進行する狂気
グリーンライン周辺の、霧が濃い奥地の森
んお?騎士団が勘づいてこちらに来そうだなぁ。
(スモークが行動中の今、ボクチンが時間を稼ぐしかないか……)
貴様!そこで何をしている!
おやおや。これはこれは、騎士団の皆様。
お初にお目にかかります。
(ゲゲッ!この数、二十はいるゾ!!)
さて、大人しく我らについてきてもらおう。
嫌だって言ったら?
そうか。
ならば我ら騎士団で貴様を叩き潰さねばならん。
へぇ。でもボクチンに勝てるの?
勝てる勝てないじゃなく、
今やるしかない。誰かを守るために!
……それが騎士だ!
いくぞ、お前たち!!
「おぉーー!」
騎士団長の掛け声で一斉に戦闘態勢をとる
カッコいいねぇ。それじゃあ遠慮なく……
連絡係!今すぐ王様に連絡をとってくれ!!
了解!!
グリーンライン城下町
うむ。
とりあえずこの辺りの安全は確保できたか。
さて、次は、
ドカーンッ!!と爆発音が森の方から響く。
ん?なんだ!?
王様ー!騎士団長から連絡が!
そこにいたのは慌てて走ってきた、騎士団の連絡係だった
どうした?
はい、どうやら森奥の方で怪しい何者かを発見したそうです。
その人物の特徴はわかるか?
ガスマスクした人物です。
現在ガスマスクの人物と騎士団の前線組で戦闘中です。
そうか。ご苦労だった!
(やはり例の湖汚染と関係があったな……
ガスマスクの人物か。目的はなんだ……)
私もすぐそちらに向かうとしよう!
では、こちらです!
五分後
グリーンライン周辺の森
くそっ!道が!!
これは一体!?
どうやら戦闘が激化したことにより、森の被害が
大きく、道が塞がれていますね。
ん?なんだ!?ぐあっ!
突然二人の後ろに現れ、王様の首を絞めている
ポニーテールの少女がいた
ハッケンシタ。
王様!!いつの間に!?
なんだぁ……ぐっ!!
私はオマエヲサガシニキタ。イクゾ。
てめぇ!王様を離しやがれ!!
オマエニ、ヨウジハ、ナイ!
ウ、セ、ロ!
うぁ!!なんだ、これ……
くそっ……意、識、が……
少女の口から勢いの強い煙が噴出し、
それを直接二人は浴びてしまった
サテ、イマカラオマエヲ、ツレテイク。
オウサマ、オマエモ、スコシ、ネムレ。
うっ!!なん、なんだ……
私を……どこへ……つれ……
そのまま王様は謎の少女に連れ去られ、森に消えていった
く、そ……せめて、城に、連絡を……
意識が朦朧とする中、
腰にあった勤務用携帯で城に伝言を残す
誰か応答して、ください……
お、……さまが、……つれ、られた。
やつは、も、り、に…………
グリーンライン周辺の、霧が濃い奥地の森
くっ!こいつ!強い……
あっはは!お分かりいただけましたかぁ?
ちゃっかり揃って、ガスマスクなんか着けちゃってさ。 全く嫌になるゾ。
あんたら騎士団と直接戦闘なんて無理!無理!
だ、か、ら、こうしよう!
うぉりやぁ!!
しっかりと間合いを取った騎士団長の剣さばきで、ガスマスクの男を追い詰める。
だが、ガスマスクの男は軽々ステップを踏みながら、それを回避する。
よっと!こら!
ボクチンがまだ話してる途中でしょうが!!
君達!言葉のキャッチボールできないの??
お前に話すことはねぇよ!
そうだ、そうだ!
おりゃ!!
俺たちで必ず捕まえる!
いくぞ、お前たち!
「「おおーー!!」」
団長の命令で二十人ほどの騎士たちが、
一斉に攻撃を仕掛ける
おいおい、またかよ!!
……!!見えた!!
再び隙をつき、攻撃を仕掛ける
おっと!あぶねぇ!!
このボクチンの体に傷が付くとこだったよ!!
一斉に包囲して攻撃を仕掛けるが、驚異的な怪力と跳躍力で翻弄され、騎士団の人数が一気に半数以下になった
くっ!何て野郎だ……
もう少し楽しませてよねぇ!!
あっはは!ギャァハハハ!
団長さぁーん?
どこまでも煽りやがるな……
クックク!そろそろこっちからもいくゾ?
まずは誰を殺そうかなぁ……ウッフフ!!
ショータイムだ。ほぉれ!
それは!?
ガスマスクの男は、左胸ポケットにあった、
小瓶を地面に叩きつける
すると辺りは、
霧の様な白い煙でいっぱいになり、
視界がほぼ真っ白な状態へとすぐに変わった。
なんだ!?これ!?ぐぁっ……ぁ……
何も見えねぇ!!うぁ……
く、くるな!!
嫌だ!!嫌だ!!がぁぁ!
どうした!?
落ち着け!!お前たち!!
とにかく戦闘態勢をとるんだ!!応答しろ!!
(くそっ霧がさらに濃くなった感じの視界だな)
団長!助け、でぇグァァッげぇぇうぇぇ
グチャグチャと音が鳴り、
苦しい叫びで団長を呼ぶ声がした
な、なんだよ今の!
おい!全員返事をしてくれ!!!!
……くそっ!!なんだってんだ!!
急いで声の方向に向かって進むと
そこには、騎士団の仲間が臓器を剥き出しに
して、顔をもがれている姿が
何で、こんな……くっ!……あの野郎!!
仲間の死を目の当たりにし、激しい悲しみと怒りが込み上げるなか、再びグチャグチャと音を立てて誰かが叫ぶ声が聞こえた
また声の方向に向かい、戦闘態勢をとりながら、
耳を澄ませて集中する
ツギハオマエダ。
……なにっ!?しまっ!!
グリーンライン城内 応接室
ミア様、大変です!
騎士団の連絡係からの伝言が!!
どうしたのぉ?
何かあったんですか?
いつもの騎士団の連絡なら、王様にいくはずだと思うんですが……一体……
えぇ……とにかくこれを聞いてください。
大臣が慌てて勤務用携帯をスピーカーにし、
伝言メッセージを再生する
誰か応答して、ください……
お、……さまが、……つれ、られた。
やつは、も、り、に…………
そんな!王様が、連れ去れたってことぉ?
くそぉ!何てことだ!
まずいですね……
それに、やつって一体誰なんでしょう?
……おそらく湖汚染の犯人の事だと思うわぁ。
とにかくこれから、騎士たちを、
あの、俺も行きます!!このまま黙ってここにいるわけにはいかないので。
私も……行きます!
……ごめんなさいねぇ。二人とも。
頼めるかしら?
私からも頼む!!……王様を!救ってくれ!!
「「はい」」
黒羽!!
何かあったら私にすぐ連絡するのよぉ?
あとから援軍を送るから焦らずにね!
はい!
それと、ジーク。
黒羽をしっかり守ってあげてねぇ。
はい!お任せを。
現場は森。探す範囲は広いけど……お願いねぇ。
はい。行ってきます。
……行ってきます。
大臣さん。少し危ない手だけど、
あなたは後衛組にいる、騎士たちをピックアップしてちょうだい。
黒羽たちの後を追わせる形で部隊を編成して向かわせるわぁ。
あぁ。はい。了解です!!




