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【3章完結!】  ステータスダウンしかできない無能デバッファー。追放宣告を受けてしまったが実は最強デバッファーでした。  作者: 追放されるけど何だかんだでハッピーなのが好きな人
一章 無能と呼ばれる男
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幼馴染 引き受ける

新キャラと主人公たちの絡み、楽しみにして頂ければと思います

今回は少しタイトルが違いますが、中身を見て頂ければ……

多分タイトル詐欺にはなってないよね?

俺たちは今、レイシアと名乗った女性と共に魔の森に向かって歩いている。相手が自分の名を名乗ってきたため、さすがにこちらも名乗らないままといかず、結果的にお互いに自己紹介する形となった。


「しかし君があの栄光の翼の一員とはね。私と出会った時のあの動き。さすがは今注目を浴びてるパーティーの一人だけあって良い動きをする」

「元だ。結局俺は無能判定され、あいつらに追放された。あんたの目の前にいるのはそんな男だよ」

「私個人的な感想だと、無能なのは栄光の翼にいる彼らで、本当にすごいのは君だと思うんだけどな」

「はは、お世辞として受け取っておくよ」


会ったばかりなのだが何故か彼女の中では俺への評価が異様に高い気がする。少なくとも世間的には栄光の翼の中でぶっちぎりの断トツで俺への評価は低い。寄生虫、荷物持ちしかできない無能と呼ばれているくらいだから間違いはないだろう。

しかし彼女はそんな噂を気にもしてないように見える。


「そ れ よ り 早くあなたが持っている情報。教えてくれないかしら?」


ミラーナが情報を開示するよう促している。俺とレイシア、二人きりで話しこんでいて、会話に入り込めなかった事で苛立ったのだろうか。イライラした口調ぶりだ。


「おっと話が逸れてしまったね。君たちは今魔の森について、どれくらい知っているのかな?」


レイシアの質問に俺は知っている内容。ここ最近、本来生息していない場所で魔物と遭遇するという現象が起こった事。ここ最近、オークの姿が全く見かけられていない事。この二つを伝える。


「へぇ。そこまで調べたんだ。別ランクの魔物との遭遇はギルドでも話題になってるみたいだけど、オークについての情報はまだ把握してなかったはず。それを知っていたって事は……彼に聞いたのかな?」


なるほど。どうやら彼女もこちらが掴んでいる情報は全て知っているようだ。そして発言の中で出た彼という言葉。おそらくその彼というのはあの情報屋の事なのだろう。もし俺の予想が当たっているならあの情報屋を震え上がらせた存在というのはきっと……。


「っと警戒しないでよ。私も彼と接触こそしたけど危害は加えてないし、代金もちゃんと払ってる。責められる理由はないはずだよ」

知らない間に警戒態勢に入ってしまっていたようだ。確かに彼女の言う通り、情報屋は怯えてこそいたものの、危害は受けていないし、情報料も支払われている。彼女の言い分はもっともだろう。


「俺たちが知ってるのはそれだけだ。今まで口ぶりだとあんたは俺たちが知っている以上の事を知っているんだろ?」

「そういう事だね。とはいえ私の口から話すより実際に見てもらった方がいいかなと思ってさ。だから同行させてもらったんだよ。っとついたみたいだね」


歩きながら話しているうちにいつの間にか魔の森の入り口までたどり着いていた。何度も足を踏み入れた森だが、今何か異常が起こっていると考えると何故か目の前の森がとてつもなく恐ろしい何かに見えてくる。


「それじゃあ、入ろうか。異常が起きてる森に」


レイシアが先に森に足を踏み入れたため、俺とミラーナもそれに続く。見てもらった方がいいと言っていたが一体何を見せられるのだろうか。


「うーん。このあたりでいいかな」


彼女が足を止めた場所は大きく開けた、広場のような所だった。ここなら視界が良好なため、そうそう魔物の不意打ちを喰らう事もないだろう。野営などをするにはうってつけだろう。


「さて、話す前に一つ確認したい事があるんだけどいいかな?」


いよいよ本題を聞けるかと思った矢先、いきなり質問を投げかけられる。


「ここまで連れてきてその言い草はないんじゃないか?」

「まぁそういわないでよ。はっきり言って今の森の状況、かなりマズイ事になってるよ。今から対処するにしてもかなりの犠牲が出ると思うよ」


犠牲がでる。その言葉に俺とミラーナは思わず身構えてしまう。


「君たちに情報を教える。それは構わないし、君たちがその情報をどう使うかも自由だ。その代わり私からも一つお願いがあるんだ」「ここにきてお願いか。ずいぶん都合の良いお願いだな」

「だってこうでもしないと君たちに話を聞いてもらえそうになかったからさ」


ここにきてお願いとは。それも開けた場所とはいえ魔物が出現する魔の森で。しかも今はいつどんな魔物が現れるかも分からない状況になっている環境でだ。嫌な予感がする。


「君たちがこの情報を手にできる実力があるかどうか。今ここで私と手合わせして君たちの実力を見せて欲しい」


レイシアは手合わせを申し出てきた。


「単刀直入に言うと、君たちに実力がなければ情報を手に入れても無駄になると思う。だからこそ戦って納得させて欲しいんだ」


ここにきて戦いを申し込まれるとはさすがに思ってもいなかった。とはいえこれまでの会話を踏まえても、彼女が冗談をいうような性格をしているようには見えない。


「まぁ断るならそれはそれでいいんだけど、どうする?」


どうやらとんでもない女に捕まったようだ。


「全く……。あなた本当に良い性格してるわね」

「ふふ、褒め言葉として受け取っておくよ」

「受け取らなくていいわ。嫌味で言ってるから」


こわ! どうやらミラーナもレイシアに振り回された事で少なからず怒りを覚えているようだ。


「ヒューゴ。悪いけど私一人でやらせてくれない? いきなり現れたと思ったら私たちの事振り回すし、情報が欲しかったら戦えとか言いだすし、はっきりいって迷惑してるの」


ミラーナが剣を構え戦闘の態勢を取る。


「それにさっさと片づけてヒュー君と引き離さないとね。森に来る時に当たり前のようにヒュー君と仲良くしゃべってるし。あの体で誘惑でもするつもりなのかしら? 久々に楽しませてくれる相手が来たわね」


小声で何かをブツブツ言っているミラーナが怖い。俺の知ってる昔の彼女は小声でボソボソ話すタイプではなかったのだが。別れてから再会するまで、お互いに長い間様々な経験をしている。多少なりとも変化はあるものだろう。


「栄光の翼所属の彼の力も見たかったんだけど仕方ないか。とはいえ騎士団所属、若輩者でありながら隊長クラスの実力を持つと噂されてる君と戦えるんだ。それは光栄かな」

「……その情報。どこで手に入れたのかしら? 女性のプライベートにズカズカ踏み込むなんて礼儀がなってないと思うけど?」

「ふふ……それも褒め言葉として受け取っておくよ」


そう言いレイシアも自身の得物である刀を取り出し構えを取る。その瞬間、ブワッと威圧感を放たれる。その威圧感だけでも分かる。少なくともあの情報屋、本人談だがBランク相当の魔物ともやりあったと言っていたあの男が恐怖に怯えるほどの威圧を持っているのだ。やはり彼女は只者ではないのだろう。


「それじゃあ始めようか!」


レイシアの言葉を合図に二人の戦いが幕を開ける事となった。


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