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まことの店  作者: 双鶴


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32/36

32話

教授の提案は嬉しかった。

スポンサー、行政の助成金、地域連携──夢のような言葉が並んだ。

僕と真琴は胸を躍らせた。

「もし実現すれば、もっと大きな挑戦ができる」

「店が街の拠点になるかもしれない」


だが、その夜、僕らはノートを開いた。

数字が並ぶ収支表を見つめる。


──売上は月120万円前後。

──人件費72万円。

──食材費36万円。

──光熱費5万円。

差し引き、黒字はわずか7万円。


真琴が静かに言った。

「誠、これが現実だね。

 無理して壮大な構想を練っても、所詮は戯言だよ」


僕は深く息を吐いた。

「挑戦は続けたい。でも、数字を無視すれば居場所は壊れる。

 夢を語る前に、現状を守ることが先だ」


こでまりが机の上に飛び乗り、収支表の上で丸くなった。

その姿はまるで「現実を見ろ」と告げているようだった。


教授の言葉は夢として心に残した。

でも今は、自習室とスポーツカフェを守ることが一番だった。


──夢と現実の距離を確認し、原点を守る決意を固めた夜だった。


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