どうか笑って
生まれたときから主役じゃない
端っこの席が指定席みたいで
拍手よりも失笑のほうが
僕にはずっと似合ってた
でもさ
転んだ回数だけ
ネタ帳のページが増えていって
無能ってレッテルすら
今じゃパンチラインに変わるんだ
どうか笑って
バカにするみたいでもいい
その一秒が誰かの心を
少しでも軽くするなら
見た目も冴えない
声も通らない
努力は全部裏方みたいで
でも積み上げた失敗の山が
いつの間にかステージになってた
早口で畳みかける言葉の隙間に
昔の僕がまだ泣いてるけど
その涙すらリズムに乗せて
ビートに変えてやるんだ
笑われ者のまま終わるなんて
そんな予定調和いらない
僕は僕の異端さで
世界をちょっと揺らしてみたい
だからさ
聞こえるかい
この心臓が叩くカウントイン
「3・2・1」で飛び出したら
もう誰にも止められない
どうか笑って
今度はちゃんと“面白い”で
皆の頬が上がる瞬間に
僕はやっと生き返るんだ
そしてここからが、
今日いちばん大事なところ
ステージの光が熱を帯びて
視界が滲むほど眩しくて
胸の奥でずっと眠ってた
小さな火種が一気に燃え上がる時
まるで
過去の僕たちが
客席のどこかで立ち上がって
「行けよ」って背中を押してくれるみたい
震える足で
それでも前に踏み出して
ずっと隠してきた本音を
逃げずに叫ぶよ
――笑われてきた人生だったけど
笑わせるために生まれてきたんだって
その瞬間
胸の奥で何かが弾けて
涙と歓声が混ざり合って
世界が一度だけ一体となった
どうか笑って
僕がスターじゃなくても
そこの君が
少しでも心から笑えたなら
それで十分すぎるんだ
だってさ
あの日の僕を救ったのも
誰かのたった一度の笑顔だったから




