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最強勇者パーティを追放された俺、実は“世界の仕様書”を書いた本人でした  作者: ちいもふ
第3章:聖域に金髪巨乳の守護竜が加わりました 〜今さら戻ってきてと言われても、隣には神話級の美女がいるのでお引き取りください〜
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【悲報】王国、デリート完了。元仲間が消滅する音を聞きながら、俺は神話級の美女に囲まれて「不老不死の噴水」で水遊びを楽しむ

 王都グランゼールの中心に位置する王宮が、内側からボロボロと崩れ始めていた。結界を失い、武器がび、魔力が枯渇こかつしたこの国に、もはや「明日」を維持するシステムは残っていない。


「陛下! 民衆が暴徒化し、もはや騎士団では抑えきれません!」


「アルディスはどうした! レインを連れ戻せと言っただろう!」


 国王が血を吐くような思いで空を仰いだその時、世界から「音」が消えた。正確には、王都から見える「空」が、バグった映像のように激しく乱れ、真っ暗な虚無(エラー画面)へと書き換えられていったのだ。


『対象領域:王国グランゼール――管理者権限により、物理演算及び存在維持を「停止」します。以降、当領域はサーバーログから破棄デリートされます』


 システムが下したその「宣告」は、レイン以外のすべてをノイズとして切り捨てる、文字通りの世界消滅だった。王都の人々が最後に見たのは、自分たちが「無能」と笑って追い出した青年が、空の向こう側で美少女たちに囲まれ、二度と届かない高みへと昇っていく姿だった。



 一方その頃、座標NULL(レインの庭)。


「……よし、これで噴水の修理も終わりだな」


 レインがハンマーを置くと、彫刻ちょうこくの隙間から虹色の水が勢いよく噴き出した。ただの修理ではない。レインが触れたことで、その水には「不老長寿」と「全状態異常無効」という、神の奇跡すら生ぬるいほどの超バフが付与されている。


「さすがはレイン様。これでこの庭の生態系エコシステムは完全に独立いたしました。外の世界がどうなろうと、ここだけは永遠に不滅です」


 アリスが背後からレインの腰に腕を回し、幸せそうに背中にほほを寄せる。もう、管理ウィンドウに「王国の悲鳴」が流れることはない。アリスがその接続を物理的に断ち切ったからだ。


「主様! 噴水が直ったなら、約束通り水遊びですぞー! ほら、ここなら思いっきり飛び込める広さがありますぞ!」


 リヴィアが服を脱ぎ捨て、ドラゴンの翼を少しだけのぞかせながら水飛沫みずしぶきを上げる。その輝くような笑顔を見て、レインもようやく心の底から笑った。


 かつては、世界を守るために自分を削り、さげすまれ、孤独だった。だが今は、守るべき仲間が目の前にいる。そして彼女らもまた、自分を何よりも大切にしてくれている。


「……アリス、リヴィア。これから、何をしようか? 時間だけは、無限にあるんだ」


 レインの問いに、アリスは愛おしそうに目を細め、彼の耳元でささやいた。


「そうですね……。まずは、この庭に私たちの『家族』を増やす計画でも立てましょうか?」


「家族……。あ、ああ、そうだな。……って、アリス、顔が近いぞ!?」


 真っ赤になるレインを、リヴィアが横から抱きしめる。管理者の庭――そこは、世界の崩壊すら届かない、最も優しく、最も独占的な「愛のおり」だった。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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