ご挨拶
いつの間にかPVが2000に!有り難うございます。
~前回のあらすじ~
聖女の治療からの
お漏らしからの
ソルさんお怒り(`Δ´)です。
「ヨルン様起きてください」
「ん…どうしたネア?」
「お義母様が……」
俺は直ぐに飛び起きて母さんの様子を観た。
「ん、ん…………ヨルン?」
「ああヨルンだよ。どう体の調子は?」
母さんはムクッと起き上がる。治療する前と違って顔色はそこまで悪くなさそうだった。
「少し怠さがあるけど、以前と比べて調子が良いわ。けど流石に息子でも裸は恥ずかしいから何か着るものが欲しいわ」
「あ、ネアお願い」
俺は直ぐに後ろを向き母さんはネアから貰った服に袖を通す。
「良いわよヨルン」
振り替えると両腕を広げた母さんがおり俺は迷わず腕の中に抱き付いた。
「ただいま母さん」
「お帰りなさいヨルン」
ひとしきり抱き合った後、半年前の事、父さんが言ってた事の証明、今までの事、治療の事を話した。
「最後になるんだけど、将来を誓った人が出来たんだ」
俺は今までより真剣な眼差しを母さんに向け覚悟を決めて口を開いた。
「今から紹介する人は人では無く魔物なんだ……けど!それでも!俺は一緒に居たいんだ!」
母さんはニコニコしながら聞いている。
俺はネアを横にして更に思いの丈を紡いだ。
「ネアは魔物であろうと心から一緒にいたい女性なんだ。だから母さんにだけは認めてもらいたい……」
「ヨルン様に紹介頂きましたネアです。私はアラクネと言う魔物ですが心からヨルン様を愛しています。言いたい事等あると思いますが責めるのはどうか私だけにしてください」
俺とネアは本音を母さんにぶつけお辞儀をした。
「二人とも顔を上げて、なんでそんな事心配してるのかしら?ネアさんが魔物、ふふふ……そんなの愛し合ってる二人に関係あるのかしら?それに認めるも何もヨルンの奥さんならもう私の娘だわ」
大丈夫とは思っていたが多少は心配していたのだろうか胸のつっかえが取れた気がした。
ネアに至っては大泣きして母さんに抱き付いている。
「私の病気も治ったし息子が帰ってきたし新しく美人の娘が出来たしこれ程喜ばしい日はないわ。それとネアさん、ヨルンを支えてくれてありがとう。無茶ばっかりする子だと思うけどこれからも支えてあげてね」
泣いて声が出ないのだろう、ネアはコクコクと頷いている。
「元気になったらなんかお腹が空いてきたわね」
「俺が何か食べるもの貰ってくるよ」
そういって部屋を出て居間に向かうとソルが一人酒を飲んでいた。
「シーナはどうだった…治るのか?」
心配を紛らわす為に飲んでいたのだろう、俺を見掛けると直ぐに声をかけてきた。
「経過観察が必要だが、ほぼ間違いなく完治したと思っていい」
ソルは持っていたグラスを落とし目を見開いて驚いていた。まさか、聖女でも治せないと言われた不治の病を治したのだ、ソルが驚くのも無理はない。
「驚くのもわかるけど、先に母さんに何か食べさせてあげたい」
「あ、ああ直ぐに準備させるからそれまでそこに座って待ってるんじゃ」
ソルは呼び鈴でメイドを呼び消化に良いものを見繕って来るよう頼んだ。
「それでじゃ、料理が来るまでの間におぬしがどうやって不治の病のシーナを治したか教えてはくれんかのう」
その言葉にヨルンは少し考える素振りをした。
教えるべきか……それで俺達に危険は……仮に何かあっても踏み潰せば問題ないか……
「いいよ、但し誰にも口外しない事と使った物だけだ」
「それで構わん。これに関しては只の興味本位じゃ」
「では、ソルさんは何故血結晶症が現在は不治の病と言われているかしっているか?」
「勿論知っておる。治す為の材料が既に絶滅している事が大まかな要因じゃ」
「その通り。では絶滅している物の名は?」
「たしか……血濡れの実と仮死の実の筈じゃ」
「正解。よく調べてますね、では治療法は?」
ソルは少し驚いた顔をするが直ぐに口を開いた。
「ワシもツテを使ったり文献を探したがそれ以上はわからんかったわい」
この言葉を聞いて俺は自分でも不思議な位穏やかな気分になり口角は自然と上がった。
理由は解らない……が、ソルさんは他の人と違い母さんの為に色々手を尽くしてくれたんだな。
「それもそうだろうな……治療法は言えないが俺が使ったのは地上では全滅してる筈の血濡れの実と仮死の実それとアラクネの毒だ」
「なんじゃと!?」
丁度その時メイドが食べ物を持ってきた。
「ソルさんあんたは信用出来そうだ、だから明日母さんを交えて話をする。だから今日は親子で居させてくれ」
そう言って俺は母さんとネアが待つ部屋へと消えていった。
その背中を見るソルが頭を下げ目から水が流れているとも知らずに……
「そうなんですよお義母さま」
「うふふ……あの子らしいわね、でもそういう時はしっかりと怒りなさいね?」
「はいっ!でも、あまり言い過ぎるとヨルン様が拗ねちゃうですよ。けどそこが可愛いというかなんというか……普段とのギャップが堪らないんですけどね」
「おいっネア!?俺が居ない間にな・に・を暴露してるんだ!?」
部屋に入ると母さんにネアが俺の事を色々暴露していた。
「こらっ!ネアさんを悪く言わないの。母さんがネアさんに頼んでヨルンの事聞いてるんだからね」
「くっ!?それにしてもだ。この短時間でどうしてそこまで仲良くなれるんだよ」
「ヨルン、母さんが娘と仲良くして何が悪いのかしら?それとも妬いてるの?大丈夫よ取ったりしないから」
「まぁお義母様たら」
「フフフ…」
仲の良い事は素直に嬉しい筈なのだが………何故だろう?素直に喜べない…寧ろこれから形見の狭い思いをする自分が目に浮かぶ………
「あっヨルン様、私は少々する事がありますので家に入ってますね」
「ヨルン家って?」
「そういえばその事を話して無かったな。俺の能力でこの半年間の生活拠点だよ。取り敢えず見てもらった方が早いな…ルーム」
俺は部屋の中に家へと繋がる扉をだした。
「これが家へと繋がる扉だよ。中はこの屋敷の二倍位じゃないかな?明日案内するよ」
「では、ヨルン様、お義母様、おやすみなさい」
「おやすみなさいねネルさん。フフ、明日が楽しみね……」
シーナは急に口元に手をやり大粒の涙を流し始めた。
「なっ!?母さんどうした?もしかして体調がまだ戻ってない?それとも食事に……」
シーナは立ち上がろうとするヨルンの手を掴み首を横に振った。
「ううん……違うのよ。母さんね、この病気になってからというもの次の日が怖くてね……でもヨルンに迷惑を掛けたくないから無理やり押さえ込んでたの。そしたら今度はヨルンが居なくなっちゃったでしょ?それも合って押さえ込んでた感情も溢れだして、母さんに取って次の日は絶望しか無かったの。だから毎日次の日が来なければ良いのにと思っていたわ」
母さん……俺の為に……それに俺が居なくなったから……
「ごめんなさい」
シーナは真っ直ぐにヨルンを見つめ再度首を振った。
「ヨルンが悪い訳じゃないのよ?母さんの心の問題だから」
「けど……」
その次の言葉はシーナの人差し指に遮られた。
「いいの。……でね今は母さんとっても明日が待ち遠しいの。早く明日が来ないかなぁって思ってるのよ。フフ子供みたいでしょ?しかもそれを与えてくれたのはヨルンとネルさん。そう思うと、こう気持ちが込み上げて来ちゃって泣いてしまったのよ」
「母さん……俺」
「何も言わなくてもいいわ。ただ母さんから言葉を贈らせて?ヨルン、病気を治してくれてありがとう。希望をくれてありがとう。明日をくれてありがとう。私の元に産まれてきてくれてありがとう。そして帰ってきてくれてありがとう。おかえりなさい愛しの我が子ヨルン」
二人は涙を流して抱き締め合った。
母の愛は大きいですね(o・ω・o)




