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椿の告白
あぁ確かに、私は鹿尾菜に殺されかけたよ。
死んだふりして乗りきったけどまぁあの顔、怖いこっちゃ。
「雛菊姉さんのせいにしよう。」
「自責の念にかられて自殺、それで良いわ。」
とかぶつぶつ言いながら家の中うろうろうろうろして。
急になんで。
鹿尾菜はうちらを殺そうとしたんやろう。
そう言えば鹿尾菜の頬に、涙の跡。
関係あれへんか。
何か傍若無人になるきっかけでもあったのか。
今日はただ散歩に行っただけやのに。
鹿尾菜が帰ってきて、いつもどおり檜葉はお帰りを言いに行った。
大きな音、その直後に鹿尾菜のけたたましい笑い声。
「やめて。」
「どうしたのお姉ちゃん。」
泣き叫ぶ檜葉の声に気づいて私はすぐに部屋から飛び出した。
そこで私はおぞましいものを見た。
檜葉に馬乗りになって狂ったように殴る鹿尾菜。
「なにしてんの……?」
私の声に勢いよく振り向く鹿尾菜。
股の下に居る檜葉は毬のように顔を腫らしてピクリとも動かんかった。
鹿尾菜の口には涎。
そして私は鹿尾菜の不自然な目に気づいてん。
両目が美しい天色やった。




