引き続き転章。
はっ!
知らない天井だ。
某シ〇ジ君みたいな事を言ってみる。
「あ、目覚めたみたいですね」
声の方向を見ると、望が椅子に座ってこっちを見ていた。
ヤ、ヤツは?
周りを見渡すが望以外誰も居ない。
ホッと一息。
てか、ベッドに寝かされてるんだけど、何処から持ってきたの?
ここ、テーブルセット以外、何も無かったよね?
実は俺が真っ白な広い空間だと思ってるだけで、周り壁に囲まれてるの?
「お腹は痛くないですか?」
いや、スゴイ痛いけど、俺の疑問は無視ですか?
「瑠璃華がスミマセン。
あの後、一応叱っておきましたので、きっと控え室で反省してると思います」
お願いだから、俺の疑問に答えて。
「次は希望さん呼んでくれば良いですか?」
そうか、あくまでも無視するか。
(よし、希望を呼んできてもらう時に、開いたドアに突撃してやる)
「じゃあ呼びますね」
そう言って望は、何もない上の方に手を振り、
「希望さ〜ん。
順番ですよ〜」
声を掛ける。
え? どこか別室で見られてるの?
あ、控え室??
ガチャ
望の後ろの空間にドアが現れ希望が入ってきた。
「お邪魔しま〜す」
よし突撃だ!
すでにドアは閉まっているが、そこに存在するはず!
が、希望が出てきたあたりには何もなく、走り抜けてしまった。
なんで?
もしかして、ど〇でもドア的なヤツ?
「いきなり走り出して何してるんですか?」
望の呆れたような声。
希望は、残念な人を見るような目で俺を見ていた。
「じゃあ希望さん。
先に控え室に戻ってるね」
そう言って、何もない空間に手を伸ばしドアを開ける。
もうイイや・・・諦めて当初の目的果たそう。
どうぞ、お座りください。
「あ、はい」
では、こちらのシートに従ってお答え下さい。
「名前は、望月 希望です。
4月産まれの23歳ですね。
身長は149センチ、体重?!
言わなきゃダメですか?」
是非お願いします。
「えっと・・・52キロです。
身長に対して体重が多いのが悩みです」
いやいや、そんなに立派なモノをお持ちですから、多少は仕方ないのではないでしょうか?
「うぅ。
スリーサイズは秘密です」
具体的な数字は知りませんが、勝利〇女神〇ケの、アニ〇や、エ〇グをイメージしていただければ。
もしくはアト〇エのラ〇ザ。
「それって褒めてます?」
もちろん!
柔らかそうなボディ。
ハイソが食い込む太もも。
サイコーじゃないですか!
「え、あ、はい。
ありがとうございます?」
引いた目で見られた。
続き、続き。
その目を無視して続きを促す。
「趣味ですか?
特に思い付きませんね。
特技、なんでしょ?」
俺に聞かれても困る。
まぁ、そこは置いといて。
当初の予定では、ヤンデレストーカーみたいな感じの予定だったんですよね。
「今からでもヤンデレに転向しますか?
ストーカーって事は、望さんの部屋に盗聴器でも仕掛けたりとか?」
そうですね、転向はしなくて良いですが、盗聴器とかは仕掛ける予定でした。
「ところでヤンデレって何をすれば良いのでか?」
そうですね〜。
望に近づく女を、あの手この手で排除したり、盗聴器を仕掛けて望の行動を全て把握してたり、私がこんなに愛してるんだから、貴方も私だけを見て!
みたいな?
多分。
「ずいぶんと自信なさそうな答えですね。
あ、だからヤンデレキャラ止めちゃったんですね?」
キャラって言うなキャラって。
「でも、ヤンデレだったら瑠璃華ちゃんも排除対象だったのかな?」
そりゃあ勿論、前に妹の座を奪ってって言ってたけど、アレの酷い版?だったかも?
「じゃあ、今の方が良かったかな?
だって瑠璃華ちゃん、本当に可愛いんだもん。
お兄ちゃん大好きで、私に敵意むき出しなとことか、私に嫉妬してたりとか本当に可愛すぎ♪
可愛すぎてめちゃくちゃにしたくなっちゃう♪」
いやいやいや、俺の意思とか関係なく、勝手なルートに突き進むの止めていただいて宜しいでしょうか?
軌道修正ほんと大変なんですけど。
せめてファザコンで止めといて下さい。
土下座しますので、ホントお願いしますm(_ _)m
カシャ、カシャ
ん? ちょっと、まさか写真撮ってます?!
ちょっ、止めて!
「ふふっ。
この恥ずかしい写真をばら撒かれたくなかったら、わかりますよね?♪」
え? いや、あの、その。
「私と瑠璃華ちゃんの絡みを、もっと多くして下さいね♪」
もう嫌だ。
お帰りはあちらになります。
俺は適当な空間を示す。
ガチャ
その場所からドアが現れ、今度は瑠璃華が入ってくる。
「今度は私の番ね」




