28
「初めましてシーフのルカです。まだまだ修行中の身ではありますが、ご先祖様に恥じない様に頑張りますのでよろしくお願いいたします」
「ルカの婚約者で錬金術師のアランだ。戦闘力も魔法力もパーティーメンバーになれるほど高くないので、バックアップ要員として参加する」
「アランの婚約者発言は無視してください。私も両親も認めてませんから」
ホムラと同じで外堀埋めてる?
「フッ照れるなルカ」
「あんたなんかと結婚するぐらいならオークに拐われた方がましだわ!」
酷い言いようだ( ̄▽ ̄;)
「このパーティーのリーダーをつとめるディルク。片手剣がメイン武器だ」
「アーカイル。カイって呼んでくれ。弓と槍がメイン武器だ」
「隼人。武器は魔法剣」
「芽衣よ。武器は弓で格闘も少し」
「少し?」
「少しよ!!」
〔芽衣。気持ちは分かるけどすぐバレる嘘は止めといた方がいいわよ?〕
「ぐっ!」
「えっ?えっ?今の声?どこから??」
「僕はリアン。剣も使うが攻撃・回復・補助魔法も使える。先ほどの声は僕の召喚獣の念話で、名前はホノカ」
〔ホノカよ。よろしくね♪〕
「髪と同化してる……」
「ホノカの夫のホムラだ」
「自称を忘れるな!」
「フン!」
「…………アランと同じタイプ?………ホノカちゃん。雛なのに苦労してるのね……」
あう!しみじみ言われると凹むわ(T-T)
「………………ディルクがリーダーって事は、あんたが次代の勇者?…………な、訳ないか。魔力、ほとんど感じないし………」
「我が家は代々、騎士や戦士を輩出している。魔力が低いのは血統だ」
あっ開きなおった( ̄▽ ̄;)
「アラン。貴方、分かってて言ってるでしょ。次代の勇者はリアンよ。だいたい攻撃・回復・補助って何でも出来る魔法使いなんて勇者以外にいないって知ってるでしょうに」
「用心の為に確認しただけさ。だいたい自分から名乗らないのが悪いんだよ」
「…………ルカには学園で師匠から紹介された時に名乗っているし、錬金術師の君にはわざわざ言わなくても分かるかと思ったから…………失礼した。次代の勇者候補でリアンだ」
うん。リアン少し落ち着こうか。ギルドでブリザードは良くないと思うの。
「ピヨピヨ♪」
「ホノカ?」
いつもの様に肩に飛び乗って頬擦り。スリスリ。
リアンは本気で怒ってなかったみたいで私を軽くモフって頭に戻す。
ふー…………やれやれだわ………
「へー。ルカの家は代々シーフなんだ」
お互いの名乗りもすんで今後の方針を決める為にも、もっと互いの事を知るべきだと言うホムラの意見を採用して場所をギルドから宿屋に移して先ずは世間話から(笑)
バッチリ防音その他対策もしてあります♪
シーフのルカはとっても華奢で服装も動きやすさを重視してるから体にぴったりフィットした物を着てます。
髪も肩に着くかつかないかの長さで切り揃えてある。
髪色は全体的に黒なんだけど、左右均等な位置に金茶の部分が。
ムム?
〔ルカの髪………動いた?〕
「あっ!すいません言い忘れてました。私、父が人狼でハーフなんです。おに………兄は見た目も人狼なんですけど、私は見た目は一見、普通に人間なんですけど五感と身体能力が人狼並で………そのせいか耳がやたらと動くんです」
そう言いながらルカが髪の毛、金茶の部分をかきあげるとそこには世話しなく動く耳が。
防音その他対策されてても周りの音が気になるみたい。
人狼としての本能にシーフとしての特性がプラスされた結果なんですって。
「五感と身体能力が人狼並って………」
「最強のシーフだな」
戦闘力も期待できる?
錬金術師のアランは本人が申告した通りヒョロっとした体つきで学者肌と言うよりマッドサイエンティストって感じがぴったりくる人。
多分、モノクルを着けてるせいだと思うけど………神経質っぽい?
髪の長さはルカと逆で腰まであるのはモノグサ?
「そこの雛!今、非常に不快で失礼な事を考えたろう」
〔……………………………ホムラ。呼んでるわよ〕
「あっ?!俺は男になんか興味ないぞ」
「お前じゃない!そっちの雛だ」
「僕のホノカに絡むとはいい度胸だ」
おっと!ブリザード再びですかΣ(゜Д゜ υ)
「俺の嫁に手を出したら生まれてきたことを後悔させてやるぞ!!」
うわっ!逆からは火炎ですかΣ(゜Д゜;≡;゜д゜)
〔落ち着きなさい!〕
リアンに久々の雛鳥キックをおみまいしてホムラにすかさずハリセンを打ち込む。
〔宿屋に迷惑をかけるんじゃありません!〕
「いてて………久々の雛鳥キックは効くな」
「ハリセンもな………」
〔アラン!私の名前はホノカって言ったでしょ!!今度、ただの雛呼ばわりしたらあんたにも雛鳥キックおみまいしてやるから覚悟しなさい!〕
「!!………わ、分かったホノカ」
うむ。分かれば宜しい!
「ホノカちゃん………今の技、是非とも伝授してください」
ルカはルカでなんか変なスイッチ入った?
「雛鳥キックは無理だろう?」
真面目に受け取らないでくださいディルク先輩。
〔で、私が何?〕
「えっ?」
〔私に何か聞きたい事があるんでしょ?何よ〕
「いや、聞きたいって言うか、何て言うか………」
〔男ならハッキリと言いなさい!〕
「すいません…………あの、俺の事でなんかその………変な事、考えてましたよね?」
うん。なぜにそんなに卑屈になる?
〔変な事って?〕
「いや、その…………俺の着けてるモノクル………悪意と言うか、その…………俺に対して不利益な事って言えばいいのか……………そんな事を考えていると………分かる様になってて……」
〔悪意?不利益??……………………………記憶にないわよ〕
「本当に?」
〔嘘ついてどうするのよ?私が考えたのは髪の毛、切るのが面倒で伸ばしてるのかなってぐらいよ?悪意でも不利益でもないでしょ〕
「………確かに………壊れたのか?」
「ホノカ。アランが髪を伸ばしているのは魔力を補う為だと思うよ」
どういう事?もっと詳しく教えてリアン。
「髪には魔力が溜まりやすいから、魔力もしくは魔力の回復スピードが低い人は髪の毛を伸ばして万一の時に備えるのが普通なんだよ」
ほうほう。つまりはバッテリーですか?
〔リアンは?〕
「こいつが髪の毛伸ばして魔力溜めたら世界が滅びるわ!」
そこまで!!(⊃ Д)⊃≡゜ ゜
「………………世界が滅びるかどうかは知らないけど、僕の封印具には魔力を溜める機能があるから伸ばす必要はないかな」
そう言えばそんな事、聞いたな( ̄▽ ̄;)
「錬金術師で魔力低いって致命的だな」
「カイと言ったなお前に言われたくはない!」
「俺は戦士だから魔力低いのが当たり前なんだよ」
開きなおりパート2(笑)
「ぐっ!低いのではない………回復スピードが遅いだけだ………」
「……………使いきらないと回復が始まらないのを遅いって言う?」
「えっ?……………普通、少しずつ回復するよね?じっとしてれば、それなりに回復するよね?」
「知らん!他人の回復スピードなんか知らん」
その後、色々聞いてみたら魔力の回復スピードが遅いからパーティーメンバーに入っても足手まといにしかならないけど、錬金術師としては学園長お墨付きの腕前なんですって♪
私達が欲しがっているような魔道具を作り出せるのは彼だけって………期待していいのね?
期待するわよ♪
〔リアン。パーティーメンバーって人数制限あるの?〕
「特にはないけど………アランは連れていくのは無理だと思うよ?」
〔どうして?〕
「ただ着いてくるだけだと試練の迷宮に勇者のパーティーメンバーって認められないんだよ。認められない以上は紋章が刻まれないから今回は同行できても、次の試練の迷宮には入れない」
〔着いてくるだけじゃなければ良いのよね?〕
「そうだけど、本人も認めてるぐらい戦力にならないのに連れていくのは酷じゃないか?」
〔アランは行きたくないの?〕
「えっ?」
〔試練の迷宮に行きたくないのって聞いてるのよ〕
私の質問にアランは拳をギュッと音が聞こえるんじゃないってぐらいに強く握りこんだ。
「………………行けるものなら行きたいに決まってるだろう…………誰も知らない未知の迷宮。入れるのは勇者候補とそのパーティーメンバーだけ。今回を逃したら俺の一生では2度と訪れない幸運!…………でもライルレイン様に言われたんだ。お前に資格はないって………」
〔リアン?本当にアランには入る資格はないの?〕
「いや。犯罪さえ犯してなければ入る資格が無くなる事はない。多分、師匠が言った資格は」
「勇者候補のパーティーメンバーと共に戦う資格だよ…………俺には直接攻撃するほどの腕力も素早さもない。魔法はそこそこ使えるけど、回復スピードが致命的に遅いから戦闘でも大した魔法は使えない。ないない尽くしの俺には同行するのは無理だろう?」
〔どうして?〕
「ホノカ……………」
〔今回、作ってもらう魔道具をアラン専用にすれば問題ないんじゃない?それと鳥籠をリアンじゃなくてアランが持てば魔力の回復スピードには効果ないけど、魔法威力上昇と消費魔力減少があるから言うほど足手まといにはならないと思うけど………私、間違ってる?〕
「あっ!そうかその手があった」
「さすがは俺の嫁♪賢いな」
「僕のホノカは元から賢いんだよ!!」
ああ、うん。もうそのネタお腹一杯です。
ゲームネタで盛り上がった隼人はすぐに分かってくれたけど、他の人達は何の事?って感じでキョトンとされたわ( ̄▽ ̄;)
話を知らないルカとアランは分かるけどディルク先輩達まで?じゃダメじゃない(笑)
「そんな魔道具を俺に作れと?」
〔あら?挑戦する前から逃げ腰なんて〕
「誰が逃げ腰だ!……………………期限は?」
「試練の迷宮に再度入れるのは今から25日後。出来たら入れる様になったその日までに」
「………………今まで聞いたことのない魔道具だから、素材が想像つかないんだが………」
「必要な素材は出来る限り用意する」
「そうか……………今、持ってる素材って何かあるか?」
「それなら………」
「それだけあればなんとか試作品が一つは作れるかな………よし。ギルドで借りられる工房があるか聞いてくる」
「元々はどうするつもりだったんだ?」
「構想を聞いて、自宅で作って取りに来てもらう予定だった」
「行き来する時間、無駄じゃねえ?」
「そうなんだが俺はあくまでバックアップ要員だったから現地に行く必要はないかと………今回は顔見せで来ただけなんだがな」
もしかしたら自分も試練の迷宮に入れるかも知れないって嬉しそうに笑うアラン。
うん。うん。みんなで仲良く頑張ろうね♪
私も頑張って試練の迷宮でも発動可能なピヨピヨソングを生み出すわ(笑)
また来週♪




