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月の一番は俺だって

次の日ー


また、この部屋のベッドで寝ていた。

朝の5時だ。

流星は、隣で寝てる。

このベッドに、ぐるぐる巻きに縛りつけてどこにも行けないようにしたい。

流星を喰って、俺のものにしたい。

そうしたら、俺は、流星が、いなくなった世界で何をする?

流星みたいに思えるやつを探すのか?

そんなやつが、見つかるまで必死で探すのか?

それなら、流星には生きて、生きて、生き抜いてもらわないといけないのではないだろうか?


「おはよ、(るい)


流星が、目を開けた。


「おはよう」


「食べたいの?」


「うん…えっ?何?」


「俺、食べたいよ。朝御飯」


「あっ、うん。作ったげようか」


「うん、そうして」


「わかった。」


俺は、起き上がって朝御飯を作りにいく。


流星に聞かれた言葉にうんと言ってしまった。


まだ、流星を食べたいのバレたよな。


愛って何だろうか?


この愛は、ヤバイ(もの)だって自分でわかってる。


意識飛んだら何するかもわからない。


だったら、今のうちに離れなきゃならない。


病んでるって言われる部類だ。


でも、そんな言葉で片付けられたくない。


病気なのは、最初から理解してるよ。


「水、飲もう」


そう言って流星がキッチンに現れた。


俺は、朝御飯を並べてく。


「美味しそう」


キラキラした目をしながら、流星が椅子に座った。


「いただきます」


そう言って、二人でご飯を食べ始める。


「まだ、俺を食べたいんだね」


流星が、目玉焼きの黄身を潰しながら言ってる。


俺は、何も答えられない。


「月に、食べられるのは悪くないと思うよ。でも、食べられてあげないよ。」


そう言って流星は、目玉焼きを口に運ぶ。


「だって、俺がいなくなったら月は、また別の俺にかわるやつを探すよね?見つかるまでずっと…。そんなの絶対に許せない。俺以外にそんな気持ちを(いだ)くなんて許さない。」


流星には、何でもお見通しなんだな。


俺は、味噌汁を飲む。


「この(おもい)は、歪んでるね。でもね、月。俺は、月に永遠に愛されていたいんだよ。」


そう言って、俺を見つめてる。


「この先、兄弟に戻ったらもう月にこんな話も出来ない。だから、話すよ。受け止めてくれる?」


「わかった」


俺の言葉に流星は、箸を置いた。


「俺も月も、この先会えば苦しくて、痛くて、辛いのはわかるだろう?」


「うん」


「それでも、俺に会うときはその気持ちをずっと感じていて。月の嫌な顔も悲しい顔も泣き顔も、俺に向けてきて。」


そう言って、流星は柔らかい笑顔を浮かべる。


「そうしてくれると、月の一番はずっと俺なんだなってちゃんと思えるんだよ。俺も同じ気持ちだから…。それでも、生きるから。月を一生愛して生きるから…。だから、月も生きてよ。俺を一生愛して生きてよ。」


「わかった。だから、こんな事二度とするなよ」


俺は、流星の包帯の腕を掴んだ。


「酷いけどさ、流星。俺を思いながら、嫁に()れろよ。」


流星が、俺を見つめる。


「毎日、俺の事を考えて眠れよ。俺とのキス思い出してキスしろよ。忘れるなんて許さないからな。俺と過ごした時間も、俺と感じた気持ちも…。」


流星の目から、涙が流れてくる。


「流星は、俺への愛に一生溺れとくんだよ。俺もそうするから。そしたら、もうこんな事しないだろ?」


俺は、流星の包帯の上から傷口をなぞるように動かす。


「俺の愛が足りなくなったら、俺を呼んで傷つけろよ。あの時みたいに、嫁とのご飯に連れて行って俺がどんな顔してるか見ろよ。」


「そんな事したくない。」


流星は、涙をたくさん流しながら言った。


「でも、二度と()れられないんだよ。俺の気持ちを流星が、調べる方法はないんだよ。だから、俺を傷つけろよ。俺の(なか)に流星がいるのをちゃんと感じろよ。」


「月…。俺は、月の(なか)に一生いたい。それしか、確かめる方法がないならそうするよ。」



そう言って流星は、俺の手を握ってくる。



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