第101話 砂漠で猛獣使い誕生!
いつも感想や誤字脱字報告を頂きありがとうございます!
感想で頂きましたがどこかで人物紹介的なものは上げたいなとは思います。
これからも感想やレビューをどしどしお待ちしてます!
「ロベリア様失礼致し、し、失礼しました!」
「いいわよ別に入ってきなさい」
ロベリアの許可を得て部屋に入った秘書だったが、謝罪しすぐに扉を締めた。だが、改めてロベリアの許可を得たことで再び中に入る。
ロベリアはバスローブ姿で立っていた。お風呂上がりなのは明確だった。お風呂場の設置には高価な魔導設備が必要となり庶民には中々手が届かない。
そのため大きな街には大衆浴場が整っていることが多い。だがトヌーラ商会ほどの大商会の商会長ともなれば個人でこれぐらいの設備は備える事ができる。
ロベリアはお風呂が好きな為、暇があれば利用する。今も全身から湯気が立っており、バスローブから覗き見える桃色に染まった柔肌やしっとりとした髪の毛はいかにも湯上がりという様相であり妙に艶めかしく、執事は困ったように視線を逸してしまう。
「……貴方、意外と初心なのね」
「な! ちょ、ちょっと驚いただけです!」
眼鏡を直しながらロベリアをチラッと見やる執事。主人のロベリアは革のソファーに浅く腰掛けパイプを吹かしていた。
吸っているのは一般的には毒性があるとされる煙草だが、彼女の吸うのは魔草の一種でもあり、ある程度の依存性はあるものの毒はなく、むしろ体内の魔力の循環を良くしてくれる。
つまりロベリアにとってはこの喫煙行為も美容を保つための行為に他ならない。これに限らず風呂によく入るのも含めて彼女は美容に関する努力を惜しまない。それは美しくあり続けたいという気持ちは勿論のことながら、美貌は武器になると理解しているからだ。
事実トヌーラ商会の新会長の座につけたのも、己の美貌が役立った部分も大きい。もっともそれはあくまできっかけだがこのきっかけこそが重要とも言える。
「それで、報告ということは砂漠のことかしら?」
「は、はい。色々と調査しましたが、やはり砂漠に何者かがオアシスを形成したという情報が入っております。そしてアリババ商会が主動になって砂漠で建国された国を認めるよう議会に働きかけているとも――」
執事の報告を受け、へぇ、と魔女を思わせる微笑を浮かべた。
「どうやら面白いことになってきたみたいね。それでアリババ商会の動きは?」
「妹であるペルシアが戻ってきた後に、主に衣類を品物として詰め込み都を出て砂漠に向かったと言う話が上がっています。ほぼ間違いなく新しい砂漠の国とやらに向かったのでしょう。どうやら冒険者ギルドにも新ギルドの設立について相談されていたようです」
「中々動きが活発ね」
「しかし、砂漠に新しい国が出来たとして、取引になる材料などあるのでしょうか? これまで人が住めないような魔境という話もあったような場所ですが」
「馬鹿ね。死んだアイツが何を求めていたのか忘れたの?」
「確か、砂金が眠っていると……まさか!」
「十中八九それね。あの馬鹿が死んだのも、それを奪おうとしたからでしょう。あの欲深い豚は目先の欲のこととなると見境もなかったし。だからこそわざわざ自分で動いた。だから死んだ。あの豚らしい惨めな死に様ね」
そう言ってロベリアはほくそ笑んだ。紫煙を燻らせそして秘書に告げる。
「さてと、アリババ商会が動いているのに手を拱いて見ているわけにもいかないわね。私も動くから準備をして頂戴」
「動くと言うと、あの砂漠へ?」
「そうよ。一度はいかないと話にならないからね。ふふふ――」
◇◆◇
アリババ商会を招いて無事話もまとまった後、僕たちはというと、基本的にはやることはそこまで変わらなかった。
変わったことと言えばやっぱり衣類かな。今までは騙し騙し着ていた服が新しくなったのはやっぱり大きかったよ。
後は今後の課題は畑の拡張、建物の建設、冒険者ギルドの本格的な運営に、鉱山関係――
あれ? 意外とやること多い? うん。でも、ま、とりあえず今日は……
「王様、狩りに付き合ってていいのかい?」
「いや、ほら息抜きも必要だからね」
「がははっ、ボスも男だってことだ。やっぱりこういう狩りの方が心躍るんだろう?」
「はは……」
「ス~♪」
そう狩りに同行だ。それにこれはアリババ商会から受けた大事な依頼だもんね。
僕が同行しないと!
「王様、今回の目的は何になるの?」
道々、狩りに同行してくれているハニーが聞いてきた。
「アリババ商会からの依頼は、ダブルコブラヘッドから取れる毒袋や蛇皮だね後は――」
何点かあったので伝える。目的がはっきりしたところで、僕たちより前を大型の獣が歩いていった。
オルトロスのオルトだ。以前トヌーラの仲間だった魔獣使いに飼われていたのだけど、結局フィーに敗れてからはうちで飼うことになった。
「オルト何かわかる?」
「ガウガウ」
そしてオルトに跨り話しかけているのは可愛らしい女の子プリティだ。元奴隷だった少女だけど、今は僕たちと一緒に暮らしている住人の一人だ。
どうやら動物と心を通わせる素質があったようで、オルトロスをオルトと名付けて今はすっかり懐かれている。
今回は自分もオルトと役立ちたいと同行を申し出てきたんだ。危険かなとも思ったけど折角やる気を出しているのだから、そこは尊重したいからね。
「王様! オルトが見つけた!」
するとプリティの指差した方向に双頭の蛇が這い回っているのが見えた。
あれがアリババ商会から依頼されていたダブルコブラヘッド。目的が毒袋でもあるだけに、この蛇も猛毒を持っていたのだけど。
「ガルルルウゥウ!」
「凄い凄いオルト!」
「おいおい、全く出番がなかったな」
ダブルコブラヘッドはプリティを丸呑みできるぐらいの大きさのある蛇だったけどオルトは怯むことなく近づいていき、噛みつきに掛かった双頭の攻撃を上手く避けて右の頭に噛み付いた後、左の頭は爪で切り飛ばしていた。
こうして無事ダブルコブラヘッドは倒して素材を得ることが出来た。
「お手柄だねプリティ、そしてオルト」
「えへへ~」
褒めてあげるとプリティが照れ笑いを浮かべた。
そして、オルトが鼻をすんすんっとひくつかせる。
「ガウガウ!」
「ウン? どうしたの?」
「それが、オルトが何か見つけたみたい! こっちだって!」
何か? 一体なんだろうか? と思い砂感知を行使すると、確かに、どうやら誰かが襲われているみたいだ。
誰だろうと思ってオルトを先頭に僕たちも急いだ。砂丘を登りきったところで俯瞰すると魔物の群れに襲われている女の子がいた。いたんだけど――
「えっと、あれって何かサソリの尻尾が生えているような?」
。サソリの尻尾の子が気になる!
・いやロベリアの動きが気になる!
・砂漠の国の発展が気になる!
と少しでも思って頂けたならこの下の★で評価頂けると嬉しく思います!また一度評価した方でも再評価は可能ですので遠慮なく評価及び再評価して頂けると嬉しく思います!
ブックマークがまだだったよ~という方がいましたらこの機会に是非!
それではここまでお読み頂きありがとうございます!また明日も更新頑張ります!




