表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【異世界転移】をやってみた《1》  作者: とり
 第9話 ラスト・ダンジョン
78/92

76.魔王城


 ・前回のあらすじです。

魔界まかいものたちが、勇者ゆうしゃ動向どうこうについてはなす』




 ・・・・・・


 やまは高く(けわ)しかった。

 空気はうすく、(にご)り、気持ちが悪い。

 それは不思議な石でできた城の中にも(およ)んでいて、ユノの足は重かった。


 城の通路の(かど)から飛び出すふたつの影――魔界(まかい)で無念の死を遂げた人間の(むくろ)を呪術で傀儡(かいらい)にした(もの)()、【スケルトン】が(おそ)いかかる。

 ほねの戦士の、毒をぬった斬撃(ざんげき)大剣(おおけん)ではじき、返す(かたな)でユノは骨の身体を打ち砕いた。

 二体分(にたいぶん)の人骨がバラバラになって地面にちる。

 黒いたましいらめき、ふたたび亡骸(なきがら)に宿った。


 ユノは無視むしして城の上階(じょうかい)目指めざした。

 うしろからガイコツたちのってくる音がする。


「ユノさま」


 ひゅんっと空間が()ける。

 廊下(ろうか)の暗がりに、それだけ異次元の存在のように浮かぶ白皙(はくせき)妖精(ようせい)があった。


 萌黄色(もえぎいろ)の長髪にスッと背筋せすじびた高い背丈(せたけ)

 目や(かみ)と同じ、みどりをベースにしたドレスをまとった美しい女。


「セレンさん」

 ユノはセレンと距離(きょり)を取った。

 彼にとってセレンは敵でこそなかったが、かといって油断(ゆだん)のできる相手でもない。


「そんな()こぼれだらけの武器で、魔王(まおう)に挑むおつもりですか」


 セレンは霊樹(れいじゅ)(つえ)をかざした。

 光が(はじ)け、選定(せんてい)(けん)――カルブリヌスが現われる。


 暗灰色(あんかいしょく)ゆかに、オリハルコンの刀身(とうしん)が音もなく突き立った。








 ※以下の文章ぶんしょう修正しゅうせいしました。

 ・きゅう→『光がはじけ、“カルブリヌスの剣”があらわれる。』

 ・改→『光が(はじ)け、『選定(せんてい)(けん)』――カルブリヌスがあらわれる。』





評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ