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これから恋愛感要素を、増やして行ければと、思い、ますが、作者は、ふざけるのが、生きがいのため、どうなるかは、分かりません。
とりあえず、今回も、よろしく、お願い、します!
「ねぇ、魔術戦なんだけどさぁ」
「はい、どうしました?」
「もう作戦考えるのめんどくさいし、ゴリ押しでいっちゃお?僕達の魔力量だったら押し切れるでしょ。」
えぇ!それじゃあ、あの阿呆と同じじゃないか!?
私があからさまに嫌そうな顔をすると、何を考えているのか分かったのか殿下は少しニヤッとした。
「いやぁ、言っちゃあアレだけどさぁ。リィわりと戦う時、力技じゃんかぁ。感覚で戦ってるっていう感じかな?」
「まぁ、何も考えずに戦ってるのは事実ですけど……アレです、アレ!よく言うじゃないですか、考えるな感じろ。って!!」
……一瞬可哀想な子を見る目で見られた気がするが気にしないでおこう。
まぁ、下手にいつもと違うことをして失敗してもなぁ。
でも作戦って何かカッコイイし考えてみたかった……
「うぅ……じゃあいいですよ、ゴリ押しで…」
「っ!…そのいじけた顔、僕以外には絶対見せないでね。」
何だいきなり顔を真っ赤にして。
高身長の男がそんなことしてもかわいく…かわいく……かわいいです、すみません。
くっそー、イケメンは得だぜ…
「今何か馬鹿なこと考えてたでしょ。」
「えっいやいやいやそんなことないですよ?えぇそんなことありませんとも。まーったくそんなことありません。」
「リィは嘘が下手すぎだよ。今すっごく阿呆面してるから鏡で見てみな?」
なっこいつ……花も恥じらう乙女に向かって阿呆面だと!?
私が乙女にあるまじき、しかめっ面で殿下の方を睨んでいると、本物の阿呆が呼び寄せられてしまった。
「おい、リィ!前日だというのに楽しくお話だなんて余裕じゃあないか!!これはもう俺とアイリスが優勝をいただきだな!俺はアイリスさえいればどんな相手にでも勝ってみせる……!」
「まぁ、ヘンルーダ様っ!こんな人前で……恥ずかしいです……!」
「何も恥ずかしいことなんてないさ。アイリスっ!」
「ヘンルーダ様っ」
「アイリスっ」
おいおい、わざわざ人様のクラスまで来てバカップル劇場をおっぱじめないでくれ…
というか、この阿呆プラスアイリス嬢は何故か毎日毎日私達のクラスまで来て宣戦布告?的な何かをして去っていくのだ。
暇なのだろうか。まぁ暇なんだろうな。
人に言ってる暇あったらお前らも何か色々はすることあるだろう…
「……まぁお兄さまがいる限りヘンルーダ様の優勝は夢のまた夢でしょうが。」
「あっあっアルメリア殿!?」
お兄さまのことを思い出した途端、阿呆は顔を真っ青にする。
そこまでトラウマになってるのに言われるまで存在を忘れてたなんて……馬鹿にするのを通り越してもはや尊敬のレベルだ。
チラッと殿下の方を見ると、殿下は阿呆とアイリス嬢をじーっと見つめている。
「ねぇねぇ、さっきの名前呼びあって抱き合うやつ僕らも」
「やりませんよ?」
「……」
いやいや、そんな頬を膨らませてこっちを見ないでください。あざといです。
大体婚約者でもないのに抱き合うなんて出来ないし……婚約者だとしても恥ずかしすぎて出来ないわ…。
「あっそうだ、リィ。言いたいことがあったんだよね。」
「はいはい、何でしょう。」
殿下が珍しく真面目な顔になったので私も姿勢を正す。
「ごめんねぇ?僕、我慢強くないみたいでさぁ」
「はいはい、そんなこと知ってますけども」
「そぉ?じゃあよかった。急がなくていいって言っといてアレだけど…今回の魔術戦で優勝したら」
「優勝したら?」
「婚約しよっか。」
………ぽくぽくぽく、ちーん
「………ふっ…ふぁぁぁあ!?!?」
まるでイタズラが成功した子供のようにクスッと笑う殿下を、私は真っ赤な顔で精一杯睨みつけたのだった。
最後までお読みいただきありがとうございました!
アレです、私は能力は高いけど日常生活ではアホでポンコツな子が大好きです。あと、美人。
共感してくれる人いますかね……