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鶴の恩返し
金に困った若者に美しい妻は言った。
「あの小屋を貸して下さい。しかし、決して中を見てはいけません」
そう言って妻が入った部屋の中からは、
ギッタンバッコンという音が聞こえてきます。
我慢できなくなった若者は、小屋の扉を開けてしまいました。
するとそこには、ケバケバしい化粧をした妻が男と裸で戯れていました。
妻の正体は昔倒れていたのを助けた娼婦でした。
「見られたからにはもう一緒にはいれません」
そう言って妻はその姿のまま走り去ってしまいました。
鶴はフランス語でgrueと言います。
これには売春婦という意味もあるとか。
まっ、まさかね。




