プール開き
夏の太陽がギラギラと照りつける朝、ゆるふわ保育園では待望のプール開きの日がやってきた。
園児たちは水着に着替え、目を輝かせながらプールサイドで並んでいる。
「園長ー!今日は泳ぐの?」
「スライダーもあるんだよね!」
リナもユウトもハナも、全員テンションマックスだ。
魔王マオは黒マントを脱ぎ捨て、サングラスをかけてプールを見渡す。
「……本日の任務、笑顔守護、水難回避……そして混沌の調整」
心の中でつぶやきつつも、胸の高鳴りを隠せない。
園児たちはプールに足をつけると歓声をあげる。
ユウトが水鉄砲で先制攻撃、リナも負けじとバケツで水をかける。
マオは微笑みながら水に足を浸すと、園児たちは大喜びで魔王に水をかける。
少し魔力を使っただけで水面がキラキラと光り、園児たちは「園長マジックだー!」と大興奮。
親たちは笑いながら写真を撮り、園内はまるでお祭りのようだ。
次はスライダー。
「園長も滑ろう!」とリナに煽られ、マオはつい乗ることに。
滑り出すと魔王のはしゃぎ声に園児たちも続き、最後の着水で水しぶきが大爆発。
ユウトやハナも巻き込み、全員ずぶ濡れになった。
「園長ー!びしょ濡れー!」
「でも楽しいー!」
子どもたちの笑顔がまぶしく、マオの胸はじんわり温かくなる。
プールサイドで転びそうになった子を助けたり、滑りやすい場所を魔力で微調整したり、魔王は忙しくも楽しそうに奮闘する。
園児たちは「園長すごい!」と歓声を上げ、サクラ先生も「本当に頼りになりますね」と目を細める。
プールの終盤、園児たちは水鉄砲で互いにかけあい、魔王もつい全力で応戦。
水の中で跳ねたり笑ったりする子どもたちの姿を見て、マオは心の中で誓う。
「守るべきは、この笑顔……」
夕方、全員がプールから上がると、濡れたままの着替えタイムで大騒動。
タオルや帽子を取り合い、サンダルが行方不明になり、園児たちは大笑い。
魔王も手伝うが、魔力でうっかり水しぶきが飛び、さらに混乱が増す。
「園長ー!また濡れたー!」
「でも楽しいー!」
笑い声に包まれる園庭で、マオは心の中で小さくガッツポーズ。
着替えが終わり、子どもたちが休憩する間、マオは今日の出来事を振り返る。
滑り台でのはしゃぎっぷり、水しぶきの嵐、小さな危機の瞬間――すべてが新しい喜びだった。
「次はもっと安全に、でももっと楽しくできるはずだ」
来週予定の夏祭りの準備資料がちらりと視界に入り、マオは微笑む。
「ふふ、次も大騒ぎになりそうだな」
今日もゆるふわ保育園の小さな大冒険は、無事に幕を閉じた。




