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異世界人の友達と日本を旅しよう  作者: マノイ
2章 上高地・黒部立山「生きる」
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8. ターザニア

「それではハーネスを装着しますのでここを跨いでください」


 受付を終えた後、お姉さんの手を借りてハーネスっていう安全ベルトを装着する。腰回りや太ももを中心にかなりきつく縛られたので、ちょっとやそっとの動きじゃ外れないね。


「なんかロープがくっついてるね」


 ロープの先には……これなんていう名前なんだろう。小さいのは見たことあるんだけど。


「みなさんの腰についているこちらの器具は『カラビナ』と言います」


 お姉さんがちゃんと説明してくれた。へぇ~これってカラビナって言うんだ。

 独特な形の金属製の輪っかで、横の部分を押すと中に沈んで隙間が出来るから、そこに何かを通して指を離すと元の輪っかに戻るので、輪の中に通したものがロックされて外れなくなる。


「もう1つの器具は『プーリー』と言います」


 こっちは見たこと無いなぁ。大きな金属で中身のない本を横に置いたような形をしている。ロープの上にでも置けるようになってるのかな。上部には左右2箇所のくぼみがある。


「それでは皆様に練習コースでこれらの使い方を学んで頂きます。合格した方から本番のコースに向かってください」


 ここはフィールドアスレチックの中でもフォレストアドベンチャーと呼ばれる施設の1つだ。千葉県にあるここだけは特別に『ターザニア』って名前がついていて、系列の会社の他の施設はフォレストアドベンチャーって呼ぶみたい。


 森の中のアスレチックなんだけど、『ターザニア』って名前の通りアスレチックが頭上にある。場所によってはビルの4階くらいの高さがあるんじゃないかな。


 何人かが挑戦しているのが見える。


「朋殿が秘密にしていた理由が分かったでござる……」


 ここに到着したときのシェルフの反応がこれ。最近シェルフは怖いもの慣れしちゃってたので、新鮮な怖さを提供してあげようというわたしの優しさなのですよ。むふぅ。


「面白そう~!」

「こんなところがあるんだな」


 ミカンや合流したすみれさんをはじめ、掴みは上々だ。早くやりたいという気持ちを抑え、お姉さんの話をちゃんと聞いて怪我しないように気をつけないと。


「絶対にロープが体とどこかにつながっているようにするのですね」


 内容よりも説明の方法(仕事内容)が気になるねこにゃんの言葉の通り、それぞれの柱やアクティビティにはカラビナがついたロープが垂れさがっていて、それと腰のカラビナを両方指定の場所につけることで移動中の安全が保障されている。


 2つのロープが体についているので、移動するときに片方を次の場所に付け替える時に、もう片方のロープで体を支えることが出来るようになっている。付け替える順番次第では両方とも体から離れちゃう心配もあるけど、順番を間違えないように分かりやすく色分けされてるから大丈夫。良く出来てるなぁ。


「こちらの柱から遠くの柱まで頭上にワイヤーが通っている箇所があります。そこにはプーリーを乗せて、ここのくぼみにカラビナを乗せてください」


「ワイヤーだけで足場のない場所はプーリーに体重をかけることで滑り落ちることが出来ます。手は必ずここを持ち、着地時はこのように注意を……」


 お姉さんの説明をちゃんと聞いて練習で失敗しなかったぞ。心配なのはシャモアちゃんだけど、『……ここで……ふざけたら……1人で……居残り』というパステルちゃんの脅しの効果もあり普通にこなしてた様子。本番もふざけちゃダメだよ?


「網はしごって登りにくいのね」


 足場が安定しないから全身に力が入ってフリフリとお尻を振りながら登る玲菜を眺めるわたし。ごちそうさま。なんて言ってる場合じゃないや。これがずっと続くと大変かも。


「このくらい弓弦には楽勝だよ~」


 空中で足場が狭い場所も軽やかに渡りきるゆ~ちゃん。まだまだ最初の方だから簡単なんだよ。


「お、ジップスライド長いじゃん」


 ワイヤーにぶら下がって長い距離滑り落ちる。まさに『ターザニア』だ。

 全部で6コースあって、それぞれコースの最後にはジップスライドがある。距離はバラバラだ。


「いっけ~!」


 この滑り落ちる感覚、たまらない!

 かなり高いところを通過してるはずなんだけど、全然怖くなくてむしろ風をきってる感じが気持ち良い!


「怖いでござる怖いでござる怖いでござる」


 うむうむ、シェルフも楽しんでるね。笑顔で怖がってるよ。あ、でも確かにあそこはわたしもちょっと怖かったかも。柱と柱の間で歩けるところがロープ1本しか無くて、上に手すり代わりのワイヤーが一本あるとはいえ足場が不安定で落ちそうになっちゃったもん。カラビナがワイヤーにかかってるから足を踏み外しても落ちないけどね。


「みんなのこと大好きー!」


 100メートル以上はあるんじゃないかと思えるほど長いジップスライドがあって、叫んでみようって書いてあったので全力でやってみた。きんもち良い~!


「あらあら、難しいルートに行くよ」

「シャモアちゃん大丈夫?」

「うふ……え……ちょっ……なにこっ……あああああああああっ」


 おおう、シャモアちゃんがパニクってる。隣の柱までの足場がブランコ型の連続になってるところだ。

 あっ、足が思いっきり開かれてる。が、がんばれー!


 木々の高いところでロープ1本、ブランコ、丸太などなど個性豊かな足場の上をワイヤーや手すり代わりのロープを支えに渡って行く。時々登って最後はジップスライドで滑り落ちる。この繰り返しなんだけど難易度がそれなりに高いところもあってやりごたえ十分。


 何よりも森の中を探検してるって感じがして最高だ。


「……え?」


 パステルちゃんが固まった。珍しい。


「え?」


 あれ?玲菜も?

 みんなどうしたんだろう。


 みんなが戸惑ったのは足場が何もないところを滑空して正面のネットに体をぶつけるところ。カラビナで体は固定されてるし大丈夫でしょ。それに足場がないところなんてジップスライド何度もやったはずで……


「え?」


 あ、わたしも言っちゃった。

 なにこれ、飛び降りる瞬間になっていきなり恐怖感が湧いてきた。うわ、怖っ!


「ジップスライドは飛び降りるというよりも、そのままの高さで前に進むって感じだわ。でもあそこは文字通り飛び降りて振り子のように進む必要があるから怖いんじゃないかしら」


 なるほど、確かに落ちるって感覚はあそこ以外では無かった気がする。あれが怖楽しいって感じなんだなぁ。


「怖かったでござるぅ」


 うむ、ご満悦でござるな。


「じゃあ最後にロングジップスライドに行こう」


 少し離れたところにあって、400メートル以上も降りることが出来るここの名物なんだって。やるしかないでしょ!


フィールドアスレチックは土日に行ったら大混雑なのでご注意を。

ただ、ここは入場料が高めなこともあり割と空いているので狙い目です。


そこそこの体力が必要で身長制限(140cm)があります。

双子はちっこいとはいえ制限クリアしてますよ。

他にもみんな忘れてそうな双子の羽設定ネタとかあったのですが、長くなったので今回はこのくらいにしました。

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