第38話 砂漠で出来た仲間たち
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ゴブリンサンドの塒からモルジアを救い、その後捕まっていた奴隷の少年少女も助けてあげることにした。
塒にはダイヤモンドや他にも様々な宝石の砂があったんだよね。
そして僕たちは波に乗って移動し城に戻ったのだけどそれを見てまた皆驚いていた。
「ンゴォオォオォオオオオ!」
「はは、ラクごめんね心配掛けて」
僕たちが戻るとラクがすぐに飛んできて、僕やイシスに顔を擦り付けてペロペロと舐めてきたよ。
心配を掛けたみたいだね。ずっと城の前で待っていてくれたみたいだし。
「アリ~!」
「アリアリ~」
「アギィ!」
「アギギィ~」
ハニーアントやアイアンアント達も出迎えてくれた。するとやっぱり皆が驚いた。
「ほ、本当に蟻だ!」
「蟻が、一緒になって楽しそうに動き回ってるわね……」
「あれがラクダちゃん? か、可愛い」
「蟻も何か可愛いわ」
「あ、皆よかったら好きに触れ合ってくれてかまわないからね。このラクも撫でられるのが好きだから」
「ンゴッ! ンゴッ!」
すると皆が顔を見合って、そして喜んでラクや蟻たちに近づいていった。僕よりも年下の子達も多いからね。
「さて、皆もお腹が空いているよね? これから準備するよ」
丁度皆を助けに行く前に手に入れていた蟹もあるしね。折角だから新しく増えた仲間を歓迎する意味合いも込めて豪勢に行きたいけど。
「そういえば皆、首輪が嵌ったままだったね……」
そう。奴隷だった皆の首には奴隷に装着される首輪がついたままだった。僕は皆を奴隷として見るつもりはないから出来れば外してあげたい。
「この首輪はどんなタイプですの?」
するとモルジアが皆の首輪について聞き始めた。
何か考えがあるのだろうか?
「命令に逆らうと首輪が締まるの……」
「凄く苦しいんだよね」
奴隷の首輪を触りながら皆が苦しげな表情を見せた。あの首輪で奴隷の自由を奪うんだ。強制的に言うことを聞かせるようなやり方は僕は好きじゃない。
「あら? それなら旧式ですの。問題ありませんことよ。なら先ずは貴方から、はい! ですの!」
モルジアは枷を嵌められていながらも器用に杖を使い魔法を行使。すると女の子の首に嵌っていた首輪だけが外れた。
「え? これは?」
「私の魔法で空間に収納しましたの。これで貴方達は自由ですのよ」
モルジアが笑顔でそう宣言すると、首輪をつけられていた皆の顔が笑顔に変わった。
そしてモルジアは全員分の首輪を空間に収納する。これでもう奴隷ではないね。やっぱり凄いよモルジアの空間魔法は!
「ありがとうございます! ただ、僕たちのことは奴隷ギルドに登録されているので完全に奴隷でなくなったわけにはならないかもしれない……でも首輪がないだけでも嬉しいです! 自由が感じられます!」
「良かったですの。けれど、そんなギルドのことなんて気にすることないですの。ここは愛しのお兄様が治めるオアシス。ギルドのことなんて知ったことではないですの。そうですわよねお兄様」
モルジアはまるで僕の気持ちを代弁するように助けた皆に言ってくれた。勿論僕は首肯して喜ぶ皆を見た。
「モルジアの言う通り、少なくともここには奴隷ギルドなんてないし、皆は自由にしていてくれていいからね」
「な、なんて優しい御方なんだ……」
「やっぱり王様よ! 優しい王様!」
「私達の救世主だ!」
「ありがとう王様!」
「王様素敵~~」
えぇ! いや、だから僕は王様じゃないってばぁ~
ふぅ、とにかく王様という部分は全力で否定して、食事の準備に入った。
モルジアや新しく仲間になった皆も手伝ってくれたよ。
「でも、その魔法でもカセは外れないんだよね」
「そうですわね。残念ですが」
『ふん。当然だ。俺を外せたら大したもんだ』
カセが得意げに語った。う~ん、でもモルジアはあまり気にしていないかも。
「カセのことはある程度受け入れましたの。それもイシスのおかげですわね。意思を持って喋るようになったから、少しは気が紛れますの」
「そう言ってくれるなら。でも、本当なら意思をもたせて外れてもらおうと思ったんだけどね」
『それは残念だったな。もはや俺とこいつは一心同体よ』
「嫌な一心同体ですわね」
カセの声に反応し苦笑いを見せるモルジアだ。ただ前に妹自身が言っていたけど、カセの間にある鎖に余裕があるから日常的な動きにそこまで支障があるようには見えないね。
「そういえばモルジアはどうして砂漠まで? 帝国でもここは危険な砂漠だって知られていたと思うけど?」
そして僕は料理の準備をしながら気になったことを聞いてみた。
「嫌になったからですわ。そもそもお兄様を追放した時点で未練などありませんの」
顔を顰めてモルジアが言う。見るにあの国にいい思い出があまりなさそうだ。それは僕も一緒だけどね。
「やっぱりホルスへの扱いは酷かったの?」
「酷いなんてものではありませんの。皇帝と后のあの女も追放したことを全く悪いと思っておりませんでしたの。兄たちなんて……あ、お兄様ごめんなさい!」
イシスの質問に答えていたモルジアがハッとした顔で謝ってきた。僕が傷つくと思ったのかもね。
「大丈夫だよ。なんとなくそんな気はしていたからね」
僕の属性が砂だとわかってからは兄たちも含めて僕への扱いが一段と酷くなったからね。
でも、結果的に僕はこの砂漠に追放されたけどかえって良かったと思えるよ。
こうやって僕を慕ってくれる仲間も増えたしね。
「ですが、やはりあの人達は愚かでしたの。そして私は確信しましたわ! やはりお兄様は優れた才能と力を持った最高のお兄様でしたの! そしてゆくゆくは大陸全土に名を轟かせる王になると! そう確信しましたの!」
「えぇ! いや、だからそれは流石に……」
「うむ、小娘弐号よ。流石は主の妹だけあるな。その見る目に関しては褒めて使わそう」
「別に貴方に褒められる筋合いじゃありませんの」
「ほう? このスフィンクスを前に全く動じないその心意気も主譲りと言ったところか。小娘壱号といい面白いではないか」
「いつの間にか壱号に! ちょ、もういいからフィーも食事の準備をして!」
「全く仕方ないのう」
そしてイシスの指導もあってその後はスムーズに料理を進め、皆で蟹や保存しておいた肉なんかも振る舞って食べたよ。
「わ、すごい本当に甘くなってる!」
「ンゴ~♪」
それと驚いたのはラクの特技だね。瘤から水が出るのは知っていたけど食べたものでその味も変化することがわかったんだ。蜜やナツメヤシを食べるとその味が反映されて甘くて美味しい水が出てくるんだよね~これにも皆は喜んでいたよ。
フィーの魔法のおかげで暖も取れたしこの日の夜は随分と賑やかで楽しい夕食となったよ。
本当、仲間も増えて穏やかな日々って感じだね。こんな日が長く続くといいんだけど――
これにて第二章は終了となります。ここまでお読み頂きありがとうございます!
明日からは第三章砂漠の交流編に入る予定です!新章からも宜しくお願い致します!
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