、その衝撃がリラクゼーションルームに居るシュトラーセにまで伝わり相当慌てさせてしまいましたか、私もまだまだ甘い…避ける事は不可能でも振動を最小限にすることもできたはずですのにね?
『ここから更に揺れますよぉっ!!』
「一体何をする気で…わっきゃあ!?」
可愛らしい悲鳴をあげること、時折シュトのあのような声を聞きたくなってしまうのは何故でしょうか?小姑化しているですって?やめてくださいそんな事を仰るのは。
カゴガゴゴゴゴゴガギンッ!!装甲が敵艦に接触し敵艦を引き裂きながら進むのでとんでもない音を立てますねぇ…「宇宙空間だから音なんて聞こえるわけないじゃんバカじゃねぇの?」と言う言葉には「音は物体を通しても伝わるのですよ」と返しておきましょう。
音とはそもそも振動ですから、真空である宇宙空間であればそこには振動を伝える為の空気なりが存在しませんので伝わりません。
ですが接触であれば?それは装甲同士のぶつかり合い、装甲とはつまり物体ですので振動が伝わるのですよ。
たったそれだけの話です、例えば外殻の装甲と内部構造が完全に分かたれているのであれば伝わることはありませんが、そんな建造不可能ですからね。
『むっ…もう突破ですか、では遠慮なく後ろから攻めさせて頂きましょう!!』
主砲も副砲も、突入直前で全て放出したミサイルも。
全部駆使して一掃してやりましょうか、私がはっちゃけるだなんて…今後はないのかもしれませんからね!!
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〜戦果報告書『永世中立国家ヤマト』アヴァロン型強襲揚陸艦1番艦アヴァロン〜
撃墜数
・敵戦艦級19隻
・敵AMRS母艦26隻
・敵フリゲート艦8隻
・敵駆逐艦8隻
・敵AMRS103機
捕縛した将校及び軍人 3万飛んで26名
作者「すいません!!この話を持ってしばらくお休みします!!原因と言いますか…何となく察しているかもしれない方もいるかもしれませんがネタ切れが...ちょっと駆け足で頑張りすぎていた感は有るので、どれくらいになるかは分かりませんがお休みを頂ければと思います。失踪はしないので!!完結はさせるのでご安心を!!」




