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僕は死んでた。
僕は今交差点にいる。
なんかもう疲れた。
そう思って飛び出した。
クラクションも鳴らさずに突っ込んできた車。
轢かれた自分。
意識もあったし外傷も無かった。
そうだった、僕死んでたんだ。
高校の帰り道。
僕には彼女が居た。
毎日手を繋いで帰っていたいわゆる「バカップル」だった。
そんな時、通り魔に刺された。
(熱い、、、熱い、、、)
胸の当たりがジンジンと熱くなってゆく。
視界は真っ暗になっていき、倒れた横のラーメン屋の店主が慌てて救急車を呼んでいて、彼女は手を繋いで泣いている。
犯人はすぐ近くの交番で取り押さえられていた。
遠くに行ってしまう意識を無理やり引き留めて、まだ死ねないと心のなかで言い続けた。
そしたら、気づいたら幽霊になっていた。
僕はまだこの時、この後の幽霊の苦しさがわからなかった。




