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最強勇者パーティを追放された俺、実は“世界の仕様書”を書いた本人でした  作者: ちいもふ
第7章:『監獄都市』解放編 ――オーバーライド・エンパイア、全サーバー統一への進撃――
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【解放】地獄の終わりと「真の自由」。世界に響く王の演説

 監視塔パノプティコンの最上階、外に突き出した巨大なバルコニー。

 レインが姿を現した瞬間、サーバー全域を震わせていた喧騒がピタリと止んだ。


 眼下を埋め尽くすのは、黄金の甲冑かっちゅうまとった帝国軍。

 そして、ボロ布をまといながらも、その目に初めて「希望」の光を宿した無数のプレイヤーたち。


 レインは、世界中の全プレイヤーの耳元に直接響く、アリス特製の「全域放送」で口を開いた。


「全プレイヤーに告げる。

 ――第一サーバーを支配していた『運営』は、今この瞬間をもって解体された」


 地鳴りのような歓声が上がろうとする。

 だが、レインが手をかざすと、再び静寂が戻った。


「第一サーバーはもはや、命に値段をつけられる監獄ではない。


 俺の帝国、『オーバーライド・エンパイア』の第一領地だ。

 ここでは、生存のために誰かを踏みにじる必要はない。


 ルールはただ一つ。

 ――笑って、生きろ」


 宣言と同時に、レインの背後から黄金の竜リヴィアが天空へと舞い上がる。


「おおおおおおおぉぉん!!」


 リヴィアが放った渾身こんしん咆哮ほうこう――

 『天上エンパイア息吹ブレス』が、空を覆っていたどす黒い雲を物理的に消し飛ばし、数年ぶりとなる「本物の太陽光」を引き寄せた。


 世界が劇的に再構築されていく。


 エルナが清らかな魔力で大地を浄化し、シュガーが投じた天文学的なリソースが崩れた建物を修復する。

 アリスの手によって汚れたテクスチャはぎ取られ、街全体が輝く白亜と黄金に塗り替えられた。


 泥にまみれたスラムは、瞬く間に美しい石畳の広場へと変わる。

 腐敗臭ふはいしゅうは、リヴィアが呼び込んだ風に乗って消え、清々しい花々の香りが満ちていった。


 監獄都市エデンは、四人のヒロインと王の力によって、文字通りの「楽園」へと作り替えられたのだ。



 だが――

 祝祭の空気は、突如として割り込んできた「黒いノイズ」によって凍りついた。


 空に浮かぶ黄金の紋章を塗りつぶすように、巨大で、見たこともない漆黒のウィンドウが出現する。



【警告:第一サーバーの異常事態を確認】

【『オーバーライド・エンパイア』をワールド・エラーとして認定】

【――我ら『真なる運営 (ゼネラル・マネージャー)』が、直々に審判を下す】



 冷徹な機械音声が響く。

 遥か上空に、七つの巨大な影が浮かび上がった。


 エデンの管理者など比較にならない。

 世界そのものを司る者たちの影。


「……来たか。

 挨拶あいさつにしては、少し騒がしいな」


 レインは立ち上がり、冷たく空を見上げる。


 世界を牛耳る「神々」の来臨。だが、王の歩みは止まらない。

 本当の戦争ゲームは――ここから始まる。

 最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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