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第八十三話 『武芸百般』LV◆

第八十三話! シルクさんと出会ったラルクですが……?

「来ちゃった……ってやつさ!」


「そんな軽いノリで王都に来ないで下さいよ……」


 王都に来てからおよそ2週間と少し。まさか、こんな短期間でシルクさんと再会することになるとは……。


「でも、どうして王都に? 何か用事があったんですか?」


 まさか本当にそんな薄い理由じゃないはず……


「久しぶりに王都に来てみたくてね! 店は弟子に任せてきたよ!」


 本当に来てみたかっただけなの!?


「それに、ちょっと用事もできたからね……」


 用事……か。別に僕が聞くことじゃないな。


「そんなことよりさ! ラルクくん、鑑定はちゃんとやってるかい?」


 そう言えば最近やってもらってないな……。たしかに、鑑定はちゃんとしておくべきだよな。


「そういえば、最近鑑()てもらってませんね……後から鑑定屋探してきます!」


「ねえ待って? この流れは私が鑑定する流れだよね?」


 あっ……いや、決して忘れてたわけじゃない。ただ少し頭から抜けていただけだ。そう、それだけなんだ……


「えーっと……お願いしても良いですか?」


「絶対に私のこと忘れてたでしょ!!」


 はい。すみませんでした……。





「さ、入って入って! ここも私の店だから!」


 そう言って連れられてきたのは、商店街の近くにある小さな店。看板には何も書いておらず、内装は『鑑定屋シルク』と似ているが長い間来ていなかったのか埃を被っている。


「お邪魔しまーす……」


 シルクさんが付けたランプから出るオレンジ色の灯火が、古ぼけた店内を照らす。童話に出てくる古道具屋のような風景だ。


「えーっと……あったあった。……よし、まだ使えそうだね!」


 奥の方からガサゴソという何かを探しているような音をさせた後にそう呟いたシルクさんの手に握られていたのは、『鑑定屋シルク』においてあったものよりも高級そうな装飾がなされた鑑定用の水晶だった。


「さてラルクくん。久しぶりの鑑定といこうじゃないか!」


 ここ2週間ほど、誰にも鑑定されていなかったからな……さて、どんなステータスになっていることやら。


 僕は水晶に手をかざす。するとそこに浮かび上がってきたのは…………




ラルク LV.81

職業:冒険者


HP 81000(166000)

魔力 81000(166000)

力  81000(384000)

器用 81000(230400)

敏捷 81000(460800)

運  84


固有スキル 『武芸百般』LV◆


ノーマルスキル

基礎スキル

『剛力』LV10『頑丈』LV11『精密動作』LV10

『神速』LV10『魔力操作』LV11


通常スキル


LV4

『当身』『ステータス鑑定耐性』『剣術』『体術』『見切り』『フェイント』『火炎耐性』『突進』『突撃』『瞬足』『空中歩行』『擬態』『アスレチック』『演技』『ねこだまし』『トリック』『システマ』『突っ張り』


LV5

『粉砕』『影分身』『跳躍』『受け流し』『鋼の心』『鋼の肉体』『不屈の精神』『縮地』『分身』


LV6

『思考加速』『覚醒』『身体強化』『威圧』『衝撃』『索敵』『魔法強化』『投擲』『体力回復』『気絶耐性』『渾身の一撃』『魔力回復』


派生スキル

『陽炎』『第六感』『応用』『刺突』『反撃』『防御の型』

『一本投げ』『足払い』『袈裟固め』『意思を継ぐ者』


称号系スキル


『チャージゴートの覇気』『ホーンラビットの覇気』

『タックルウールの覇気』『リザードマンの覇気』

『レッサーフレアリザードの覇気』『マグマスライムの覇気』

『レッサーフレアリッチの覇気』『ゴブリンの覇気』

『ウィンドウルフの覇気』『バトルコングの覇気』

『ボクサーカンガルーの覇気』『オーガの覇気』

『ワイルドウルフの覇気』『レッサーアースリザードの覇気』

『レッサーアースリッチの覇気』『ブロックロックの覇気』

『アスレチックモンキーの覇気』『エアモモンガの覇気』

『レインボーバードの覇気』『コンシールカメレオンの覇気』『アーマービートルの覇気』

『キラースタグビートルの覇気』『ジャンプスクオロルの覇気』『センスバタフライの覇気』

『レッサートレントの覇気』『インテリエイプの覇気』『ミノタウロスの覇気』

『ビックオークの覇気』『ロックリザードの覇気』


統合スキル

『初級魔法・全属性』LV-

『中級魔法・全属性』LV-

『上級魔法・全属性』LV-


『無詠唱・初級魔法』LV-

『無詠唱・中級魔法』LV-

『無詠唱・上級魔法』LV-



 いつも通りステータスが壊れていた。うん、まあなんとなく察してはいたよ? 結構モンスター倒したし、ファフニールともやり合ったし。しかしやはりこのステータスは自分で見てもおかしいな……ん?


 よく見たらなんか『武芸百般』のレベル表記がおかしくないか……?


「シルクさん、なんかレベル表記が変なことになっているんですが……」


 何があったのかシルクさんに聞こうとする。しかし、僕の目の前にあるシルクさんは……


「アル……ス……?」


 水晶玉を見ながら、涙を流していた。喜びと哀しみが入り混じったようなその声は、まるで今は亡き友を悼んでいるようで……


 そんな姿を見て、僕は聞くのを後回しにすることにした。その代わりに、表記化けを起こしている『武芸百般』レベル◆のところに目を凝らす。すると……



『武芸百般』レベル◆(レベルアップ中)


 強く念じることで自身のステータスが確認可能となる。



 え……これってつまり、自分のことを自分で鑑定できるってこと!? これは有難い……! しかし、なんで『武芸百般』にこんな能力が……? そう疑問に思っていると、ふとシルクさんが立ち上がってこっちに近寄ってくる。


「どうしたんですか、シルクさん?」


 僕はそう問いかけるが、反応することなく、そのままゆっくりとこちらに歩いて寄ってきて……


「……好き」


 その甘い言葉とはあまりにも似つかわしくない、涙を流した悲痛な表情と必死そうな声とともに僕を抱きしめた。


(……え?)


 一瞬何が起きたのか理解出来なかったので、すぐに引き離そうとしてしまったが……その時に気づいた。僕を抱きしめるその腕に入った力はあまりにも弱くて、それでも強かった。


 僕はシルクさんが離すまで、ずっとそのままで居続けたのだった……。

ますます謎が深まるシルクさん。あんた一体何者なんだ……。



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