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挿話 あつまりの よる
夜の川は
とても静かだった。
町の灯りも
少しずつ消えていく。
橋の上を歩く人も
とだえたころ――
水面に
小さな光が
ひとつ
ふたつ
浮かびはじめた。
それは
橋の妖精たち。
風をまとって
アララが
マルカドールが
静かに降りてきた。
ふわりが
光の粒を
ユイナが
灯りの粒を
まとって
現れた。
最後に
ツムギが
月明かりの中を
舞い降りてきた
そして
川の奥から
ゆっくりと
影が現れる。
大きな影は
ガラン。
カルチガーディアン。
コスタクルス。
ちいさな影は
スピーダ
もころん
橋を守る獣たち。
水は
彼らの足元で
静かに流れている。
はじめて
橋の妖精と橋獣たちが
ひとつの場所に集まった夜。
誰かが呼んだわけではない。
けれど
皆
同じことを感じていた。
それは
大きな力の
気配。
アララが
そっと言った。
「ねえ」
「みんな
ここに来たんだね」
そのとき
川の水面が
やさしく光った。
コスタクルスが
静かに言う。
「わたしたちは」
「まだ
ほんの
かけらだ」




