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「ふっふっふっ…………あーはっはっはっ………」


二人に吹っ飛ばされた謎の人物は突然、高らかに笑いだした。

打ち所が悪かったのかな?


「いいパンチと体当たりだ。タイミングも素晴らしい。さぞや名のあるチーム……………って仲間は鳥かよ!!しかも1羽は雛?!」


うん。何だろう親近感わくな~。

ほっこりしちゃう(笑)


「「誰が仲間だ!!」」


いやいや。声揃うあたりいいチームだと思うよ(笑)


「ま、まぁいい……」


あっ二人の怒気に怯んでる( ̄▽ ̄;)


「ここまで到達出来た事は誉めてやろう。しかし!!最後の最後にあれは何だ!?キチンと手順踏んでボス部屋の鍵を入手して来いよ!!!」

「何でそんな面倒な事をしなくちゃいけないんだ?」


リアンの声がいつもより低くて怒りがバンバン伝わってくる。

そうよ!私たち来たくて来たわけじゃないのに、鍵まで入手なんて面倒で回りくどい事したくないわよ!!


「ヽ(; ゜д゜)ノ ビクッ…………お………御約束は大事「ああん?!」ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい」


怖くて三回も謝るくらいなら言わなきゃいいのに………


「鍵を溶かすなんて乱暴な手段で突破されるとは思わなかったけど、ルールだから………ごめんなさい!!」


謎の人物は再度リアンとホムラに謝ると二人の足元に魔法陣が現れた。


「ちょっ!待てごら!!」


うん。初めて聞いたなリアンのあんな乱暴なしゃべり方。

などと呑気に構えている場合ではない!


〔ミラン!走れ!!〕


私は体を成長させて、えっ?えっ?って動揺しているミランの背後に回ると思いっきり魔法陣目掛けて彼女を突き飛ばす。


「キャア!」


なんとか魔法陣が消える前にミランも一緒に転移した。

やれやれ。


「…………何で残った?」

〔何となく?〕

「ふうん………」

〔今度はどこに飛ばしたの?〕

「出口ってか入口?ルール違反はフリダシに戻るのが御約束だろ?」

〔じゃ、私もルール違反しまくりだから戻して♪〕

「うん。いいよ」

〔いいんだ?!てっきりダメって言われるかと………〕

「言わないよ。その代わりにお願いがあるんだ。君にしか頼めないし言えない事が………だから彼らを帰した」

〔う~ん………私、案外口軽いよ?それでもいいの?〕

「いいよ。声にださなければ多分、気づかれないから」


なんか……変な雲行き?


「君。これ読めるだろ?」


差し出されたのは小さな手帳?

近づいてよく見ると表面には生徒手帳って日本語で書いてある。


〔え~っと……〕

「言わなくても分かるよ。俺、君の隠しステータス見れるんだ。俺のスキル」


隠しステータス??


「あれ?ひょっとして知らないの?君の隠しステータスには異世界からの転生者。元日本人女性って書いてあるけど………」


なんて具体的に書いてあるのよ!!


「もしかして自分のステータスが見れない?」

〔もしかしなくても見れません。私のステータス見れるのは召喚主のリアンだけよ〕

「リアンってさっき俺を殴った奴?」

〔そう。体当たりしたのはホムラ。で私はホノカ。貴方のお名前は?〕

「俺の名前は………言えない。聞いたら君もここに縛られる。だからあとはこの手帳を読んでくれ。そして俺の願いを聞いてくれるなら入口で誓ってほしい。必ず、やり遂げるって」


う~ん……なんかシリアスな展開?


やだなお気楽人生満喫する予定なのに………


〔とりあえず手帳読んでから返事しにくるわ。希望通りになるかは分からないけど〕

「駄目ならダメで仕方ない。あるか分からないけど、また次の機会を待つだけだ」


次の機会?なんか意味深なんだけど………


「じゃ。ヨロシク」


手帳を受けとると魔法陣が現れて…………







「ホノカ!!今すぐ助けに行くからな!!!」


憤るリアンの頭の上にポテッといつもの雛鳥の姿で現れた。


〔何故に定位置?〕

「ホノカ!!」


リアンの手が恐る恐る私に伸ばされる。

はいはい。

私がその手に体当たりしてスリスリするとガシッてつかまれて頬擦りされた。


「無事だったかホノカ!」

〔ああうん大丈夫よ〕

「全員、無事に脱出できて良かったです」


脱出って言うか追い出されたって言うか………

多分、彼の中では想定内なんだろうなって思う。


「そろそろ暗くなる。急いで帰って報告すれば俺達の仕事は終わりだ」


そうでした!

けっこう長くいた様に思ったけど以外に時間はたってないようで、私たちは急いで村に帰りミランとはそこでお別れ。

マップは今後の事を考えて一階部分のみ提出。

ギルド職員のミランに口止めはどうかなって思ったけど、メリディア様に私に与えた加護は誰にも話してはいけないって言われてるから、例え魔法で口を割らさせようとしても出来ないから大丈夫ですって満面の笑顔で答えられた。

口を割らさせるってあるんだそんな魔法………

自白剤より強烈?


それより問題はこの手帳に何が書いてあるかだよね………

う~ん………


《ホノカ。悩みがあるなら聞くぞ?》


わざわざピヨピヨ語で語りかけてくるホムラ。

うん。リアンに言う前にホムラと相談した方がいいよね?って事でホムラ達が居なくなったあとの事をかいつまんで説明するとホムラの眉間に怒りマークが……


《隠しステータスが見れるなんてスキル普通は持てない筈だ!ホノカ!!その手帳、見せてみろ》

《日本語読めるの?》

《何年、不死鳥やってると思っている!!》


いや、知らんがな。

ホムラに手帳を渡すと速読?って感じで凄い勢いでページが捲れていく。

あ、風の魔法使ってる。

そうだよね。羽でページは捲れません。

うむ。ホムラもすっかりリアンに感化されたね(笑)


《成る程。そう言う事か……》


一通り読んで納得するホムラ。


《ねぇねぇ。何が書いてあったの?読むの面倒だから教えて?》

《面倒って………》

《いいじゃない。私とホムラの仲でしょ♪》


うむ。便利な言葉だ(笑)


仕方ないなとか言いながらも嬉しそうに教えてくれるホムラ。

うむ。飼い主同様にチョロいぞホムラ。

この二人相手なら私は立派な悪女になれそうだ(笑)





《うわ~マジ?》

《俺も半信半疑だったので契約神に聞いてみたら、マジだった》


契約神。名前はウルディア。

ダンジョン入る時にたてる誓いというか宣言?は契約神が関与しているから絶対、破られる事は無いんだって。

うん。マジで神様が多すぎて分からん。


《どうする?》

《えっ?う~ん………リアンに相談しないと私の一存では……》

《俺の聞き方が悪かった。どうしたい?》

《そりゃ助けたいに決まってるじゃない!可哀想だよ……》

《では》

《うん!リアンにお願いする!!》






「無理」

〔一言で終わらせないでよ(T-T)〕

「助けてやりたいって気持ちはあるけど、現実問題として学生である僕には無理」

「なぜだ?」

「長期休暇で行ける範囲なんてたかが知れてるし、対象がこの近辺にいるなら別だけど」

「成る程」


生徒手帳に書かれていたのは本物のDMを探して連れてきてほしいって事と一緒に来た幼馴染みの女の子を助けてほしいの2つだった。

本物のDM?

この言葉に引っ掛かったホムラがウルディア様に確認したら、なんとあそこにいた彼は本来のDMに召喚されて訳が分からず混乱している隙にDM代行を契約させられ、さらに人質として一緒に来た幼馴染みの女の子を連れ去られたと言うのです!


DMは本来、生まれたダンジョンから移動は出来ない。

ダンジョン内ならどこでも好きに行けるけど出ることは出来ない。

それはDMの命がダンジョンに縛られているから。

なんとダンジョンは生き物でDMは動けないダンジョンの代わりに餌となる冒険者を誘き寄せる為の生き餌なんだって!


せっかく生まれたのに生き餌なんて冗談じゃないって考えたDMがとった手段が召喚。

召喚獣なら自分の代わりに冒険者と戦わせて自分は隠れてやり過ごすって考えてたら、偶然にも異世界人が召喚されちゃった。

しかも異世界人ならDM代行として契約すれば出られないダンジョンから自分が出られる。

代行契約した異世界人が死んだらどこにいてもダンジョンに戻されるけど、そこはDMの力を最大限に使って、代行がボス部屋から出ない限り決して死なないって設定にしたので彼はあそこから出られなくなった。


一応、代行としてダンジョン内にモンスターを配置したり出来るけど本来のDMと違って力と言うかレベルが低く喚べるモンスターがゴブリンとオークだけ。

20階までは本物のDMが作ったからモンスターもそれなりに強いのが配置されてるけど21階からは彼がモンスターを配置したのでボス部屋の近くに行けば行くほどモンスターが弱くなるという逆転現象がおきてしまったというわけ。


おかしいと思った。


で、契約解除には本物のDMが必要で万一、本物のDMが外の世界で死んだ場合は彼から代行という文字が消えてしまい二度とダンジョンから出る事も元の世界に帰ることも出来なくなる。

あ、元の世界に戻れるんだって言ったら戻るには色々、条件があるけど決して出来ない訳じゃないってホムラが断言した。

それならやっぱり助けてあげたいじゃない?


どこにいるか分からない本物のDM探すのは大変だけど、人質の女の子なら彼の生徒手帳に写真が入っていたから顔は分かる。

人質なら一緒に連れて歩いてる可能性が高い。

DMはダンジョンにいる間は固定の姿がなくて色んなモンスターの姿に変身していたから彼にはDMの姿が分からない。

でも人質として一緒にいる彼女なら今のDMの姿が分かるはず。


どちらにしても顔が分かる彼女を探すのが手っ取り早い。

写真から似顔絵を描いてこちらの一般的な女性の衣装を着せる。

そして各ギルドに尋ね人として配布すれば闇雲に探すより見つかる確率は上がる。


そこまで手配は出来るけどその先となると学生であるリアンは自由に動く事が出来ない。

かといって異世界の話とかDM代行の話なんて簡単に出来る訳じゃない。

手詰まり………


〔なんとか出来ないの?隼人もだけど芽衣も可哀想だよ!〕


あ、隼人って言うのは代行にさせられた彼の名前ね。

皇(スメラギ) 隼人(ハヤト)って生徒手帳に書いてあった。

芽衣は幼馴染みの女の子。

四方(ヨモカタ) 芽衣(メイ)二人揃ってなんか珍しいというか凄い?苗字。


高校一年生。

入学式の最中に召喚陣が現れて会場から転移させられた。

多分、二人だけだと思うって隼人の手帳には書いてあったけど、巻き込まれが要るかも?

それに関してはホムラの方でコネ?があるから調べておくって………

コネって神様達?


正真正銘の不死鳥は半端ない権力者でした!

世界ランク2位です!

えっ?なんの世界ランクかって?

世界、神様ランクです(笑)

ちなみに1位は世界神様って当たり前だけどね(笑)


ホムラは世界神様のペットだったインコをモデルに創られているから見た目、不死鳥として燃えてない時はインコなんだよね。

あ、もちろん私もインコです。

そこ!今さらって言わない!!


〔リアン~〕

「…………はぁ……一応、師匠に連絡してみるけど期待はしないように」


学園長なら2つ返事で許可くれそうだけど、リアンにはまだ早いって判断したら他の人に頼む事になるんだよね。

どこまで事情を話すかが難しいけど………


学園長から返事がくるまでこの話はお預け。

あのダンジョンから一番近い村はここだから、お父さん達には事情を話して芽衣らしい人物を見掛けた人がいないか聞いてもらった。

お父さん達に異世界の話しても大丈夫なのかなって思ったけど、さすが世界神様がらみの一族だけあって「初パターンだ」の一言で終わった。

頼もしいって言うべき?


芽衣らしい人物を見掛けた人は残念ながらいなかったけどダンジョンが出現する一週間ぐらい前に商隊が来ていて、そのなかにフードで顔を隠した人物が二人いたらしい。

はじめから居たのか定かではないから怪しいって言えば怪しい。


お父さん達にはそちらを調べてもらう事にして私たちはDM代行の力を少しでも上げる為に毎日、ダンジョンでモンスター狩り。


20階まではマップをフル活用して最短距離&モンスターの少ない場所を選んで突破。

21階からが本番。


なんでそんな事をするかというと20階までは本来のDMが配置したモンスターだから倒すとどこかにいる本来のDMの経験値になってしまいパワーアップしてしまう可能性があるから。

可能性ってだけで本当の所は分からない。

何しろ記録神様にお願いして過去を調べてみてもダンジョンから逃げ出したDMなんて存在しなかったから……


イレギュラーってヤツだね。


本来のDMが戻って隼人が開放されても直ぐに元の世界に戻れる訳じゃないから、この世界で生きる力をつけといた方が良いってホムラの提案にリアンが納得して、毎日のダンジョンアタック。

DM代行って伊達じゃなくて隼人が配置したモンスターを倒すと隼人の経験値になってレベルアップすると配置出来るモンスターの種族が増える。


ダンジョンは生きてるから倒したモンスターはダンジョンの糧となってフロアが増える。

ワンフロアに配置出来るモンスターの数をダンジョンが決めているからフロアが増えた方が隼人にとっては都合がいい。

ちなみにボス部屋はつねに最下層に配置されるそうです。

これもダンジョンが決めているから隼人にはどうにも出来ない。


夏休み中、ダンジョンアタックしながらボス部屋にたどり着いたら今度はちゃんと鍵を使って入ってボス戦という名目で隼人の訓練。


リアンが持っていた剣を隼人に渡して激しい打ち合い。


わざわざ渡さなくても武器を造る事も出来るけど、それだと経験値が消費されてしまうから意味がない。

だからリアンから剣を貰って戦ってるようにみせて、実は訓練って事をしている。


なんでそんな面倒な事をするかというとDMが逃げ出した事を知ってダンジョンが代行である隼人に呪いをかけた。

それは隼人の名前に刻まれた為にダンジョン内では隼人の名前は呼べない。

呼ぶと呪いに巻き込まれてダンジョンに縛られちゃう!

それはDMとは関係ないから本物のDMが戻ってきても巻き込まれた方は解けない!

隼人が名乗れないのはそれが理由。


でも名無しのごんべいさんじゃウッカリ名前呼んじゃいそうなんでダンジョンの中限定で隼人の名前はボス代行って、なんの捻りもない名前に決定。

まあ無事、ダンジョンから出られたら使わなくなる名前だし、変に愛着持たなくて良いかも?


一通り戦闘が終わってボス撃破すれば出口へのゲートが出現する。

ゲートを潜る瞬間に隼人にまた来るって宣言してこちらの世界の事を知ってもらうための資料として本と日本語で書いた文字の対応表を置いていく。


撃破された後は一時的にダンジョンの監視がなくなるからアイテムを渡しても気付かれない。

ダンジョンは隼人がボス部屋から出られない事を知らないから新しいアイテムが増えても、何処かで拾ったと思って気にしないらしい。


なにそれって思うのは私だけ?


本来のDMは倒した冒険者から知識を吸収してダンジョンに色々、飾りつけするから隼人の知識が増えるのはダンジョン的には歓迎なんだって。

飾りつけ………落とし穴とか隠し部屋とか罠はダンジョンからするとアクセサリーみたいなものらしい。

DMが力をつけて飾りつけしてくれるのは愛人に貢いで貰っていると同意語。

う~ん……愛人か………

隼人が知ったらゲキオコだろうな( ̄▽ ̄;)


食事とかどうしてるのかなって思ったらDM代行だからダンジョンにいる間はお腹減るとか眠いとかってのは無いんだって。

なんでかと言うと本物のDMはダンジョンが造った人工生命だから、そういった要求じたいない。

隼人は代行とはいえ本物のDMと同じ権限を与えられているからダンジョンがそこら辺の要求が発生しないようにしているみたい。


ダンジョンに何処まで意識があるか分からないから仮定での話しになるけど多分、間違いないって。

可哀想に(T-T)

ダンジョンから出られたら美味しい物お腹一杯食べさせてあげよう。


そんな事を繰返し続けて隼人も随分、剣の腕があがり今ではなんとリアンを翻弄する迄に上達した。

でも勝てないけどね(笑)


ちなみにリアン本気じゃないし。


本気なら魔法も使うけど隼人には魔力が感じられないから魔法使ったら一瞬で終わるって………


頑張れ隼人!リアンはきっと良い師匠だから(笑)


学園長からの返事を待ちながら隼人の訓練は続いた。


〔返事が来ない………〕

「そろそろ帰り仕度をはじめないと夏休み終わる前に王都に戻れない」

「仕方ない。俺が残るからお前達は王都に帰れ。何か進展があったら念話で教えてくれ」

〔それしか無いかな……〕


ホムラが残って魔法での戦闘訓練をする事にして、隼人には悪いけど私たちは王都に帰ることにした。

帰り際に「次こそは目にものみせてくれる」ってボスらしい台詞を吐きつつも深々と頭を下げる隼人。


迂闊な事を言ってダンジョンに気付かれたら元も子もないから。

でも隼人の目には悔し涙が光っていた。

ダンジョンから出る事が出来ないだけでなく、幼馴染みの芽衣を救う事すら他人任せにしなければならない悔しさ。

いきなりの出来事にパニクっていたとは言えこんな事態に陥ったのは自分のせいだと後悔しているみたい。


でもね隼人!モノは考えようだよ?

一番乗りしたのが私たちだったから、こうして隼人が簡単にやられないように訓練してあげられるし、芽衣の事だって各ギルドにお願いして捜索してる。

無事、代行から開放されたら元の世界に帰るまでこの世界を芽衣と一緒に堪能してね?


この世界の住人として二人には、楽しい思い出を持って帰って欲しいから♪





いよいよ今日が隼人との最後の訓練って日に待ちに待ってた返事がきた!

しかも返事を持って来たのは…………


「カイ!どうしてここに?」


そうなんです。

やって来たのはクラスメートのアーカイルことカイ。

皆さん覚えていますか?

召喚獣にペガサスを持っている?あのカイです。


「学園長から急ぎの手紙と、あと緊急依頼で俺と先輩がお前とチーム組むことになった」

「チーム?」

「なんか人探し?」

「分かった。ちょっと待っててくれ」


リアンは部屋に戻ると学園長からの手紙を読む。


〔人探しって事は……〕

「うん。野外学習って形で僕とカイと先輩の三人でパーティを組んで、メイらしい人物が目撃された場所へ行って、本物のDMを確保する」

「出来るのか?」

「やるしかないでしょ?」

〔そうね。為せば成るよ!〕

「そうだな」


そうと決まれば隼人に報告よ!


ほどなくディルク先輩も合流したのでざっくり事情を説明して、先ずは隼人に会うためにダンジョンアタック。


いつものように21階からモンスターを殲滅する勢いで倒してボス部屋へ。

あれから階数が増えて今では地下37階。

モンスターの種類も増えています。

コボルトとスライム。


これ以上、強いモンスターはまだ隼人のレベルでは喚べないから……


事情を聞いていてもカイとディルク先輩は複雑な表情してます。

だよね( ̄▽ ̄;)


ボス部屋に入ったら今度は隼人が複雑な表情になった。


「三人でくるとはな。俺の力に恐れをなしたか?」

「問答無用」


ダンジョンは基本、パーティで攻略するから一回ぐらいパーティ戦を経験しておいた方が隼人の為になる。

リアンの考えが分かったのか隼人はモンスターを何体か召喚してパーティ戦開始。


前衛はディルク先輩。

小型の丸い盾を左手に装着して敵の攻撃をいなしながら右手の剣で素早く攻撃。

カイは中衛。

召喚獣がペガサスだから使う武器は槍か弓。

今回リアンは後衛。

魔法で支援と攻撃。


私とホムラは待機。

ピヨピヨソングも回収だけ発動中。


《隼人。随分、粘るね》

《リアンのスパルタが功を奏したようだな》


これなら私たちが戻ってくるまで大丈夫かな?

ボス部屋から出なければ死なないっていっても万一って事もあるからね。


ダンジョンのボスと戦闘訓練なんて初の体験にディルク先輩とカイはやりにくそう。

それでも即席チームにしては連携もバッチリで普段の訓練の賜物?


「これで終わりだ」


呼び出したモンスターを全部やられても粘りに粘っていた隼人だったけど、スタミナ切れで動きが鈍った所にディルク先輩の剣が!


「グワーーーーー!!…………おのれ……今日の所は勝ちを譲ってやる!!」


精一杯ボスらしいセリフを吐きながらもプラカードでお帰りはこちらなんて出したら台無しでしょ!!

ほら。ディルク先輩とカイが呆れてる。


「また来る」


いつものセリフを言って隼人に手紙を差し出すリアン。


「待て!………お前との戦闘が50回を越えた」


あら、もうそんなになった?


「記念品だ。受け取れ」


記念品って………

ホムラまで呆れてるじゃない!なに考えてるのよ隼人?!


「………有り難く頂こう……」


受け取りながらも複雑な表情のリアン。


「次は100回だ」


ちょっとちょっと!まだ引っ張るの?


「わ……分かった……」


うん。そうよね。それしか言い様ないわ( ̄▽ ̄;)


「さらばだ」


格好つけてボス部屋の奥に消えていく隼人。

奥にはプライベート空間があって、そこならダンジョンに気付かれる事なく本とか手紙が読めるんだって。

冒険者も入れないから安心とか。


なんとも複雑な気持ちのままゲートを使って入口まで戻る。


「あらかじめ聞いてなかったらバカにされてるのかと思う所だ」

「本人いたって真面目ですよ先輩」

「あー………まぁうん。もうどうでもいいや。所で記念品ってなんだ?」


カイったら考えるの放棄したわね(笑)


「えっと………」


かなり大きなそして変形した包装紙を取ると現れたのは……


「鳥籠?」

「それもオリハルコン製です」

「はぁ!?なんでそんな高価な…………ああ!不死鳥入れるならそれぐらい頑丈じゃないと無理か」

「俺に鳥籠に入れと?!」


プライドが傷ついたのかホムラの体が炎に包まれる。


〔でも鳥籠にしては変じゃない?〕

「どこが変?」

〔籠の底から長い棒が付いてるけど、先っぽ尖ってるよ?〕


だから?って顔して見ないでよ。

だって普通鳥籠って籠の上から吊るすように棒が伸びてて下は置けるように平たくなってない?

これじゃまるで………


「杖の先が鳥籠?」

〔やっぱりそう見えるよね?〕

「杖?」

〔リアン入口開けて。入ってみるから〕

「罠だったらどうする!」

〔ホムラは心配しすぎだよ。虎穴に入らずんば虎児を得ずっていうでしょ♪〕

「いや、しかしな」

「ホノカの言う通りだ。リアン開けてやれ」


さすがディルク先輩♪分かってる~♪


「………危険だと感じたら直ぐに飛び出すんだよホノカ」


渋々、鳥籠を開けるリアンに大丈夫よって意味で羽をひらひらさせて中に入ろうとしたらホムラが私を押し退けて入っていく。


〔ちょっと!〕

「一番乗りだ」


もう心配なら心配って素直に言えばいいのに(笑)


〔居心地は?〕

「悪くない………どうやら魔力回復の効果があるようだ」


ふう~ん。

じゃ、私もお邪魔します。


〔あら!良いじゃない♪リアンの頭には負けるけど〕


リアンの頭って乗り心地良いのよね(笑)


「だがこれなら戦闘中も別の場所に避難する必要がなくなる。魔法補助の杖として使うなら俺たちの魔力も上乗せ出来るから威力も上がるし、消費する魔力も減る」

〔あら至れり尽くせり?〕

「先が尖ってるのは剣とかに持ち変える時に地面に突き刺す為か?それとも槍として使えと言うのか……」

「ホノカが入ってるのにそんな乱暴な使い方するか!!」

「では地面に突き刺す方だな」


う~ん………

鳥籠付きの杖持った魔法使い?…………無いわ( ̄▽ ̄;)


でもホムラと一緒にリアンの頭に乗ってると時々、転げ落ちそうになるからついついリアンの髪の毛掴んでたりするのよね………

ハゲたらどうしようなんて思ってたからちょうどいいかな?


しばらく使ってみるって事でまとまって明日は朝一で村を出て西に向かう。


村から西に馬で10日ほど行った所にある宿場町でメイらしき人を見たと情報があったから。

本当は直ぐにでも向かいたいけど目撃情報からけっこう日数たっているから今から馬を飛ばすよりペガサスを呼ぼうって事になった。

カイが召喚獣に頼んでみたら仲間を連れて明日の朝一に来てくれるって言うので今夜は早目に休む事になった。

ホムラは鳥籠の中に藁をひいて巣作りに勤しんでいる。

良いけどさ。

私は先に寝るよ。

ホムラも適当な所で切り上げて寝なよ?

おやすみなさい…………(。-ω-)zzz

踏ん切りがつかなくて長くなりました。

芽衣の名前というか名字が間違っていたので修正しました。

四方方→四方

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