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異世界転移!?一般女子ゲーマーが死にゲー高難易度虫ダンジョンの主人になりましたが、少しゲームジャンルと違うような?  作者: 吉田 亜蓮
第四章 人間の国

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月夜の戦い 前編

 木に登り、エビィとアニエスの様子を観察していたネルガルと子蜘蛛達は2人のイチャイチャ姿を見ているだけで、暇そうにしていた。


『イツマデ、ミナキャイケナインダ』


『僕、眠くなってきちゃったなぁ。あっ、ネルガル、手鏡盗んだいたから、何かあったら、これ使ってみて』


 ネボスケは黒い円のなかから手鏡を取り出すと、ネルガルに渡した。


『何かあったら、起こしてね、すぴー』


『俺が心配し過ぎだったか?』


 そして、時間が流れ、アニエスが40回目のポーズをとっている時、暇すぎた子蜘蛛達はしりとりをして遊んでいた。


『ウ○コ』


『オイ、キタナイ、モノハ、ナシダ!』


『ウ○コハ、セイメイ、カツドウヲ、スルウエデ、カナラズ、シナイトイケナイコト、キタナクナイ』


『コーヒー!!!』


『コーヒー、そうなると、ヒからでいいか?』


『イイヨ』


『日の出!』


『デ、デ、デンゴン』


『ン、ガ、サイゴ、オマエノマケダ』


『アッ!ヤッチャッタ! ワタシノマケダァ』


 こうして、時間を潰していると、エビィとアニエスに動きがあった。


『やっと、ポーズが決まったんだな。ネボスケ、起きろ』


『すー、ん?んんん?終わった?』


『多分な』


『ヤット、カイホウ、サレル』


『チョウド、シリトリオワッテ、ヨカッタネ』


 ポーズをとっていたアニエスにエビィが口付けをした。


『ねぇ、カップルのイチャイチャ見続けるだけだったね』


『そうだな、おい、なんか、アニエスの様子がおかしくないか』


 アニエスの体が石に変化し始めたいた。


『やっぱり! ネルガル! 手鏡準備! あいつをやっつけよう!!!』


『くそぉ、でも、どうやって、石に、やっぱり、眼をみたら、なのか』


『ほら、チンタラしてないで、助けに行くよ!』


 ネルガルは木から降り、水槍アクアスピアを作り出し、石化したアニエスの元へ向かった。


 その頃、アニエスを石化させたエビィは、美しい石像となった彼女を見て、涙を流しながら、喜んでいた。


「美しい! 天塩に育てた甲斐がありました! 僕の作品でアニエス、君が1番美しい! だが、一ついらないものがある。ラス、いるんだろ?」


「はーい、エビィ、とっても美しい作品つくれて、おめでとう。私の天国と一緒に飾りましょう」


「ラス! そうしよう! 君の描いた天国もまた美しいからね、だけど、ヤイトニーロに本を贈ると約束をしてしまっていてね。ラス、この首を切ってくれないか?」


「えぇ! 彼女なら、ヤイトニーロちゃんが喜ぶ本になれるわね! あの子、悲劇のヒロインが大好きじゃない! いいわ!いいわ!私が綺麗に截斷してあげる! エビィの力じゃ、顔を削ることしか出来ないしね」


「君が異常な怪力ってだけで、僕は成人男性としては、なかなか、強いと思うんだけどな」


 ラスが斧を取り出し、アニエスの首を切断しようとした時、魚人が槍を構えて走ってくるのを見たラスは、斧を魚人に投げつけた。


「あら! あらあらあらあらあら!!!! エビィの次の作品が走ってきてるわよ!しかも!武器を持って!!!」


「うわっ!」


 ネルガルは飛んできた斧を槍で弾き飛ばした。


『あの飛ばしてくるなんて、暴力女だ!』


『ネルガル、オレタチ、モ、テツダウ』


 ネルガルは槍を構え、力強く地面を蹴り、技を放った。


槍魚そうぎょ壱の型 、魚群突ぎょぐんつき!」


 カッキーンと鉄と鉄が当たる音が辺りに響き渡った。


「あらあら、まさか、一瞬で距離を詰められちゃうなんて驚いたわ。エビィは何もしないし、もう、私の絵の具にするしか、ないわね」


 ネルガルの一撃を斧で受け止めたラスは斧から片手を離し、ブローチから新たな斧をとりだして、ネルガルに切りかかろうとした。ネルガルは反応できたが、子蜘蛛達が、糸を使いラスの攻撃を防いだ。


「きゃっ!? 糸!? 」


「おや、まさか、魔物を使役していたのか」


 ネルガルは一旦距離を取り、エビィに話しかけた。


「アニエスに何をしたんだ!!!」


「何をした? 僕は彼女を美しい作品に作り上げたんだ! この美しい翼をみてくれ! これほど、翼見たことがない! はぁ、次の作品も時間をかけてゆっくり、仕上げたかったんだが、仕方ない。今すぐに!僕の作品てあげよう!」


 エビィの目が赤黒く光った時、ネルガルは、手鏡をエビィの顔に向けて翳した。


 そして、石となったのは、手鏡であった。


「おい、ネボスケ、これは、聞いてないぞ!」


『嘘だぁ!? どうして、手鏡が石になってるの!?』


「僕の眼を知っていましたか、でも、お伽話は全て真実だとは、限らないのですよ。そして、僕は悲しい、僕の眼を封じたら僕に勝てると思われていることを」


 エビィは服の袖からナイフを取り出し、ネルガルが持つ石となった手鏡に向けてナイフを投げた。


 ネルガルは手鏡が割れた瞬間、頭を右に傾けて、ナイフを避けた。


「魔眼さえ、どうにか出来れば余裕かと思ったけど、違いそうだな」


『2対1は分が悪いよ! ネルガル逃げよう!』


『でもよ、あの部屋見ただろ、あいつら、絶対にアニエスの首を切る気だぞ、流石に、頭がなくなったら、治すことが出来ないじゃないか』


『もう、わかった! 偽シルビー強そうだったから、僕が連れてくる! みんな! ネルガルを守ってね!僕、行ってくる!!!』


『あっ、おい!』


 ネボスケは小さな空間を作り出し、そこへ飛び込んだ。


 ネルガルは槍を構えて相手の動きを観察し、隙を見計らっていた。


「おや、1匹飛びましたね。でも、いなくなっている。特殊個体の魔物というわけですか、まさか、ここまで、準備を整えているということは、屋敷の情報が漏れていたと言う事。ラス、ネルガルを僕の作品にした後、屋敷にいる全ての生き物を君の絵の具にしていいですよ」


「いいの! いいの!!! 全て絵の具に変えていいの!!! やったー!!! 私、頑張る!!! ん? ねぇ、それって、エビィも入ってる?」


 ラスは光悦した笑みを浮かべてエビィを見つめた。


「屋敷にいる僕以外の生き物が対象だよ」


「なんだぁ、エビィの絵の具見てみたかった。でも、エビィが居なくなるのは寂しくなっちゃうし……。そうだ!エビィがヨボヨボのおじいちゃんになったら、私が絵の具にしてあげる! そういえば、老人の絵の具作った事がないわね。どんな色になるのかしら!!! エビィ、早く、おじいちゃんになって、私の絵の具になってね!」


「僕までも、絵の具にしようとするなんて、僕にとっての家族はラスだけなのに、悲しい事を言わないでくれ、あと、僕は普通に年齢を重ねるつもりだから、おじいちゃんになるのは、そうだな、後、80年後かな!」


「それって、エビィ、100歳越えるわね!!! うん!うん!おじいちゃんの絵の具楽しみ!」


「う、うん。それまで、僕を殺さないでくれよ」


「絵の具にする約束をしたんですもの! 80年後まで、絵の具にしないであげるわ!!!」


 エビィは、今すぐに殺されないために、80年後の自分に妹をなすりつけ、今、殺される事を回避できて、内心、安心した。


 ネルガルは一番やばいのが、女の方なんだと、認識した。


『蜘蛛達は男を攻撃、女の方は俺が担当する』


『リョウカイ、6ニン、アノ、オス、ノ、アシドメ。オレト、ネルガル、デ、ツヨイ、メス、ヲ、タオス』


『ラジャー!』


『ワタシ、ガンバルワ!』


 ネルガルとリーダーの子蜘蛛でラスを攻撃、残りの子蜘蛛達はエビィの足止めを始めた。

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― 新着の感想 ―
やっぱり鏡はダメだったか~。神話だと「鏡みたいに磨き上げた盾」だったからな~。 絵の具……絵に閉じ込める方だったら助けられたみたいですね。 それぞれの戦いが始まりました。ここで倒さないと後が恐ろし…
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