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最強勇者パーティを追放された俺、実は“世界の仕様書”を書いた本人でした  作者: ちいもふ
第5章:【オーバーライド・エンパイア編】「先輩、私はあなたの盾になります」――運営を裏切った後輩(GM)と、世界を上書きするバグの楽園――
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【聖域の創造】「今のエンジンの限界超えてね?」 ――物理演算すら書き換える俺の街は、全プレイヤーの「聖域」となる――

 その日の正午。

 『エターナル・レジェンド』の攻略掲示板、通称『エタレジェ・スレ』は、かつてないほどの怒涛どとうの勢いで加速していた。



【朗報】セクター99で公式未発表の超巨大隠し街が見つかるwww


1:名無しの斥候

 マジでヤバいもん見た。未実装エリアの森の中に、いきなり白亜の街が出現。


5:名無しの戦士

 はいはい、座標バグ乙。


12:名無しの斥候(1)

 嘘じゃない。画像(SS)上げる。

 あと、そこにいた「管理者」を名乗るNPCがヤバすぎる。

 レベル鑑定したら『ERROR』って出た。

 そのあと指パッチン一発で数キロ飛ばされたんだが。


25:名無しの魔術師

 >>12の画像見たけど……何このグラフィック?

 今のエンジンの限界超えてね?

 メイドNPC(?)の服の質感、実写レベルだろ。


40:名無しの廃人

 もしマジなら、これ公式の「ワールド・クエスト」の前触れじゃね?

 『運営カミのルールを書き換える』とか言ったんだろ?

 めちゃくちゃ格好いいな。



 そんな喧騒けんそうを余所に、レインは街の広場で「調整」を続けていた。


「レイン様、街の食料生産プラントの統合が完了しました。

 ただ、この世界の物理演算と食い違う箇所があり、収穫したリンゴが空に浮いてしまいます」


 アリスが困り顔で報告してくる。

 レインは空中を指でなぞり、瞬時にコードを書き換えた。


「重力定数の定義ミスだ。……よし、直した。

 ついでにこの街の防衛結界も、この世界の魔法体系に合わせて強化しておいた。

 ……エルナ、リヴィア。準備はいいか?」


 レインが呼びかけると、街の防衛を担う二人が現れた。

 エルナは銀のよろいまとい、リヴィアは黄金のうろこを一部顕現させた武装形態だ。


「ええ、準備万端よ。

 森の周囲に、嗅ぎ回るネズミ(プレイヤー)が何組か来ているわ。

 ……排除する?」


「……いや、殺すなよ。

 彼らはこの世界の正当な『住人』だ。

 ただ、勝手に入られないよう、入り口には『試練』を設置する」


 レインが地面を軽く叩くと、街の周囲に巨大な石像の兵士たちが召喚された。

 それは本来、このゲームの最終ダンジョンにいるボスよりも高いステータスを持つ、レインの魔力の結晶だ。


「この街は、今日から『聖域』とする。

 ……力のない者は一歩も入れず、知恵のない者は道に迷い、

 傲慢ごうまんな者はその心を折られる場所だ」


 レインがそう宣言した瞬間、新世界エターナル・レジェンドのシステム全体に、かすかな「震え」が走った。

 それは、寄生したバグが世界そのものを飲み込み、変質させ始めた合図でもあった。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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