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二人目です

~前回のあらすじ~


母、回復からの


母に承諾からの


母の愛です

~ネア視点~


「では、ヨルン様、お義母様おやすみなさい」


私は扉が閉まると同時にペタんとその場に座り込んでしまった。

何故か?それは極度の不安と緊張から解放されたからだ。


「さて、あの子は何処にいるかしら?」


私は家の中を隈無く探し……


「……いた。けど、やっぱりこうなったのね……でもヨルン様だから仕方がないかな」


目の前には黒髪の少女が裸で倒れていた。


「もう起きなさい、こんな所で()()()()()風邪引くわよ」


「うーん、あれ何でこんな所で寝てるんだ?あたいは確かに……人になってそれを知らせる為に、少年を探してたけど見付からなくて疲れて寝た……?」


「何を一人でブツブツ言ってるんですか?そんな事よりも先にこの服を着なさい」


私は背丈と胸のサイズを見て瞬時にメイド服を仕立て直した。流石にあの胸は……かわいそうですので言わずにおきましょう。


「おー少年の隣にいた姐さんか。この布っ切れは有難い、人の姿になって全身スースーしてたから助かる」


「ここを、こうして……そうそうボタンは一つ一つ留めてくださいね……これで完了です。それと今の着方を覚えておいて下さいね」


「わかったよ」


「では、色々話したい事が有りますので私に着いて来てください」


「了解姐さん」


私は居間に彼女を連れていき向かい合って座った。


「まずは自己紹介からですね。私はヨルン様の妻でネアといいます。貴女と同じ魔物で種族はアラクネです」


「少年はヨルンっ言うんだね、んで貴女がネアさんね、うん覚えた。あたいはヨルン様とネア姐さんに助けて貰った黒いブラッティバットだよ」


やはり間違い無さそうですね……と言うことはあの声も?


「貴女も人型になったということはあの声を聞いて進化したと思っても?」


「あぁその通りだよ。あたいがヨルン様に惚れて隣に立てるようにしてくれって願ったら、あの声が聞こえて進化したんだよ」


「やはり貴女もですか……私も同じような境遇なので気持ちはよく分かります」


貴女の気持ちは痛いほど分かりますが、ここはヨルン様の為にも心を鬼にして確かめなければなりません。


「貴女に確かめたい事がありますが、その前にヨルン様の過去と現在の事を話したいと思います」


私はヨルン様に聞いた話をそのまま彼女に伝えるのと、現在のヨルン様の事をありのまま話しました。


「許せないねぇ、ネア姐さん今からでもそのメス豚を八つ裂きに行かないかい?」


やっぱりそうなりますよね……私も聞いたときは腸が煮えたぎる程の怒りを覚えましたよ。それでも……


「それは駄目です」


「何故?ネア姐さんはヨルン様を裏切ったメス豚を許せるのか!?」


「許す許さないでは無く、()()ヨルン様が望んでいないから駄目なのです。勿論、私はヨルン様を傷付けたそいつを許せません。ですがその反面、感謝もしています」


「何故感謝を??」


「それは、皮肉にもそのお陰でヨルン様に出会い、お義母様を助ける事が出来たからです。それは貴女も同じでしょ?」


そうなんです。確かに裏切りは許せません……ですが裏切ってくれたお陰でヨルン様と一緒になり今が在るのですから、その一点だけは感謝しています。


「そう、だね……でも……」


「分かっています。ですがそれはヨルン様が望んだ時まで胸の奥に仕舞って置きましょう」


渋々ですが、彼女なら分かってくれるでしょう。後は……


「ここからは私の推測なのですが、先ほど話した通りヨルン様は私と夫婦になってから急激に力を付けていかれました。それはもうほぼ毎日血だらけになる位にね……貴女は何故だと思いますか?」


そうヨルン様は何かを忘れるかの様に毎日戦いに明け暮れ、血だらけになり死にかけたことも何度あったか分かりません。その都度どれだけ心配しどれだけ咎めても一向に止める事がありませんでした。


そして夜のあのヨルン様を見て私は一つの答えを導きだした。ですが、その答えは私にとって余りに悲しいものでした。けれど受け止めなければいけません。それほど迄にヨルン様の心は傷付いているのですから……


「それは……ネア姐さんを守る為にかな?」


「それも有ると思いますが、私は別の事も思っています。しかも確信に近い形で……」


「別の事?」


「はい……それは……ヨルン様が無意識に私が裏切るかも知れないと思って要る事です。何故そう思ったかと言うと、ヨルン様は数日に一回魘されているんです。しかも「どうして?悪くない」と毎回うわ言の様に言っています」


「そんな!?ネア姐さん……夫婦なのにそれは余りに……」


「ええ分かっていますよ?例え無意識でも酷い話ですよね……けどね、それほど迄にヨルン様の心は壊れかけているのです。だから私は本当に信頼される様に何があろうとヨルン様に寄り添うと心に決めているのです」


私の気持ちが伝わったのか彼女も何かを覚悟したようですね。


「この話を聞いた上で質問します。貴女はヨルン様に生涯を捧げられますか?」


「……あたいは今まで同族疎まれ生きてきた。そんなあたいをヨルン様は救ってくれた。その時からあたいはヨルン様に惚れちまってたみたいでどんな形でも側に置いて貰う覚悟だったんだ。だからって訳じゃないけど今の話を聞いた位であたいの覚悟は変わらないよ?何とかしてヨルン様の側にいさせて貰うさ」


「フフフ……そうだと思いましたが本当に側に居るだけでいいんですか?」


「なぁ!?それは…本当は……なぁ……番いに…でも……あたい何かが……ネア姐さんみたいに大きくないし……でもなれたら……嬉しいわけで……でも迷惑だろうし……」


「あーまどろっこしい!?番いになりたいのなりたくないのどっち!?」


「はひ!なりたいです」


「素直でよろしい。それでは早速今からお呼んで来ますのでしっかり自分の口から伝えなさい」


「えぇぇぇぇ!?ま、待ってぇ心の準備がぁぁぁ!」


何が心の準備ですか、もう固まってる癖にね。寝ていると思いますがヨルン様に来ていただきましょう。

私は扉を開く事が出来ませんので入り口の呼び鈴でヨルン様をお呼びします。この呼び鈴を押すと何故か頭の中で音が鳴るそうです。


-----------------------------

ビビビビビビビ・・・・

ん..?珍しく呼び鈴が鳴ってるな。何かあったのかな?取り敢えず行ってみるか。


俺は母さんを起こさないようにそっと立ち上がりドアを静かに開いた。


「どうしたネア?」


「疲れている所申し訳ありません。どうしてもお話を聞いて頂きたくて」


ネアが夜中に起こす位だ大切な話に違いない。


「分かった。顔を洗ったら直ぐに行くからどこかの部屋で待って居てくれないか?」


「分かりました、ではヨルン様の部屋でお待ちしてます」


俺は目を頭を覚ます為に顔を洗い自分の部屋に足を運んだ。


「入るぞ」

ガチャ...キィー....バタンッ


俺の見間違いだろうか...今ネアの隣に見た事が無い女の子が居た気がするのだが...きっと疲れてるんだな...うんそうに違いない。


ガチャ...キィー...

「.......えーと...だれ?」


何時の間にルームの中にこんな美少女が!?いやでもネアが警戒していないという事は事情を知ってる?それでも俺が知らない間にネアが連れ込む筈がないし、俺が連れ込むな....あ、いやそんな筈が...ネアの時はキスをして...あ、もしかしてやらかした?


「もしかして、黒いブラッディバット...?」


「..はい」


「ヨルン様、この子の話を聞いて頂きたいのです」


ネルが何時になく真剣な表情だ...


「わかった。でも先に俺から言わせて欲しい。君が力を貸してくれたお蔭で母さんは助かったありがとう。それと助ける為とはいえ君に口付けしてごめん」


「い、いや、いいんだ、です。助けて貰ってるんだから、です」


「でも、その姿は俺のせいだよね」


「あーもう無理。やっぱりこんな話し方だと伝わる物も伝わんないよ。あたいはヨルン様のお蔭で助かったしこの姿にもなれたんだ。それにあたいはヨルン様に惚れちまったのさ、だからこんなあたいで良かったら貰ってくれないか?」


えぇぇっ!急に口調が変わったと思ったら逆プロポーズですか!?そりゃあこんなに可愛い女の子は大歓迎だけどネルが....微笑みながら頷いてる...もうお話し済みなんですね。


「俺で良かったら一緒になってくれるかな?」


「はいっ!」


その笑顔は眩しい...こうして見るとネアと姉妹にしか見えないな。


「ヨルン様この子にも名前を付けて頂けませんか?」


「名前か...うーん..ヴィネって言うのはどう?」


「ヴィネ...あたいの名前はヴィネ!いい名前だ、ありがとヨルン様」


「ヴィネ貴女のステータスを見せて貰ってもいいかしら」


「了解ネア姐さん《ステオープン》」


名前 ヴィネ

種族 ブラッディクイーン

年齢 85歳

称号 魔王(ブラッディバット種の王)

  ヨルンの妻 種を超えし者

能力 血の制御 ヨルンとの繋がり 多種との結託


予想通り年上でしたね...でもネアよりは若いから女性と言うより女の子になったのかな?

俺達のも取り敢えず見てみるかな。


「ネアのも見せてくれない?」


「分かりました《ステオープン》」


名前 ネア

種族 クイーンアラクネ

年齢 120歳

称号 魔王(アラクネ種の王)

  ヨルンの妻 種を超えし者

能力 糸生成 糸放出 糸硬化 毒生成 毒放出 毒無効

  ヨルンとの繋がり 多種との結託


後は俺か..《ステオープン》


名前 ヨルン

種族 人

年齢 15歳

称号 魔物の王候補 

   ネアの夫 ヴィネの夫 種を超えし者

能力 ルーム ネアの力 ヴィネの力 妻との繋がり


えぇぇぇぇぇ!?何この称号!?

二人は美少女なのに姉御口調です(o・ω・o)


ヨルンはいつのまにか魔王への階段に足を踏み入れてますね~(・∀・)

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