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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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幼馴染 邪魔される

明日も何とか投稿できそうです

よろしくお願いします。

本気になったと言わんばかりの圧を放つレイシア。はっきり言って常人のそれではない。その圧に思わずゴクリと息を呑みこんでしまう。


「さぁ、行こうか!」


氷を纏った斬撃とミラーナの光の斬撃とぶつかり合い、激しい衝撃が辺り一帯を襲う。


(くっ! 斬り合ってるだけでも感じるこの冷気! これほどの魔力を持っているなんて!)


今は自身の剣に魔力を込めて戦っているが、長くは持たない。威力が上がる分、多くの魔力を消耗する。そんな戦いの中、目の前の彼女とお互いの得物をぶつけ合った事でミラーナは直感的に身の危険を感じていた。


(あの冷気。まともに受けたら……)


もし魔力の解放をやめようものならすぐさま自身の剣ごと腕も持っていかれる。そう感じ取ったのだ。


「さぁ、どんどんいかせてもらうよ」


一振り、また一振り、レイシアが刀を振る度に斬撃と一緒に冷気が襲い掛かってくる。先ほどまでとは違い、今度はミラーナが押される立場となったが、彼女も負けておらず自身の剣技で相手の攻撃をいなしていた。


(これ以上は! マズイ!)


最早二人の戦いは手合わせというレベルをとうに超えている。二人がこのまま力を発揮し衝突し続ければ、辺り一帯にも大きな被害が及ぶ。すぐにやめさせなければ。


「ウキィーーーーーーー」


突然叫び声と共に何かが森から姿を現し、飛び掛かってくる。


「何だ!?」


突然の襲撃に驚きはしたがかわせない速度ではない。俺はすぐさま横に飛び、飛び掛かってきた何者かの攻撃をサッとかわす。

そして襲い掛かってたものの姿をその目に映す。


「ウッキッキーー」


襲い掛かってきた魔物はウッドモンキーであった。森の中で常に複数体で行動するという習性を持つ魔物。ウッドモンキーたちが一斉に姿を現したのだ。見た感じでも、数はざっと十以上はいる。中々の大人数だ。


「ちょっと! こんな時に! 何なのよ!」

「困るなぁ……。せっかく良い感じになってきたのに」


現れたウッドモンキーは全員、威嚇するようにこちらを睨みつけている。その目はすぐにここから出ていけと言っているように見える。どうやらこの辺りは彼らの縄張りだったようだ。

おそらくミラーナとレイシアとの激しい戦闘が目、もしくは耳を通して伝わり、それを彼らは自分たちの縄張りが荒らされていると思ったのだろう。


「ウキャァァァ!」


ウッドモンキーたちの内二体が、跳躍しながらミラーナとレイシアに向かって手に持っているこん棒を振りかざす。その攻撃をかわす二人にすぐさま別のウッドモンキーたちが続けざまに攻撃を繰り出す。


「二人とも! くっ!」


援護に行こうと思った俺の前にもウッドモンキーたちが邪魔をするように攻撃を繰り出してくる。彼らの攻撃力はそれほど高くはないが、俊敏で身軽。おまけに手先も器用なのでヒョイヒョイと木から木へと飛び移る事を苦ともしていない。


以前フォールたちと一緒に戦った時もあったが、その時は自分が囮になって全員を引き付けた事で一気に殲滅する事ができた。

しかし今回はウッドモンキーたちは明らかに俺よりもミラーナとレイシアの二人に対し敵意を抱いている。


そのためか、あくまで俺には妨害程度の攻撃しか行ってこず、激しい攻撃は二人に向けられている。おそらく自分たちのテリトリーが二人に破壊されたと思っているのだろう。


「あーもう! 鬱陶しいーーな!」


レイシアが冷気を纏わせた刀をその場で大きく横に振るい、その風圧で襲い掛かってきたウッドモンキーたちを吹き飛ばす。


「邪魔した君たちにはお仕置き……だね!」


今度は刀を両手で握り、それを地面に向かって大きく突き刺す。するとレイシアの足元周りから突然氷柱が現れ、ウッドモンキーたちの体を貫いた。


「ウギィ……」


突然の地面からの強襲。俊敏な彼らであっても予想外の攻撃には対応できなかったようだ。体を貫かれているためいくらもがいても脱出する事ができない。穴が空いた個所から血が噴き出し、貫かれたウッドモンキーたちはピクリとも動かなくなった。


「ウキャァ!!」

「キィィィ!!」


残っていたウッドモンキーたちの悲鳴か、あるいは怒りの声か。どちらかは分からないが激しい雄たけびが辺り一帯に響き渡る。先ほどまでの弾幕攻撃とは違い、今度は多勢による一斉攻撃を仕掛けてきた。


「させない!」


今度はミラーナが光を纏わせた剣を振るって斬撃を放つ。ウッドモンキーたちに一太刀浴びせた後に、彼女は両手で剣を握り、目を瞑り集中する。


「はぁぁぁぁ!」


剣に纏わりついている光の魔力がさらに膨れ上がる。そのサイズはまるで大剣のように見えるくらいまで大きくなっていた。


「喰らいなさい!」


大きく光を纏った剣による一閃。その大きさにウッドモンキーたちはかわす事すら敵わず、直撃を受け一瞬にして絶命する事となった。


「ウウウ……」

「キィキィ!!」


敵わないと悟ったのか、残ったウッドモンキーたちがその場から逃走を図り姿を消した。何匹かは逃げたものの、多くのウッドモンキーたちが一瞬にしてこの世から去る事となった。


「やっと……続きができるね」


邪魔が入ったにも関わらずレイシアの闘争心は消えていなかった、むしろ先ほどの戦いでさらに火が入ったようだ。


「私はもう終わってもいいけど?」

「さっきの彼らのおかげでさらに体が温まったんだ。ここでやめるなんて……勿体ないよね!」


レイシアが刀を振るってきたため、ミラーナも迎撃するために剣で迎え撃つ。互いに先ほどまでと比べ、さらに魔力を込めている。

レイシアは勝負を決めるために、ミラーナはそれを受け止めるために、互いの本気の一撃がぶつかり合う。


先ほどよりもはるかに強烈な衝撃が辺り一帯を襲う。下手をすれば周りのあちこちが破壊されるほどの被害が出る。そうなるはずであった。








































コツン



二人の得物がぶつかり合った音が響く。その音はとても軽いものだった。まるで小さな子ども同士がおふざけで木の棒で殴り合ったような。


「二人とも、そこまでだ。これはさすがにやり過ぎだ」


二人の攻撃が放たれる寸前に放った魔法。俺のステータスダウンの魔法が何とか間に合ったようだ。


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