表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
56/92

56話

 上空にファイアーボールがさく裂した、合図だ。

 どうやら争いがおこったみたいだった。

 僕たちは門を破るために破城槌を使い門を壊す。

 門を壊して中に入ると大きな蜘蛛の化け物がいた。

 僕はすぐに、ベラに声をかける


 「ベラ、一体どうなってる!あんなのが居るとはきいてないぞ」


 「あれは長老が、我らアラクネに伝わる禁術を使ったすがたです。ああなってはもう理性もなくなっているでしょう。目の前のものすべてが餌にしかみえていないはずです。まさか長老があそこまでするとは考えていませんでした。」


 「これだからしきたりにばかり固執するご老人は困る、てかやけくそになりすぎだろ。」


 まさに女王蜘蛛としてふさわしいほどの巨大化をして、敵味方関係なく攻撃している。


 「子供たちを先に逃がせ、僕はあれを少しでも足止めをする」


 僕は木竜を生み出し女王蜘蛛と戦わせる。

 木竜も強いが相手は蜘蛛の糸まで口から吐いて、木竜の動きを阻害する。

 僕はもう一体木竜を生み出し戦わせる。

 さながら怪獣映画のようだ。

 木竜も糸をブチブチと引きちぎりながら女王蜘蛛に噛みつく、緑色の体液がこぼれ女王蜘蛛も痛みに叫ぶ。


 「グオオオオゥ」


 さらに追い打ちをかけるようにもう一体の木竜が後ろから噛みつき相手の動きを止める。

 

 「エデンの戦士たちよ今だ、総攻撃をかけろ!」


 「オオオオオ」


 と、叫びながらエデンの軍は総攻撃を女王蜘蛛にしかける。

 あるものは弓矢で女王王蜘蛛の目を攻撃し、あるものは動きを止めるため足を剣できりつける、すべてがハイモンスターの攻撃でどれも効いている。

 そのなかでも鬼人族のガーグも剣で1本の足を切り飛ばしていた、流石、鬼人族の族長である。

 オークエンペラーも足を切り飛ばし、女王蜘蛛はその動きを鈍らせていく。

 アラクネの禁術だけありなかなか生命力もつよいようだ。

 あれだけの攻撃をうけても、未だに暴れている。

 流石に3体目の木竜をだすと軍の連携も乱れてしまう、もう少し、動きを鈍らせたいところだ。


 「ベラ、も見てないで手伝って」


 そこに他のアラクネ達も加わり、糸をはいて、女王蜘蛛の動きを阻害しはじめた。

 指揮をとっているのはもちろんベラだ。

 ナイスアシスト。

 アラクネの阻害攻撃とエデンの直接攻撃でだんだんと女王蜘蛛もその動きを止めていき、ついにはたおれた。

 一瞬の静寂とともに次の瞬間には歓声があがる。

 女王蜘蛛の討伐完了ってところかな?

 しかし、アラクネの禁術は恐ろしい。あれで知性まで残ってたらかなりやっかいな相手になっていたに違いない。

 十分厄介だったが。


 「それで、残りのアラクネ達よ、どうするのだ?我らと来るか?それともこの地に残るのか?選ぶがいい」


 ベラが指揮していた連中は元々移住派なので、問題ない。

 だが、長が禁術まで使ってこの地にとどまらせたかった連中はどうなのか?


 結果、全てのアラクネ達がエデンに移住することになった。

 元長老が禁術で変身して暴れたため、里も壊滅的なダメージを受けたから当然生き残るための苦渋の選択をした者もいただろうが、エデンに来て良かったと、思わせたい。

 そのためにも頑張らないとな。

 こうして、また新たにエデンの住民が増えたのだった。



 新たにアラクネ達がエデンの民になり、彼女たちがまずしたのは、彼氏さがしだった。

 将来の伴侶を見つけるために誰でも言い訳じゃないみたい。

 結果的に多くのアラクネと異種族のカップルが多く誕生していた。

 大半がハイオーク達だったが、問題なくつきあっているなら、こちらもいうことはない。

 ちなみに誰も僕にアプローチをしてきたアラクネはいなかった。グスン。


☆★☆


 「さて、アラクネ達も無事にエデンの民になったことで、またエデンは大きくなった。そこで、そろそろ、エデンの国旗を作りたいと思うんだ。何かいい案ない?」


 会議室にいつものメンバーが勢ぞろいだ。

 火精霊のドーガ

 土精霊のグラン

 風精霊のフィーネ

 水精霊のフェルミナ

 ポチ、クロ、シロの3人とミントにアウラ。


 「えでんは他種族が集まっている国、なかなかデザインが決まらないんだよね」


 「ここはやはり力強さを表すために火のマークは取り入れるべきだな」


 「いやいや、エデンは頑強さを象徴するのに土のマークでしょう」


 「エデンは自由の国なんだからやっぱり風のマークがひつようだと思うよ」


 「う~ん、やはりユキ様の優しさにあふれるぅ、清らかな水のマークでしょかぁ」


 4大精霊達はそれぞれ自分たちの属性を入れたいみたいだ。


 「ここは、やはり御屋形様の国。ですので御屋形様のご尊顔をモチーフにすべきです」


 「あっ、俺も主の顔がいいかも」


 「そうですね、ユキ様の顔とかいいです」


 ポチ、クロ、シロの3人は僕の顔?顔が国旗なんて聞いたこと無いわ!それ以前に恥ずかしすぎる。


 「顔は却下します」


 そんなガーン見たいな顔してもしょげて見せてもダメなものはダメです。

 

 「私は、ご主人様が世界樹の化身なのですから、生命の樹がよろしいかと思います」


 生命の樹はたしかに他種族がいるエデンには会ってると思うけど、もっとシンプルにいきたい。


 「パパ、全部入れちゃえば?」


 アウラよ、全部入れたらカオスな国旗ができる。

 でも、全部かぁ、僕は世界樹の化身で木、火精霊のドーガ、土精霊のグラン、風精霊のフィーネ、水精霊のフェルミナ。

 木、火、土、風、水。

 ちょうど五つか、ここは五芒星でもいいかもしれない、みんな入ってるし、シンプルだ。


 「よし、国旗は五芒星にしよう。そうすればみんなの意見も取り入れることができるし、五芒星はお守りにもなるって言うからね。」


 「五芒星かいいんではないか」


 「たしかに全て満たせますね」


 「おお、なんかカッコいいね」


 「私もぉ、それでいいですぅ」


 順に、僕、ドーガ、グラン、フィーネ、フェルミナ。


 こうしてエデンの象徴たる国旗が決まり、すぐさま制作することになった。

 エデンの国民にも発表して受け入れられた。

 あとは、魔族の国ガルガンティスと人間の国グラバドニアに手紙で送り国旗を知らせる。

 これで国旗問題は解決した。

 数日中に国旗は出来上がり、エデン本体と、エデンダミーにも国旗が掲げられることになった。


 エデン軍にも五芒星のマークが取り入れられて、統一感がました。

 軍旗もできてなかなか壮観だね。

 これでエデン軍にも周辺のパトロールをしてもらって、街道の安全もよりますだろうし、エデン軍にエデンの五芒星もつけているから、野良のモンスターとも間違えられない。

 そういえば、人間の国グラバドニアとの交易の道も作り始めてもうだいぶなる、共同で作成しているから、人間ともうちのエデンの民が受け入れられ始めているらしい。

 いいことだね。

 でも問題もある、人間との国境付近に盗賊団がが現れ始めたらしい。

 モンスター集団のうちは襲われたりはしてないが、人間達が襲われているとの事。

 人間の騎士団が警邏しているらしが、盗賊団のアジトがわからず困っているとも聞いたな。

 アジトが、エデン側にあれば、即刻つぶさないとね。

 一応こちらかも協力を打診しているが、今の所は、人間の騎士だけで何とかしたいとの事。

 確かに他国にあまり頼ってばかりじゃあいけないよね。

 エデンも気を付けなければ。

 内の場合はゴブリンさんがよく湧いてくるので大変なのだが。

 そのうち本気でゴブリンもなんとかできないかな?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ