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観察日記366日目。

一旦完結。

神官視点。グロ注意!

タイトル回収できたかな。

ナナが人間に戻って1日すぎた。

1年間の管理の結果、私の顔を見ると縋り付いてくるようになった。

耳、髪、手足、筋肉、背骨などその他諸々の器官を取り戻すのにギリギリ一年かかった。

途中、攫われたり、魔物に食われた時は本当に冷や汗をかいた。

治りかけで家出して、芋虫に戻りかけた時も大変だったカイコの幼虫の中に紛れ込まれた時は本当に大変だった。

同じ白い色の幼虫がいっぱいいて、捕まえるのが。

ナナが俺を見るたび逃げ回るから、動きでわかるのだが、正直ナナ以外の虫なんて触りたくなかった。

ナナを触ったときはプニプニして気持ちよく感じるのに他の虫は、ブニブニした気持ち悪い感じで触りたく無いし、かと言って他の人間にナナが見分けられる人はいない。だから必死に仕分けしながら捕まえた。

「人間に戻りたくないのか」

その言葉にナナは肯定も否定もしなかった。

「戻ったって、俺はお邪魔虫だよ。もと平民の農家の七男坊。生きていたらお前ら殿上人の目の上のたんこぶ。」

勇者ナナの経歴は魔王に故郷焼かれてたまたま生き残って魔物殺しまくってたら神様に気に入られた。望んでも無いのに不死身の加護を与えられた。いいことして、天国にいる家族のもとに行きたくどんなに酷い怪我してもいいから動いていたらしい。


初めての出会いは彼が魔物狩りの拠点にしていた街の神殿。

加護をもらう勇者になる前のナナが来たときは治しがいのある人間が来たと思った。


手足を拘束されて猿轡を組まされていた。

彼が助けた人たちがまだ戦おうとする彼を拘束して神殿に運んできた。

なんだこの傷も膿んでもなお、足や喉が腐り落ちようとしているのにそれでもなお魔物を倒そうと私の治癒から逃げようとした。

「魔物退治にいかせろ!」

完全に目がいってた。

アンデット系のモンスターかと間違えかけた。

「神官さん、こいつ早く治して!なんか錯乱状態かなんかになってるから。こんなに大けがおってるのに、死んだ魔物の死体も攻撃し続けるし」

彼を引きずってきた人たちの一人が懇願してきた。



その後も三回くらい拘束されて連れてこられることが続いて、四回目くらいから自主にくるようになった。

「ここに行かないと周りの人がうるさい!もっともっと魔物倒して、あの魔王は戦力を一匹でも多く倒して天国に行くんだ!」


そう嬉々として語っていた日々は、魔物の大群の討伐で神様からの加護が判明してあっけなく壊れた。

住んでいた街が魔物の軍団に襲われた。

街の怪我した人たちを治癒して魔力も少なくてこっちも息切れした。

神殿のドアをか弱く叩かれて開けてみたら、血だらけで事切れそうな勇者がいた。

助けたかった。

けど、毎回自傷行為のような大怪我を繰り返しながら魔物倒す。けして、私では直せない心の傷。どこかで魔物の腹に入るよりは、私の知らないところで死ぬよりは。

もう私の魔力も少ない手遅れで、などと言い訳をしてこれ以上苦められないように、これ以上苦めるよりはと、私はナナの命を殺した。


周りにはギリギリでも治療すると瀕死の勇者に縋りつくふりをして、折れた肋の隙間から、その心臓を切りつけ、首の頸動脈、腹の大動脈も全部切った。

そのはずなのに死んだと思ったら、光り輝いてナナがまるで怪我をしていなかったかのように治った。

それと同時にからが不死身の勇者に選ばれたという最悪の天啓が私たち神官に降りた。


それは、魔王を倒すまで、決して彼が家族なもとにいかないという最悪な知らせだった。

目の前の彼は、どこか遠くを見る目でそしてつぶやいた。

「どんなことをしても魔王絶対殺す!」


魔王討伐隊が国主催で募集されたとき、全力でアピールした。

不死身でも痛いし再生にも時間がかかるから私みたいなヒーラーは必要と売り込んだ。

結果、ほぼ自傷のように捨て身で魔物の討伐をしてボロボロで内臓もこぼれたナナに真っ先に駆け寄れたのは私だけだった。

周りは彼を人の皮を被った怪物のように見た。

どうせ治るからと言い訳をして近づかなかった。


こんな狂った怪物でないと結局魔王は倒せなかった。

魔王討伐した後、ナナは加護の喪失を期待してボロボロになりながらも笑っていた。


私の治癒魔法を織り込んだ青いリボンをまるで汚物を見るように拒絶した目と口は、魔王消滅した瞬間、加護を消失を期待して、涙をこぼし、目を細め、切れた口角をあげながら笑っていた。


だから思わず願ってしまった。

神様お願いです。

彼をわからせて欲しい。

消えてほしくないって思っている人がいることを。

もう何できない。

彼が失ったものをわからせたい。

読んでくれてありがとうございます!

どうやって取り返したのか気になる器官、部分があれば、コメントに書けばもしかしたら、書くかもしれません。

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