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ある日の聖騎士


彼は一年前、ここグリーンラインの聖騎士だった。

仕事はきっちりこなし、騎士としての実力もあり、周りからの信頼も厚く優秀な子だった。

その時期は一つ大きな問題を抱えていたの。

このグリーンラインを拠点とし、反社会的活動をしていた勢力がいた。


その勢力の主な目的はグリーンラインの占拠。

でも活動目的しか分からず後は常に警戒をするしかなかった。何度も調べたんだけどね。


そして

五つの地方の権力者が一同に会する大きな会議がある大事な日にやつらは動いた。

王様の護衛に騎士団長は護衛についていたの。

その他はこの町に残り、もしもの時に備えて町を守るように警戒体制をとった。

騎士たちの戦力は申し分ないほどだったの。

でも反社会勢力はその戦力差を軽々と越えていたの。彼らの手段はいくつもの戦闘機械を操り、町一体を覆うような数の機兵を送り込んだ。

それらを使い、町の人々を殺めたり、人質にして、騎士たちを脅して何人も殺したりと最悪非道を行った。

ジークは誰よりも戦い、誰よりも早く、人々を多く避難させて、行く手を阻む機兵たちを何回も壊した。でも数は一向に減らず、押される一方だったの。彼は自分の魔法を使えばこの状況を返すくらい強力な能力を持っていたの。

その後、長時間の戦いにおいて、お荷物になる、リスクのある魔法を持っていたから躊躇っていたの。


それでも彼は勇気を出して使った。

その後、事態は巻き返していた。

でも彼も

能力を使い果たしたけど、辺り一体を一掃した。副作用が起こり、バタッとその場に倒れ込んだ。

その時彼の目の前に逃げ遅れた負傷している子供たちがいたの。

子供たちの近くに機兵が一体いた。

彼はもう、動けない。どうやっても……

子供たちは驚いて逃げたけど、機兵に追い付かれてその後は……奇跡なんて起こらなかった。

彼の目の前で、泣いて、叫んで……


その後、緊急で戻って来た

騎士団長の加勢によって

何とか反社会的勢力を追い詰め、連行したわ。

町の被害も多かった。

騎士や、市民たちの救われない命もあった。

彼の同僚や、友達も何人か犠牲になった。

彼は絶望した。誰も守れない己自身に、

自らの実力不足。そして判断の甘さに。

だから彼は、その日から騎士としての剣を握ることを辞めた。


長くなったけどこんな感じねぇ……


そうですか……そんなことが……


その後の彼はもちろん、聖騎士の頃にあった強い正義感は薄れていた。

それだけじゃなくて、剣や防具を見ただけで

過呼吸になったり、突然吐き気を催したり、

大変な思いをしていたわ。

そんな彼を毎日私が呼びかけたわぁ。

彼は何ヵ月かした後、亡くなった人たち全員分の思いが詰まった巨大な墓に行って、

長い間、手を合わせてそこにいたわ。


それから彼はどこかで毎日修行してたみたいだけど。

少しずつ武器にも目を向け始めて、

今のような感じに至るわぁ。


本当に……大変だったんですね。

(だから武器にあのこだわりがあったのかな?)


さて、長々お話してたらのぼせちゃうわねぇ。

そろそろあがる?


そうですね。あがりましょう。



---ミアの部屋---


午後十一時半


おやすみなさい。ゆっくり休んでねぇ。


はい。おやすみなさい。

(……明日はギルドに行ってみよう)





午前六時半



……ん……はぁ。

(ミアさんはまだ寝てるっぽい)


ぼーっと窓の外を見る


(魔法の習得頑張らないと!とりあえず準備しなきゃ)


とりあえず用意してもらった用具で顔を洗い、

櫛で髪を梳かし、

一通りの準備は終わった


おはよぉ……黒羽ぁ……


おはようございます。その後の体調はいかがですか?


おかげさまで大丈夫よぉ。それよりお腹空かない?


まあ、はい。


よし、それじゃあ外で食べましょう。

もちろん私の奢りでねぇ。


あ、あの……


遠慮はしたらダメよぉ。ほら、行くわよぉ。


おはようございますミア様。

お食事はいかがなさいますか?


外で済ませてくるわぁ。王様にもよろしく言っておいてねぇ。


かしこまりました。それではお気をつけて。

行ってらっしゃいませ。



バイキングエリア


朝からお店がいっぱい開いてますね。


市場食堂っていうのよぉ。

ちなみに今日はここに用事はないのだけどぉ。


え?そうなんですか?

それじゃあ、どこに?


ここよぉ、


ギルドでご飯ってことですね。


そうよぉ。

でも本題は、あなたにギルドで初仕事をやってもらおうかなぁと思ってぇ。

あなたも近々ここに来る予定だったでしょぉ?


はい。お金は稼いでおきたいなと思いまして。


まずはご飯をすませましょう。

大丈夫よぉ。

簡単な依頼をやるだけだからぁ。


はい。了解です。



ギルドの大きな食堂で食事を済ませ、

少し休憩していた



あ、そうそう。

あなただけだと心配だから、一人助っ人を呼んでおいたわぁ。


え?助っ人ですか?


ええ。後で来るわよぉ。








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