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【異世界転移】をやってみた《1》  作者: とり
 第2話 クエスト
10/92

10.二人


 ・前回のあらすじです。


 『ユノがショート・ソードを装備する』





 ゆっくりと()しずんでいく。

 城門前(じょうもんまえ)の広場に、二人ふたりはいた。


「今後の予定になりますが」

 セレンが杖をって、空中に、一冊(いっさつ)のノートを出す。

(便利だなぁ)

 ユノは霊樹(れいじゅ)(つえ)をながめた。

 薬草(やくそう)や食料のつまったかばんを、肩にかけなおす。


 この世界せかい貨幣(かへい)単位は【メダリス】と言った。

 アルトリウス王からの餞別(せんべつ)は、(せん)メダリス。

 旅立ちの準備(じゅんび)を整えると、それも二百(にひゃく)メダリスにまでった。


 セレンはページをめくる。

 地図(ちず)と依頼書が、そこにははさまっていた。

 ユノに差し出す。


陛下(へいか)より依頼(クエスト)が出ています。王都から西(にし)(まち)、【コルタ】の救援(きゅうえん)に向かってほしいと」


 世界地図(ワールド・マップ)の中央に位置する、丸い大陸。その陸地の北東部(ほくとうぶ)に、王都の名前なまえ――【ペンドラゴン】がしるされている。

 街道(かいどう)沿いに【ドシロト平野(へいや)】を進み、(おか)を登ったところに、【コルタの(まち)】はある。


「あの、ボク()()()で……ですか?」

心配しんぱいなら、冒険者(ぼうけんしゃ)組合(ギルド)を頼るなり、自力(じりき)で戦士をスカウトするなりしてください」


 城下(じょうか)に鐘が鳴りわたる。

 教会きょうかい鐘楼(しょうろう)が打つ時報(じほう)だった。


「そろそろ私も、(あるじ)のところにもどらねばなりませんので。ここで失礼させていただきます」

(あるじ)って? セレンさんって、妖精族(ようせいぞく)一番上いちばんうえなんじゃあ?」

「ええ。ですから、神様(かみさま)の世話をしなければならないのです」

 ぴしゃりとセレンは言った。

「でも、()ってくださいよ。ボク、そんな……ギルドとか、よく分からないし。それに、(そと)に出たら、戦ったりもするんでしょ?」

戦闘(せんとう)が不安なら、カルブリヌスをおかえししますが?」


 ユノは首を横に振った。

 それは直感的な拒絶きょぜつだった。

 ふっとセレンが笑う。


「では、ユノさま。ご健闘をおいのりしています」


 妖精(ようせい)は杖を一振ひとふりして消えた。

 ユノはひとりぼっちになる。


(やっぱりいいなぁ。あのつえ……)

 夕焼(ゆうや)けの広場で、途方とほうに暮れる。








 ※のちの展開に食いちがいのしょうじる文章を、削除しました。


 ・旧→『薬草やくそうや魔法の道具の詰まったかばんを(略)』

 ・改→『薬草やくそうや食料の詰まったかばんを(略)』



 ※貨幣かへいの単位を、変更へんこうしました。

 ・旧→【メドル】

 ・改→【メダリス】



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