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デビュー
たまには明るいのでもいいよな。
いつもなら買わない少し派手なストライプ柄のスーツ。やっぱり少し攻め過ぎかな?
でも、店員の陽気さが、晴天の青空が、俺の背中を押した。
「ありがとうございました」
翌日、出勤前に鏡を見る。
今日から俺は変わるんだ。本当の俺、デビュー。
後ろから母の上ずった声が聞こえる。
「あんた!そんなチンドン屋みたいな服着て何処いくの!」
そして、一度と着ないまま、新しいスーツはタンスの肥やしとなった。
兄の実話です。
たまには明るいのでもいいよな。
いつもなら買わない少し派手なストライプ柄のスーツ。やっぱり少し攻め過ぎかな?
でも、店員の陽気さが、晴天の青空が、俺の背中を押した。
「ありがとうございました」
翌日、出勤前に鏡を見る。
今日から俺は変わるんだ。本当の俺、デビュー。
後ろから母の上ずった声が聞こえる。
「あんた!そんなチンドン屋みたいな服着て何処いくの!」
そして、一度と着ないまま、新しいスーツはタンスの肥やしとなった。
兄の実話です。
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