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収納力ゼロ、僕の空間収納で物は収納できません。  作者: 士口 十介
時代の始まり

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アルバートの計画

王都が魔導帝国に包囲されてから一月後。


僕は王都の隣町シュマレフに来ていた。

シュマレフは異国との貿易が盛んな港町で王都から三日の距離にある。


町には人族だけでなく、

頭に角のある西方のホーンと言われる有角の種族、

獣のような外見の南方のビーストと言われる獣人族、

東方のエルフ、

北方のドワーフ、

等、様々な種族が見られた。


町の建物は色々な種族が住んでいる為か統一性が無く雑多な印象を受ける。

が、力強さ、ある種の勢いを感じさせる町でもある。

更に王国が魔導帝国を退けた事も有り、これからの発展が期待できる街なのだ。


僕たちがシュマレフに来た目的は野外実習のほか、異種族との交流も兼ねていた。

スカディ先生曰く、”これからは異種族との交流も重要になる“との事である。


僕たちは野外実習を前にスカディ先生から今日の実習について講義を受けていた。

町の集会場らしいところを使い行われ、結構長い時間、講義にあてられていた。

最後にスカディ先生が僕たちに質問事項を尋ねた。


「スカディ先生。何故シュマレフに来たのでしょうか?」


ミハイルが神妙な面持ちで手を挙げる。

スカディ先生はにっこり笑うとミハイルの両こめかみに拳を当てると


「お・ま・え・は・な・に・を・き・い・て・い・たっ!!」


と、グリグリと拳をねじ込む。


「痛て痛て痛て痛て痛て痛て!虐待だっ!そんなのだからイキオクレ・・・」


スカディ先生は青筋を立てながら、今度はギリギリと力を込めてゆく。


「バカねぇ。余計なこと言わなければいいのに。

それに覚えていないミハイルが悪いわよ。」


ジュリアがあきれたようにため息をつく。


スカディ先生はミハイルから手を離すと、


「ニコラ。覚えていないミハイルに判るように説明をしなさい。」


「シュマレフはいろいろな種族が集まる港町であるのと、

少し離れた位置に古代遺跡がある為です。」


スカディ先生は僕の答えを聞いて頷き、質問を追加する。


「古代遺跡については?」


「遺跡には時々ゴブリン等の魔物が住み着いています。

彼らは粗末ながらも武装しており、

ある程度訓練を積んだ者が対処しない限り倒すことは出来ません。

一般人にはとても危険な場所です。」


「そうだ。

だがお前たちは最低限の訓練と装備はある。

足りないのは実戦、そして・・・。

ジュリア、何が足りないと思う?」


スカディ先生はジュリアに質問をする。


「えーっと。

防御の要の盾役はニコラが

攻撃はミハイルが

遊撃は私が・・・

と言う事は魔術師でしょうか?」


「ふむ。

おおむね間違いではないが・・・、

実際に足りないのは斥候役、魔術攻撃役、回復役だ。

この内、魔術攻撃役と回復役は兼用が多い。

他には回復役をポーションで代用する場合もある。

だからこの場合足りないのは斥候役と魔術攻撃役だな。」


スカディ先生は解説をするとポンと柏手を打つと


「そこで君たちには朗報だ。

どこにも所属していない魔術師と斥候がいる。」


それを聞いた僕はため息をつくと


「所属していないって・・・アルバート商会の徒弟でしょう。」


「そう言えばお父様はシュマレフにも店がありましたわ。」


「フフフフ、そう言うな。これもアルバート殿の計画の内なのだぞ。」


スカディ先生は少し楽しそうに笑った。


「お父様の計画?」


「おっと、それについて今は話せない。

この実習終了後に話そう。」


アルバートさんの計画と言うのも興味がある。

しかし、僕は別なことでワクワクしていた。


新しい技、ギフトの新たな使い方がゴブリン相手にどこまで通じるのか、

それを考えると楽しみで仕方がなかった。

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