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  作者: 赫映
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二人の秘密

柚子と雛菊が帰宅した。

雛菊の墨色の瞳は、何故かいつにも増して深い影を落としているように見えた。


椿はいつも晩御飯ができるまで赤子と一緒に自室に籠りきる。

自分が寝ていても赤子が泣けば絶対に気づくことができる椿だからこそ皆、それを許している。

その間、柚子と雛菊は晩御飯の支度をする。


昭利は一人で書類の整理をする。

あらゆる書類での雑務が、昭利の収入になるからだ。


柚子は鼻唄(はなうた)混じりに材料の下拵(したごしら)えをする。

しかし雛菊は物憂げな表情で魚の鱗を剥ぎ取る。

包丁の背でがりがりと。

そして、いつもは失敗しないような失敗を連発する。

焚き物を吹きこぼす、手を切る、魚を焼きすぎるなど。


焦げの臭いに気づいた昭利が台所に近づく。


「普通にしててぇや。」


柚子が雛菊にそう言った。

その声が聞こえないまでも、昭利はそう言っているのだと感じた。

昭利の胸騒ぎは、なにかしら的中したようだ。

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