始まり
「明日…学校か…はぁ…」
私には魔法の才能がない…ここをイグニス魔法学園は世界各国から入学希望者が集まる名門校…私、アリス…アリス・リア・ハーツルヴィナスはハーツルヴィナス聖王国の王族の身分だけで入学できただけの落ちこぼれ…
留年だけはしないように座学は上位を維持し続けたけど、実技はからっきしいつも失敗する
「あら、無能のアリスじゃない。明日はどんな失敗してくれるのかしら!楽しみで仕方ないは!オッホホホ」
ほんとムカつく、いつもバカにしてくる…
学寮制なのが辛さに拍車をかけているこれが実家通いだったらまだ楽だったのに…
その中でもクレア…クレア・デューク・ルベルージュは隣国のカーネリア公国の公爵令嬢
カーネリア国とは同盟国ではあるが歴史的背景で少しギクシャクしてる
「でも可哀想ねぇ、明日の召喚の儀でアナタに召喚されてる」
そう明日は召喚の義…2年生進級から1ヶ月ぐらいの恒例行事、ここで苦楽を共にする使い魔を召喚する…
「もしかしたら悪魔や魔神が出たりして」
取り巻きの1人がバカにした口調で冗談を言ってきた。というバカにしてる
「それは面白いですね」
「私たちはお茶会する予定なのでアナタもご一緒しますか?」
参加しても碌なことにならないことは知っている。お茶会という名の悪口大会だ
「遠慮するわ」
私が断ることわかってお誘いしてるから尚タチが悪い。ダメだムキになったらお茶会のいい話の種にされる
〜〜〜〜〜〜〜〜
「よっし!僕はの使い魔はワイバーンだ!」
「私はキャットシーよ!可愛い!」
「げっなんだこの生き物は?」
「名前どうしよう」
召喚の儀は学園中庭で行われる今は使い魔召喚が行われている
「皆さん、召喚の義について説明します。使い魔は今後のパートナーとなります。そして何より魔法使いとしてとても大切なのです。時に魔法の補助、索敵、探査など様々な助けとなります。」
…………
………
今に至る。
「レオン様ペガサスを召喚したんだやっぱりすごいよね」
レオン・ルイ・アベンチュリンはアベンチュリン帝国の第3王子…
容姿端麗才色兼備非の打ち所のない
アベンチュリ国は大国。皆、友好関係を築くため必死に取り作ってる
さらには女の子達の注目の的…黄色い声援が彼に向けられる
それよりも….
「みんな終わりましたか?」
「アリス皇女がまだおわってませんわ。さてどんな使い魔が召喚するか楽しみですわね」
バカにして、にしてもいつもより元気がないように見える。
あ、なるほど取り巻きに対してあんまり凄い使い魔召喚出来なかったんだ
そういえば召喚のやり直ししたいって言ってたなぁ
召喚のやり直しはできない
私は呪文を唱えた。私の前に魔法陣が現れ…召喚されたのは…男の子?!
髪と瞳は黒いが肌は白い…ただ様子が変だ
目に光が宿っておらず、清潔感もない
まるで数週間呑まず食わずで彷徨ってたような
見たことない服に変な形の剣を腰にかけている
ただ私はそれどころじゃなかった先生に抗議した…こんな事例聞いたことないきっと何の間違いがだわ
その時、周りが騒がしかった。なんだろ?
「グワァァァァ!」
すごい叫び声だ耳を塞いだ。
「皆さん急いで離れてください」
スクラが倒れていた。スクラはよく身分の低いものをいじめてる伯爵家の息子だ。さしずめ、私の使い魔(?)にちょっかいかけて返り討ちになったんだろう…流石に国際問題にならないよね?
でも使い魔の様子がおかしい
使い魔が倒れてるスクラに歩み寄り…
腰にかけてある剣を抜き…
「駄目!」
何しようとしてるの?いくらなんでもやりすぎだ
「?!」
ウィル先生が魔法を使った。光が紐みたいにうねり使い魔目掛けて取り囲むように向かったがその場から飛び退きかわした。
そして先生に飛びかかった
そして剣で先生を切りつけようとしたが、杖でガードする。
ありえない。ウィル先生は王直属魔法騎士団に選ばれるぐらいすごい人なのよ?
その先生と互角に戦ってるのが不思議なくらい。しかも魔法抜きで。魔道士は剣士に圧勝するのに互角に戦ってる。
でも互角に見えた戦いも先生が押され始めた。
「どうしましたかウィル先生」
他の先生もきたウィル先生ほどでは無いけど実力は折り紙つき。
魔法を放ったがあっさりかわされ…
「ぐは」
1人の先生が血を流した傷は浅いが
「すぐ回復を…」
先生達がここまで苦戦するのは初めて見た
テロにも動じない教師陣がいつにもなく表情が硬い。
ここは王族や貴族の在校生が多いからか、頻度は少ないけれどテロに遭うこともしばしば…先生たちはそれを気にもとめない。日常のように淡々と処理をするが今回は違う
「グルルル…」
「くっ」
今はじっと見つめあっている。緊迫した空気…少しでも判断を間違うと死に直結する…素人ながらそう思った。
先生が敵わないのに私が敵うはずがない…
でも…私の使い魔だよ…ここまでみんなに迷惑をかけて何もしたくないわけがない
私にだってなにかできるはず!
「おーい!使い魔!私を無視するな!」
「アリスさん危な…」
なぜか使い魔の動きが止まった。
「今だ!」と先生達が魔法を放った。
炎が使い魔に向かって勢いよく飛んだ。
っての魔法じゃん!このままだと私の使い魔が…
「駄目ぇえ!」
使い魔に直撃した。流石に死んだと思った。
知らない人とはいえ、これで死んだら私のせいみたいなものだ後味が悪い。
「…アリスさん大丈夫です気絶してるだけです」
よっ良かった…
「ウィル先生!その者は処分すべきです!」
「私の使い魔なのやめてください!」
私にも原因があると思うから気が引けた。処分って多分そういうことなんだろう…
「し、しかし…」
私達が口論していると
「なんの騒ぎだ」
「が、学園長!」
一連の流れを説明した
「そうかなるほど、ではこうしよう。一時的に拘束する。それでも危ないと判断したら騎士団に身柄を預けるというのは」
「ほっ」
安心した
「私もこの事例は初めでなんとしたらいいか分かりかねます」
「では今日のところはこの辺で…」




