※おまけ※
「おやおや、めずらしいな~。月夜が許婚候補の写真を眺めているなんて」
「あ、おじいさま……あ、あの、こ、これは!!」
どうしよう。
おじいさまに写真みてるところ見られた!!
おれは見ていた写真を腕の中にかくした。
「隠さんでいいだろう? どれどれ? 月夜が気になったのはどの娘さんかね?」
おじいさまの手が俺の腕の中をとおって、写真を手にした。
「あ…………」
「ほほぅ、なかなか気が強そうなお嬢さんだね~。しかしながら、この娘さんはお前の好みではないだろう?」
おれの手から写真を奪うと、目を細めてうつっている人物を見つめる。
「……となりの…………」
言っていいのかな。
おじいさまの顔をちらりと確認すると……。
「ほほぅ、なるほど。この娘さんも気が強そうだが……こちらの娘さんより優しい雰囲気をしておるな。それに、真っ直ぐな綺麗な目をしておる」
おじいさまは、微笑んだ。
……コクン。
おれはうなずいて、おじいさまに笑顔をむけた。
「うん」
おれが気になる子をおじいさまも気に入ってくれたことが嬉しい。
「ふむ、月夜や。おじいちゃんに任せてくれんか?」
「え?」
「この子が好きなんじゃろう?」
「でも……おじいさま!!」
その子は!!
「お前は我が儘を言わんからな。おじいちゃんは寂しいぞ? なあに、大丈夫だ。策を練ろうじゃないか。なあ、月夜。たまにはお前の思ったとおりに動いてみぃ。嘉門の言葉ではなく、お前の……お前自身の言葉で、な」
「あ、でもおじいさま、このこは……!!」
……いない。
いいのかな~。
このこ、おとこのこなのに……。
でも、あいたいな。
でも、いいかな?
そして、おれはしっかりと写真を抱きしめるんだ。
まだ見ぬ、許婚のことを想って……。
それは、亜瑠兎と出会う八年前にあった出来事――。
★おまけEND★
ここまでお付き合いくださった皆様。ありがとうございました。
初めてBLを書いたのがこの作品で、私自身とても思い入れのあるものです。
切なくて、だけど甘い話がすごく好きで、思わず書いてしまったものです。
そんな私のこの作品を、他の方々に少しでもお気に召してくだされば光栄でございます。
お付き合いくださり、ありがとうございました。
蓮冶。




