快眠チャレンジ2
池図女学院部室棟、あーかい部部室。
「ごめん、待っ……、
「どうしたあさぎ?何か……
あさぎとひいろがドアを開けると、中ではきはだがテーブルに突っ伏していた。
「「帰るか。」」
「待てぇぇええい!!??」
回れ右したひいろとあさぎの肩がきはだに掴まれた。
「あ、きはだ起きてたんだ。」
「この上なく起きてるよぉ……!」
「そうか。じゃあ
「待て待て待て待て。」
「いや、この流れ前もやったしもういいだろ。」
※ep 快眠チャレンジ 参照
「そんなこと言わずに寝かせてよぉぉ……。」
「切実だな。」
「はぁ……わかったよ。」
「ありがと……グハッ。」
きはだは再び机に突っ伏した。
「で?じゃあ今回もきはだが寝られるように色々考えればいいわけ?」
「うむ……。」
「そもそもなんできはだは寝不足なんだ?」
「恋でもした?」
「ひいろちゃんじゃあるまいし……。」
「じゃあ違うかぁ。」
「ワタシは別に恋してないぞ?」
「わかった!怖い映画観たとか!?」
「あさぎちゃんじゃないんだから……。」
「じゃあ違うか。」
「私そんな風に思われてるの……?」
「結局のところなんでなんだ?」
「うぅん……理由はないけど、定期的に調子悪い日が来るんだぁ……。能力に恵まれ過ぎたきはだちゃんのバランス調整……?」
「「帰るか。」」
「待て待て待て待て。」
2人は再びきはだに肩を掴まれて踏みとどまった。
「じゃあ、原因を絶つのは無理ってことで寝かす方法を考えていくぞ?」
「ありがと……、」
「う〜ん……確か、この前は羊数えて失敗したんだよね?」
「白ちゃんもアレは効果ないって言ってたな。」
「めぇぇ……、」
「……子守唄でも歌う?」
「いやいや、流石にきはだも子どもじゃないんだから
「くるしゅうない。」
「……もうなりふり構わないんだな。」
「じゃあきはだはそのまま目を閉じてて。」
「はぁい……。」
「子守唄なんて懐かしいな。」
「……、
高まる2人の期待に応えるように、あさぎは大きく息を吸い込み、
「Walk on the land! Attack the couple!
Destroy the building, and push forward!」
ベビーでメタルな声で力強く歌い出した。
「Let your name!resound in this land!
lond shark,rush shark,running shark!」
「「待て待て待て待て!?」」
「yeah,bite them ♪ yeah,bite th……なに?」
「子守唄で英語のラップはないでしょお!?」
「しかも『ランニングシャーク』って……ク○映画の主題歌を子守唄に選曲するやつがあるかっ!?」
「練習したんだけどなぁ……。」
「うん、英語めっっちゃ流暢だったけど違うよねぇ?寝れても絶対サメの夢見るよねぇ!?」
「最っ高じゃん☆」
お目目を星のように輝かせてあさぎはサムズアップした。
「諦めろきはだ、あさぎの頭の中はサメ映画で一杯なんだ……。」
「その頭かまぼこにしてやろうかぁ……!?」
「子守唄は逆効果だったかあ。」
「子守唄自体は悪くないと思うぞ?うん。」
「じゃあ次ひいろ、何かある?」
「そうだな……膝枕はどうだ?」
「「……。」」
「……2人とも?」
「ああ、いや……なんか意外なチョイスだね。」
「そうか?2人も家族にしてもらったりしないのか?」
「2人『も』……?」
「ん?」
「ひいろちゃんは最近誰かにして貰ったのぉ?」
「ああ。直近だと、この前おばさんの家に泊まったときだな♪」
「…………ひいろ、元気に育ってね。」
「え?」
「大きくなれよ。」
「な、なんだ2人とも……!?」
「「ひいろ(ちゃん)はそのままでいい。」」
「?……よくわからないが、ワタシの膝でよければ貸すぞ?」
ひいろは椅子を引いて膝枕するスペースを取ると、きはだに膝枕を促した。
「わぁい…………、」
きはだは身体を預けようとしたが、途中でピタリと止まった。
「きはだ?」
「……ごめん、やっぱ無しで。」
「ワタシの膝じゃお気に召さなかったか……。」
「そうじゃない、そうじゃないんだひいろ。」
「え?」
「ひいろちゃん……そのお膝は、彼女に取っておくんだ。」
「え、誰に……?」
困惑するひいろを他所に、あさぎときはだは席を立ち部室を後にした。
快眠チャレンジ、失敗……!!
あーかい部!(4)
きはだ:投稿完了、そして寝る
あさぎ:おやすみ
ひいろ:おやすみ
白ちゃん:おやすみ……?
ひいろ:今回は快眠チャレンジの続きなんだ
白ちゃん:快眠チャレンジ……ああ、きはだちゃんが寝れなかったヤツね
あさぎ:今回もダメでした
白ちゃん:それは難儀ね……睡眠障害の可能性もあるかもしれないから一度病院を受診してみたら?
きはだ:それはない
白ちゃん:そうなの?
あさぎ:きはだは恵まれ過ぎた能力のバランス調整で定期的に寝れない呪いにかかっているんです
ひいろ:カードゲームのデメリット効果みたいなものだな
白ちゃん:なにそれ
きはだ:人生の幸不幸は平等にやってくるものなのさ……
白ちゃん:じゃあ今日は不幸のターン?
きはだ:うん
きはだ:子守唄と称してサメ映画の主題歌歌われた
白ちゃん:あさぎちゃん……?
あさぎ:なんでピンポイントなんですか!?
ひいろ:あさぎくらいしかいないだろう
あさぎ:お隣さんだって毎日『あんよがジョーズ』かけて寝てるよ?
きはだ:出たなお隣さん
白ちゃん:あんの野郎……
ひいろ:そんな曲名なのかアレ……
きはだ:ヘビメタは子守唄にしちゃいけません
あさぎ:え〜
白ちゃん:あさぎちゃん、あの子を基準にしちゃダメよ
あさぎ:それはそうとひいろ、サビだけでよくランニングシャークの曲だってわかったね
ひいろ:前におばさんに連れて行かれたんだよ
きはだ:犠牲になってて草ァ!
あさぎ:どうだった?
ひいろ:ラーメン食べに行ったらスープに浸かったチャーシューの塊を出されたような感覚……といえば伝わるだろうか
きはだ:うわぁ胃もたれしそう……
ひいろ:そうそう、期待通りの味を胃もたれしてもなお胃袋に捩じ込まれたような気分だったな
白ちゃん:お金払ってすることなのそれ……
ひいろ:後悔はしていない
あさぎ:心の友よ
白ちゃん:そうだ!つまんない映画観てればきはだちゃんも寝付けるんじゃないかしら?
ひいろ:つまらない講義なら適任がいるな
白ちゃん:おい
あさぎ:寝させてくれないからタチが悪い……
白ちゃん:講義って起きて話を聞くもんなのよ
きはだ:本来はねぇ
白ちゃん:おい何が言いたい
白ちゃん:はあ……鶸田さんは寝ずに聞いてくれたのに
あさぎ:可哀想に
白ちゃん:骨の一生と多様な血球、どっちが聞きたい?
あさぎ:すみませんでしたァァアアッ!!orz
きはだ:とんでもねえ自虐で草草の草ァ!
ひいろ:ちょうど良いじゃないか
ひいろ:白ちゃんに膝枕しながら講義してもらったらどうだ?
きはだ:令和に拷問は御法度ですぜ
白ちゃん:おいこら




