ガブちゃんVSガブちゃん
「皆様、本日はヒロバトをやりますわ!」
ガブリエルが端末を操作する。
「今日は、自分のデータを使ってみますの」
自分自身のデータを参照し、カードが作られる。
そして、そのカードから――ガブリエルの幻影が現れた。
「……私ですわね」
『自分と戦うの!?』
『これは面白そう』
『ガブちゃんVSガブちゃん』
ガブリエルが構える。
幻影も構える。
「このガブちゃんが相手ですわ!」
戦闘開始。
ガブリエルが攻撃する。
幻影がかわす。
反撃。
べちゃっ。
「……え?」
攻撃を受けた場所に、塗料が付着する。
『塗料ついた!』
『攻撃受けると塗料つくんだ』
『ガブちゃん汚れてるw』
「ちょっと待ってくださいまし!」
再び攻撃。
幻影はかわす。
そして反撃。
べちゃっ。
「またですの!?」
ガブリエルが攻撃する。
かわされる。
攻撃される。
べちゃっ。
「…………」
また攻撃。
またかわされる。
また攻撃される。
べちゃっ。
「…………」
『完全に読まれてるw』
『自分の動きだからなぁ』
『塗料まみれになってきた』
ガブリエルは必死に食らいつく。
しかし幻影の動きは、自分自身のデータを参照している。
攻撃すればかわされ、隙を突かれては塗料が付着する。
やがてガブリエルの服には、あちこちに塗料が付いていた。
「…………」
それでも諦めずに攻撃する。
しかし――
べちゃっ。
最後の攻撃を受け、ガブリエルの姿が完全に塗料まみれになる。
幻影が勝利する。
「あらあら!まぁまぁ大したことありませんのね!」
幻影が消える。
「…………」
ガブリエルは自分の姿を見下ろす。
『ガブちゃんボロ負け』
『自分に完敗』
『めっちゃ塗料ついてるw』
「……これは悔しいですわね」
ガブリエルは端末を見る。
「もう一度やりますわ」




