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〔リアン!朝だよ起きなさい!!〕


頬っぺたツンツンしてからスリスリするとリアンがもぞもぞと布団の中で寝返りをする。


「う~ん……まだ早いよ……」


後5分じゃないんだ(笑)


〔……今朝はお父さんにストレッチ教えるんじゃなかったの?〕


お父さん張り切って早起きしてるのに!


「あっ!………忘れてた……」


ダメじゃん!


〔ほら急いで急いで!〕


なかなか布団から出ようとしないリアンを急かしながら着替えを風魔法で枕元まで運んでくる。

うむ。便利である(笑)

雛の体では出来る事が少ないからついついリアンの真似して魔法で色々やる癖がついてしまった……

ペットは飼い主に似るって言うからなあ~(笑)


〔リアン!いい加減に起きなさい!!グダグダしてるとお父さん迎えにくるよ?まぁその前に私がキレるかもしれないけどさ〕


バサッて勢いよく起き上がったリアンは役者さんの早着替え顔負けのスピードで寝間着から普段着に着替えると髪を整え私を定位置に据えてからお早うって言ってくる。


まあったく!毎朝、毎朝ちゃんと起きなさいよね!


でも仕方ないかな前世の私は低血圧で早起きが苦手だったけど今の私は鳥の習性でとっても早起きなんだよね。

朝日が昇るとどんなに眠いって思ってもパッチリ目が覚めちゃう。

一度、ふざけてコケコッコーって鳴いたらリアンがビックリしてベッドから転げ落ちた時には笑ったけど。

その後直ぐにホノカが呪われた!なんて言いながら学園長の元に転移した時はマジでビックリした!!


私のイタズラって分かった時のリアンの安堵と怒りの混じった顔。

なかなか起きないリアンに業を煮やしてちょっと驚かせてやれって気持ちでやったんだけど、まさかあんな顔されるとは思わなかった。

あれ以来、鶏の鳴き真似は止めて今朝みたいに念話で起こしているんだけど最近、慣れてきたのか前ほど効果がない。

今度、目覚まし時計の音を魔法で再現してみよう。

きっとまた驚いてベッドから転げ落ちてくれるでしょう(笑)


外に出ると案の定、お父さんが仁王立ちしていました!

でも怒っている訳ではなくどうしていいか分からなくて仁王立ちしてたみたい……

普通に待てないのかな?


リアンとお父さんがストレッチしてる横でいつもの様に私は水浴び。

勿論、水底にはタオルがあります(笑)


お母さんはキッチンで朝食の準備。

今朝は私の希望で炊きたてのご飯に生卵とお味噌汁に浅漬けです。


ご飯文化があるとは知らなかった!

寮ではご飯出た事ない。

パンよりご飯の方が腹持ちいいのに主食はパンです。


なぜに?って思ってリアンに聞いてみたらご飯はごく最近、発見って言うか発表されたレシピでまだ浸透して無いんだって。

しかもご飯を炊くためのお釜がまだ需要が低いから数が無い。

新し物好きの人達が買って試してるぐらいで和食のレストランとかあれば別だけどとにかく認知度が低い。


しかも和食のレシピがTKG1択って聞いたら笑うしかない。

開発?した人は料理出来ないのかそれとも料理オンチとか?

時々いるよね。

レシピ通りに作っても何故か壊滅的な味になる人。

見た目は美味しそうなのに一口食べると地獄をみるみたいな(笑)

ちなみに私の前世の母がそうでした(笑)

だから自分で料理しないと死ぬって思った父が我が家のシェフで、私はそんな父に将来の為にと幼少期から料理の手解きを受けていた。


何事にも手を抜くという事をしなかった父のおかげで調味料もある程度、自作出来ます(笑)

ついでに前世の私は造り酒屋の跡取りでした。

だから日本酒も作れます。

ご飯食べたら思い出すってどんだけ食い意地はってんの私?(笑)


醤油と味噌を作るには時間がかかるからレシピ書いても直ぐには無理だな~残念って思ってたら私以上に食い意地のはった神々が手を貸してくれまして………

一晩で出来ました(笑)


今日は朝食後に近くの川に魚釣りに行きます。

思い出したら干物とかムニエルが食べたくなったの。


〔ジュル〕

「………ホノカこの間から時々、呟くそのジュルって何?」


鳥は涎垂らさないからついつい心の中で言っていただけなのに。

まさか念話で呟いてるなんて!!


〔涎………〕

「えっ?………ああ、うん。ごめん……」


謝らないで~(T-T)

ますます恥ずかしくなる~(T-T)


私は恥ずかしさのあまりタライから飛んで逃げた。


「ホノカ!!」


慌てて追いかけてくるリアン。

いや~(T-T)

少しの間でいいから一人もとい一羽にして~(T-T)


でも私の飛ぶスピードはとっても遅い。

このままじゃ捕まっちゃう。もっと速くもっと高く飛ばなくちゃ!

今はとにかく一羽になりたいの!


そんな思いが私の体を一気に成長させた。


「♪」


なんと言葉で現せば伝わるのか成鳥の鳴き声をあげて私の体は本来の不死鳥となり高く高く飛び上がりあっという間にリアンを地上を引き離した。


ごめんねリアン。

成長した私の姿を見て驚愕よりも絶望的な顔をしたリアンに心の中で謝る。


今はとにかく一羽になりたい私は念話での連絡も拒否して体の赴くままに空を飛んでいく。


どこへ向かっているのか分からない。


風に乗ってただ飛んでいく。

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