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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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討伐隊 任務開始 part8

主人公登場が見えてきました!

来週には復活できるかもです

オークジェネラル。Aランク相当の実力者でないと倒すのが難しい魔物。それが二匹現れたという事実は討伐隊一行を震え上がらせるには十分だった。


「退避! 急いで退避しろ!」

「怪我人を優先させろ! 余裕のある者は少しでも時間を稼ぐんだ!」


リーダーの男が率いるパーティーの者たちが素早く指示を出す。オークナイトやメイジ相手に健闘した彼らであっても今の状態でジェネラルを倒すのは厳しい。そう判断したのだ。


「早くいけ!」

「あまり長くは持たないぞ!」


倒すのではなく時間を稼ぐという事を頭に入れ、オークジェネラルと退治している者たちはそれを徹底して行っていた。


「ブフォォォォ!」


だが相手はジェネラル。オークナイトに匹敵、もしくはそれ以上の力を持つ者が武器を振るい、足止めしている者たちに重い攻撃を放つ。


「ぐっ!」


防御に意識を集中させてもなお防ぎきれない威力に、攻撃を防ぐ者の顔が痛みでゆがむ。


「全く。だらしないですね。たかがオークごときに情けない」


背負われていたウィズがやれやれと肩をすくめながら足を地につける。


「私の魔法で一掃しましょう。皆さん時間を稼いで下さい」


自身ありげな様子を見せるウィズ。自分はあの栄光の翼の魔法使い。それもAランク相当の実力者だ。それに加え実際に"自分の魔法"で"Aランク相当の魔物を倒した"事もある。過去の実績が己の自信となっていた。


「はぁ!? 何言ってんだよ! あんな奴相手に時間を稼げるわけねぇ!」

「そもそもあんたの魔法じゃ一撃どころかまともなダメージも与えられないだろうが」


共に戦闘した事で、ウィズの実力は周知される事となったが、その実力ははっきりいって大したものではないというのが全員の評価だった。どう見てもAランクはおろか、Bランクの実力があるかさえ怪しいレベル。ほとんどの者が彼の言葉を最早信用していなかった。


「さすがウィズ様! 頼もしいですわ! なら私たち騎士団が足止めを引き受けましょう!」


そんな中でもウィズを擁護する者もいた。騎士団のローナルである。彼女自身はこれまでの戦いでウィズが見せた実力、それよりも栄光の翼所属のAランクという肩書を未だ信じていた。


ある程度の実力者なら戦いの中で相手の力を見抜く事ができるが、実戦経験に乏しい彼女にはそれが出来なかったのだ。


「ローナル様! 無茶です!」

「あのような攻撃! 我々にはとても……」


当然騎士団の者たちは足止めをする事に対し反対の声を上げる。何と言われようが今の自分たちではオークジェネラルの相手など到底務まらない。そう思うのも当然であった。


「あなたたち! それでも騎士団ですか! 私たちが逃げ腰でどうするのです!」

「で……ですが」

「もういいですわ! 私の指示に従わない者はヴァルト隊長、そしてお父様にも報告しておきますわ!」

「そ……そんな」


ローナルは大貴族の令嬢である。その地位はかなりのもので彼女の口利き一つで自分の将来が変わるといっても過言ではないくらい影響力がある。だからこそ彼女に気に入られようとする者も大勢いた。


「逆に私の判断に従うのであればそれ相応の評価はして差し上げます。さあどうしますか?」


彼女の言葉を聞いた騎士団の者たちはオロオロした態度を取り始める。命令に逆らえば騎士団内において肩身が狭くなる。しかし相手はオークの化け物。そんな相手に挑むのは無謀。全員がそう考えていた。


「う……うぉぉぉ!」


突然騎士団の男の一人が叫んだかと思うとオークジェネラルに向かって走り出したのだ。やけくそによる突撃だった。


「っ!? おい!」

「馬鹿! 戻れ!」


時間稼ぎをしていた冒険者たちが戻るよう命令するが、それを無視して手に持った剣で攻撃をしかける。


「お……俺だって」

「出世……。出世できるんだ!」


一人が行けばまた続く。次々と騎士団の者たちが戦いに加わりオークジェネラルに向かって武器を振るう。もはややけくそであった。そうでもしなければオークジェネラルに無謀な攻撃などしかけられないのだから。


「さすがローナル様! その調子で時間を稼いで下さい。渾身の一撃を叩き込みますので」

「頼みますわ!」


命令を無視しての突撃、それも自分たちの力を見極めずにだ。騎士団の者たちの行動にリーダーの男は啞然とした表情を浮かべる。


「ブフォォォォ!」


騎士団に所属しているとはいえ、オークジェネラルに突撃した者たちの実力は足止めしていた者たちよりも劣る。当然というべきかオークジェネラルの一振りの攻撃で薙ぎ払われてしまう。


「ぐぁ!」

「がはっ!」


体を大きく飛ばされ体を地面に打ち付ける。中には骨折してしまう者もいた。時間を稼ぐためか騎士団の者たちが続けざまに攻撃を放つものの、まともなダメージを与えるどころかこちらの被害がどんどん大きくなっていた。


「馬鹿が……」

「あんなの戦いでも何でもねぇ」

「リーダー……」


騎士団の者たちの行動を見た者たちがリーダーの男にボソリと呟く。命令を無視し、無謀な攻撃を仕掛ける者たち。彼らのために自分たちが体を張る必要があるのか? そう目で訴えかけたのだ。


「……仕方ないか。彼らを置き去りに……」

「いい加減に……しなさい!」


突然戦いの場に躍り出るようにして一人の女性が姿を現す。そして手に持っていた剣を振るい、オークジェネラルの体を切り裂いたのだ。


「死にたくないのなら今すぐ彼らの指示に従って退却しなさい!」


後衛のサポートに回っていたミラーナが痺れを切らし、ついに自身も戦いに参加する事を決めたのだ。


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