第50話「大殺人鬼」
ケレマ「…」
ケレマ「ヘルマーナさん」
ヘルマーナ「ん?」
ケレマ「あれは…ヴィレンさんの死体ですか…?」
ヘルマーナ「うん、そうだよ」
ケレマ「……」
ケレマ「…じゃああなた達がトガネのそばにいたヴィレンさんを………」
ヘルマーナ「トガネ…あー……」
ヘルマーナ「"あの時"の…」
ケレマ「?」
ヘルマーナ「ヴィレン・グラレシアスはヴェディルさんが回収した」
ヘルマーナ「ほら、あの人って瞬間移動できるじゃん?あれ便利だよねー」
ケレマ「……」
ケレマ「…マジで今更って感じっすけど」
ケレマ「オレはあんたの敵ですよ?」
ヘルマーナ「…じゃあ今すぐ殺し合おうか?」
ヘルマーナ「ケレマはいつでも俺を襲えるだろ?なんでやらない?」
ケレマ「…それは………」
ケレマ「…なんか……敵として見れなくて……」
ヘルマーナ「ははっ」
ヘルマーナ「優しいんだなケレマは」
ヘルマーナ「心が綺麗だ」
ケレマ「……」
ヘルマーナ「だから人の正体を見抜けないんだよ」
ヘルマーナ「いいか?お前が今話しているのは…」
ヘルマーナ「人間を何人も殺した大殺人鬼だ」
ヘルマーナ「わかってるよな?」
ケレマ「……はい」
ヘルマーナ「ならいいんだ!」
ヘルマーナ「あっ、腹減ったよな?なんか取ってくるよ」
ヘルマーナ「んじゃ!」
ケレマ「……」
タカマ「よォケレマ」
ヘルマーナ「おぉ…タカマ」
ケレマ「…………」
タカマ「挨拶なし?流石に泣くぜこの俺も」
ケレマ「…刺青の……」
タカマ「ああそうだ」
タカマ「刺青のタカマ様とはァ〜!俺ェのことよォ!!」
ヘルマーナ「初めて聞いたよ」
タカマ「うるっせェわ!勝手にふたつ名付けるくらい罰あたんねェだろよ!」
ヘルマーナ「いやうん、否定はしてないって」
タカマ「クソボケッ」
ケレマ「…何か用すか?」
タカマ「いや、用っていう用はないんだけどさ」
ヘルマーナ「食うもん取ってくるよ」
タカマ「お前ェとは一度話してみたかったんだ」
ケレマ「…何で」
タカマ「そらァ強いからよ」
ケレマ「……どこがすか」
ケレマ「あんたが強いって言ってんのは…意識がなくなってるオレで…"ケレマ"じゃないんだよ…………」
タカマ「暴走でも何でも、意識があろうとなかろうと…」
タカマ「お前ェの勝ち取った力だろ」
タカマ「契約は誰がやった?紛れもないお前ェだろ?」
ケレマ「……そんな簡単に割り切れたらどんなに楽か…………………」
タカマ「まぁあんま落ち込むなよ」
タカマ「話出来てよかったわ」
タカマ「俺もう行くわ!じゃーな!」
タカマ「あ!!逃げんなよ???」
ケレマ(何なんだよマジで!!!)
ケレマ(やりにくい!!!)
ケレマ(…冷静に考えろ)
ケレマ(ここから逃げるには?まずここの窓から飛び降りる…一気に駆け抜けて…)
ケレマ(他の奴らに気づかれずにいけるか…?)
ケレマ(いや、今はやるしかねぇ……!!)




