頭の片隅に入れておいて下さいね♡
丑・寅の章、更新いたしました。
「ここが、校舎内最後の用具置き場になりますが、ここは職員用になりますから許可なく入ることは禁じられていますのでよく覚えておいて下さい」
翌日の放課後、メリーナは新しく体育委員会に入った七名のメンバーに、校舎内の道具や用具の入った物置場を案内して回っていた。
「ここは、用具置き場と言うより何かの部屋の様な場所なんですね」
白髪の紅玉色の瞳の少女、マコが質問する。
「昔は生徒会用の執務室だったんだけど、まあ色々事件があって執務室を職員用の物置に改造したからなの」
「元々生徒会の執務室だったんですね。事件て何が有ったんですか?」
マコのおそらく好奇心から来るだろう質問に、メリーナは少し暗い顔をしながら答えた。
「ここで、秘密結社「夜明けの爪」との戦闘が行われて使えなくなったの」
「え、そんな事が学園内で起こっていたんですか?」
「学長の訓示にもあったように、このアルカディアの街でさえも狙われているの。みんなも気をつけて下さいね。次は校舎の外を案内しますね」
そう言うと、メリーナは校庭へと向かって行った。
「最後に案内してるここは、職員さん用の掃除用具置き場になります。もし、用具を借りる事が有ったら必ず元の場所にきちんと片付けて下さいね。そしてゴミは、その先に見えている焼却炉に入れておいたら職員さんが処理してくれます」
メリーナはそう言いいながら、七名の体育委員に真剣な表情で更に口を開く。
「私たち体育委員は、学園の職員さんと接する機会が多いい委員会です。あまり公には語られていませんが、この学園の職員さんは学園の卒業生で現役を引退した後、ここで働いている方ばかりなんです。私も昔は知らなかったんですが、本当に凄い人ばかりだったんです・・その事を頭の片隅に入れておいて下さいね♡」
そう言うとメリーナはやっといつもの笑顔でみんなに頭を下げて今日の案内を終えていたが、まさにその時。
「一大事です!」
メキーラが上空から突然、舞い降りてくる。
「何があったの?」
「アルカディア郊外に魔牛の群れ数千体が一直線に迫ってきています。街に到達まであまり時間が有りません」
「学長と先生たちを急いで呼んできて」
メリーナは驚き呆然としている体育委員達に素早く指示を出すと、七名は一斉に走り出していった。
「あと何分くらい?」
「早ければ、後三十分くらいでしょうか?街を低空での索敵中でしたので気付くのが遅れました」
そこへ、シンダラも雲に乗って駆け付ける。
「みんなにも伝えた。それぞれ近くの城門に向かっている」
そこへ続いて、ポーラ学長も校舎の窓から飛んで降りてきた。
「私たちは、城門へ向かう。メリーナはシンダラと共に少しでも時間を稼いでおくれ」
ポーラはそう言うとメキーラに問いかける。
「どの城門が一番危ない?」
「正門です。あいつら正面から一直線に向かって来ています。あれじゃ門なんて持ちませんよ!」
「わかった。わたしとエルドは正門へカイラは教員たちに指示を出して他の門の強化に向かっておくれ」
いつの間にかカイラ夫婦も既にこの場に現れていた。
「頑張って時間稼ぎしてきます」
メリーナはそう言うとシンダラと共に空高く舞い上がって行った。
お読みいただきありがとうございました。更新を水曜日、土曜日の週二回、16時前位に更新したいと思います。引き続きどうかよろしくお願いいたします。
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