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魔導書(電子書籍版)と契約し旅にでる  作者: 弓納持水面
第2章 出発

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依頼内容

冷夏視点です。

伯爵からの依頼とは事実上の公共事業です。

報酬はパーティー払いと1人頭があります。

1人頭は多人数集めたいときに便利です。

「まわる水車亭」

お店に入ると、髭モジャのがっしりしたおじさんと、栗色の髪のハーフエルフさんが迎えてくれた。


『あれはドワーフだ。』

「(ドワーフ?)」


『鉱物の採掘やその精錬、加工に長けた妖精、妖魔。増光の目、低酸素耐性、毒耐性など身体能力が優れる。』


『妊娠期間、繁殖期等は人間と同等。

寿命は人間の倍、30才で成ドワーフになる。』


『大半の部族が、ダークエルフと同盟している

その為エルフとは仲が悪い。』


「(マドウ、ウイキと連係してたりする?)」


「ご注文はどうされますか?」

エプロンをした栗色髪のハーフエルフさんがメニューを持ってオーダー取りに来た。

こういうの憧れてたんだよ。


病院ではメニュー決まってるし、村ではメニュー2つしかなかったし。


期待してメニューを開く。

……読めない。読めないよぉ。

デグさんも難しい顔している。


「メニュー読み上げますね。」

手慣れた感じで、ハーフエルフさんが料理の名前と内容を読み上げ始める。


『スマホをかざせば読める様になるぞ。』

「(そういえばスマホ充電してないよね?)」


『魔力を電磁力に変換している。』

「電磁力?」


『6つの力を知らないのか?』

『魔力、神力、重力、電磁力、強い力、弱い力。』


「待った。解説はいらないよ。マドウ」

『弱い力の対称性の破れとか面白いのだが……』


ジグさんが、こちらを見ている。

また声に出てた?

私って電波さん認定されてる?


『大丈夫だ。ジグには電波の知識はない。』


その後、何故かミケさんにガン見されたり、美味しいごはんを食べたりした。



夜。

「報酬と内容から、選んだのだけれど……」

ミケさんが[五芒星]として受ける依頼内容の説明を始めた。


「依頼主は伯爵。内容は領内巡回の下請け。伯爵の衛兵達のかわりに、ここから、7日ほど南にあるトキソ村とその周辺の湿地帯を巡回する。」


「巡回期間は最低14日。証明書発行は村長。村に滞在中の食事は村の負担。出発は明後日。報酬はパーティー払い。経費込み金貨10枚。前金半額。」

ミケさんの確認に全員頷く。

みんなでの初仕事だ。


この世界は15才成人らしいけど、エールは一口だけにした。

にがい。

くらくらする〜。


「そういや競合はあるのか?ミケ。」

「違う冒険者の店のパーティーが昨日1組先行している。」

「訳ありという感じか……。」

「あとミケ。レイカを部屋に連れて行ってやってくれ。」

我々の世界の力は4つです。念の為(笑)


冒険者の店で受注中はタグがもらえ、都市の出入りは無税です。(依頼に絡まない商品持ち込みは有税)


次からは新しい章になります。

よろしければ感想評価をお願いいたします。


私の黒歴史がまた1ページ。

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