番外 なぜなに☆ナバニールちゃん
「なんかティレイ先生ばっかだとアレなので」
「アレ?」
「厄介だし燃やされるし」
「そうね」
(略)
「ちょっとゲストでも呼んでみようと打診してみました」
「はぁ?誰?」
「ナバニールちゃん」
「待ちなさい。神?」
「神」
「来るわけないじゃない」
「当たり前じゃないですかちょっとしたジョークですし」
『ねーねーここでいーのー?』
「はい?」
『呼ばれたから来たのー』
「どちらさま?」
『私?ナバニール』
「うわあれティレイ先生いないなんで!?」
『ねーねーここでいーのー?』
「あ、はい。どうぞ楽になさってください」
『わかったー。それで、なにか私に聞きたいんだって?なに?』
「え、あ、はい、えっと」
『ないなら帰るよー?』
「ありますあります。えっと、ナバニール教団ってあれ大丈夫なんですか?」
『なにそれ?』
「はい?」
『そんなの知らないし。だから、なにそれ』
「いや、あなたを奉じる教団でしょ?」
『へー、そんなのあるんだ?』
「あの、開祖アステリオがあなたに導かれて聖都を築いたと」
『導いてないよー?』
「…………」
『…………帰っていい?』
「も、もうちょっと。開祖はあなたに助けを求めて、それであなたが西へ向かえと」
『あの子たちばっかりいっつも助け求めてくるからなー。んー。あー、あのおじいちゃんか』
「あの子たちばっかり?それはあとで聞くとして、なにか思い出されましたり?」
『うん。戦争から逃げたいって言ってきたから、西の山のほうなら戦争してなかったしそっちに行けば?って。あと、竜がいるから直進じゃなくて迂回でね、って』
「そんだけ?」
『うん、そんだけー』
「その後は?」
『知らなーい』
「こうすべき、ああすべきって教義的なの示したりは?」
『ないない』
「なるほどでっちあげ……」
『でっちあげ?』
「いえこちらの話で。じゃあ、あなたを信じる者と信じない者で扱いが変わったり、身分や例えば肌の色とかで存在価値的なのが変わったりとかは?」
『標なきものは標なきものでしょ?なにか違うの?』
「標なきもの?人間のこと?」
『あ、今はそう呼ぶの?うん、ニンゲンばっかり、助けてーとかお願いーとか。昔っから』
「昔とは」
『ニンゲンが生まれた時』
「スケールがパない」
『他はみんな標があったからそんなこと言わないのにねー。変なの』
「話が大きくなりすぎてる気がするので話題変えましょう。神さまってなんなんです?」
『神さまは神さまだよ?』
「答えになってなくてですね」
『えー』
「普通だと思ってること聞いても普通としか返ってこないの分かりきってるでしょ、学習なさい」
「あ、帰ってきた」
「別に逃げてた訳でもないし」
「そうなの?」
『だあれ?』
「メリーシャヤの使い魔、ティレイと申します。奔放なる乙女ナバニール」
「メリーシャヤ?あの子の子かぁ。ちっちゃいね」
カチン。
「うるさいわねサボり魔が」
「ティ、ティレイさん?」
「神の仕事は魂を解きマナに還し、その正しい循環を見守ること。地脈がズタズタになって大陸が枯れかけてるって時に、自分の仕事ほっぽりだして何やってるのよあんた」
『そんなことより大事なことがあるんだもん、仕方ないじゃない』
「そんなこと!?あんたがやることやらないせいで、誰がとばっちり喰らってると」
ゴン!
「ピオネーシュさん……?」
「失礼しました。ティレイは持って帰りますね〜」
「行っちゃった……」
『うわぁ、怖かった』
「怖いの?神さまなのに」
『フィルティみたいで怖い。だから帰る』
「え、ちょ」
『ばいばーい』
「こっちも行っちゃった……」




