第二十話 謎
「なっ、何だこの意味のわからなき空間は。」
モニターにうつっている阿黒賢一を見ながら川名は絶叫した。
川名が絶叫するのも無理はない。なぜなら、こんな意味のわからない空間にいきなり閉じ込められて、なんのヒントもなしにここを脱出しなければならないからだ。
(てっきりヒントの一つや二つあって、それをといていって脱出するものだと思っていたが。)
川名は手に持っているリモコンで見ている部屋を切り替える。
(全ての部屋にひとつもヒントないじゃん。どうやってここから脱出するんだ。)
川名は一人モニターを見ながら頭を抱えていた。
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真ん中の白いタイルの上には、鉄でできているであろう銀色のペンと小さいノートがおいてあった。
阿黒賢一はペンとノートを手に取るとすぐさま、真正面にある扉を開き歩みを進めた。
扉の先にはまたもや先程いた空間とほとんど同じ空間が広がっていた。だが、扉の位置が後ろに1つ、正面に1つ、右側に1つの計3個の扉があった。
阿黒賢一はその部屋に入ってすぐに真正面にある扉に手をかけ、開く。
またもや同じ部屋がそこには広がっていたが、扉の数が1つ少なくなっていた。今まさに開いた扉が真後ろにあり、右側に新しい扉がある。今まであった真正面の扉がなくなっていたのだ。
阿黒賢一は顎に手を当てながら今度は右側の扉を開いた。
やはり、そこにひろがっていたのは先程居た部屋とおなじ白い部屋であった。だが、扉は3つあり、真後ろの今まさに開けた扉と、右側にある扉、そして先程はなかった真正面の扉。
阿黒賢一は何の迷いもなく真正面の扉を開く。
そこは前々回に居た部屋と同じ部屋がひろがっていた。真正面には扉がなく、真後ろと右側にのみ扉が存在している部屋。
前々回と同じく、阿黒賢一は右側の扉に手をかけると、そのまま開いた。
やはりそこには白い部屋がひろがっており、先程はなかった真正面の扉が存在していた。
「なるほど。」
ロックエリアに入ってはじめて阿黒賢一が言葉をはなった。
そのままいつも通りに真正面の扉に手をかけ、扉を開く。
そこにはいつもの白い部屋、ただ、真正面には扉がなかった。
阿黒賢一は前々回と同じように右側の扉を開き歩みを進める。
白い部屋。ただ、真正面に扉が存在している。
阿黒賢一は真正面の扉に手をかけると、そのまま扉を開く。
またもや白い部屋、だが、今度は違った。左側に機械のついている扉が存在していたのだ。そう、1周したのである。
その後も阿黒賢一は足を踏み入れていない部屋に向かったり、そこら辺を縦横無尽に歩いていた時、阿黒賢一はとある違和感を覚え、その正体を見つけ、言葉をはなつ。
「把握した。」
●
真名慎太郎がロックエリアに入ってすぐにしたこと、それは、雄叫びであった。
「よっしゃー。」
真名慎太郎は重度の推理好きであり、自身が閉じ込められ、そこから脱出するために推理をしなければならない。このゲームは彼にとってとても嬉しいことであった。
「なるほど、パスワードを入力すれば、ここからでられるというわけですか、」
3×3の白いタイルが敷き詰められている部屋の中央に阿黒賢一のと同じペンと紙が置いてある。
「これを使って推理しろということですね。」
ペンと紙を拾うなり、真正面にある扉に手をかけ、開いた。
「同じ部屋ですね。」
阿黒賢一の時と同じく、そこには先程いた部屋と全く同じ部屋が広がっていた。
真正面に存在している扉に手をかけ、扉を開ける。
そこもまた、同じ部屋であった。だが、先程までの部屋とは違い、真正面には扉はなく、後ろと右側にしか扉はなかった。
「そういうことですか」
真名慎太郎は小さなノートにペンをはしらす。
「今まで居た部屋は全て正方形であると考えられるから。」
ロックエリアを外側から見た時のことを思い出す。
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「おそらくロックエリアはこんな形をしている。そして、僕が入った場所を外観から求めると、」
[始][ ][今]
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「こうなるはず。」
真名慎太郎は全ての扉を開かずに3つの部屋だけでロックエリアの構造を見破った。
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